行政書士試験で多くの受験生が頭を悩ませる科目は「基礎知識(旧:一般知識)」だと思います。
何をどこまでどう勉強すればよいかわからないし、
勉強したところで出題されるかどうかも怪しい。
干し草の中から針を探しているようなものなので、
モチベーションが続かないばかりか勉強全体にも悪影響が出る。
そのうえ「足切り」という破壊力まで秘めている。
対応について講師や合格者の意見も様々で、
「ニュース検定のテキストがよい」
「公務員試験の問題集がよい」
「毎日、新聞やニュースに目を通せ」
いやそもそも
「無視してよろしい」
等々、ほかの科目に比べて見解はバラバラです。
実に厄介です。
でも択一に限ると、
行政法の19問(38%)に次ぐ14問(28%)の出題です。
民法9問(18%)よりも多いのですからなかなかの存在感です。
これだけ配点のウェイトが重いからには、
試験委員としてもこの科目にそれなりの意味と意義を置いているのでしょう。
そうであれば少なくとも無視ができるような代物ではありません。
私自身は積極的に得点源にするべき派でしたし、
今もその考えは変わりません。
問題は得点源にするためには何に注力すべきかという点です。
因みに令和5年度試験の小生の点数は以下の通りでした。
合計 200 点 ( 五肢択一 / 96 点,多肢選択 / 16 点,記述 / 36 点,一般知識 / 52 点, )
一般知識に救われた感は否めません。
もっとも、4回受けた模試についても、
一般知識の高得点により合計点を底上げしていたので、
模試と似たような結果になったという次第です。
やっと本題ですが、一般知識対策のために購入したテキストや問題集を列記します。
テキスト
・2023年度版ニュース検定公式テキスト 「時事力」発展編(1・2・準2級対応) (日本ニュース時事能力検定協会)
・見るだけIT用語図鑑278 (SBクリエイティヴ)
・公務員試験 速攻の時事 令和5年度試験完全対応 (資格試験研究会) 問題集
問題集
・2023年度版ニュース検定公式問題集 「時事力」(1・2・準2級対応) (日本ニュース時事能力検定協会)
・出るとこだけ! [一問一答]一般常識&最新時事 2024年度版 小林公夫 (高橋書店)
・2024年度版 一般常識&最新時事[一問一答]頻出1500問 角倉裕之 (高橋書店)
・ケータイ行政書士一般知識2023 ケータイ行政書士2023 竹井弘二 (三省堂)
・山川一問一答 現代社会(山川出版)
・山川一問一答 政治経済(山川出版)
・政治・経済一問一答【完全版】3rd edition (東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)
当時様々な情報や、自分自身が過去問を解く中で、もっとも内容的に近いと感じたものを集めた結果です。
まさかこの歳になって山川の一問一答を買うことになるとは。
この他にもスマホアプリで問題を解いたり、YouTubeで共通テスト対策の動画を視聴しました。
なんだかもう、大学受験なのか公務員試験なのか行政書士試験なのかわからなくなる物量です。
で、ここからが本当にお伝えしたいことです
これだけの分量をこなしたから一般知識の高得点に繋がった。
明確にノーです。
そもそもすべて消化できなかったし、多分やってもやらなくても、点数は変わらなかったです。
なぜなら、まったく出題されなかったからです(LECの横溝先生が推しているニュース検定あたりからは出ていたのかも知れませんが)。
自分なりに厳選してみましたが、すべてやるだけ無駄だったというのが率直な感想です。
「政治経済」「時事問題」という括りの方向性としては外れてはいないですが、
括りが大きすぎて試験に対応できるだけの精度がないのです。
道で駅の場所を尋ねられて、「あっちのほう」と指さしているのと変わらないということです。
では一般知識対策の最適解として何が重要なのか。
振り返ってみると、一般知識問題は知識量を問うよりも、
試験テクニック的な現場対応で肢を切る問題が多いという印象です。
だから膨大な労力と時間をかけて知識を蓄積するよりも、
過去問を練習台にして肢の切り方を磨くのが最適解、というのが結論です。
これは多肢選択式の攻略法にも同じことが言えると思います。
試みに令和6年度の一般知識問題を先日解いてみたところ48点でした。
ほとんどの問題について、事前の予備知識など持ち合わせていないなかでのものでした。
従って、やはり一般知識については、知識を詰め込む学習より、
現場対応型の問題として挑めば良いのではないかと確信した次第です。
巧く対応出来れば合格に向けて、大きな得点源になる科目だと思います。