落ち込んだときには、いきなり前向きでポジティブな思考を押し付けられても受け入れづらい。
であるなら、まずはいったんとことん落ち込もう。
そんな人に寄り添うのがカフカの残した言葉である、という趣旨の本。
まずはフランツ・カフカについておさらいしておこう。
【フランツ・カフカ】
1883年、当時のオーストリア=ハンガリー帝国(現在のチェコ)生まれ。
(同い年の有名人には、鳩山一郎、小林古径、志賀直哉、高村光太郎、北大路魯山人、トルストイ、シュンペーター、ヤスパース、ケインズ、ムッソリーニ、ココ・シャネル、ローランサン、ユトリロ)
鹿鳴館が開館し、オリエント急行が開通した頃だ。
両親はユダヤ人。
代表作は『変身』『失踪者』『審判』『城』『断食芸人』。
1923年、結核により死去。享年40。生涯独身、子なし。
関東大震災が発生し、トルコ共和国が成立し、ヒトラーがミュンヘン一揆を起こした頃だ。
(この歳に生まれた有名人には、三國連太郎、池波正太郎、船越英二、遠藤周作、三波春夫、司馬遼太郎、白井義男、マリア・カラス)
本に戻って、彼の面白いほどにネガティブな思考は認めるが、
カフカには文学への情熱と信念がしっかりあった。
万人受けするものを狙って書かない、自分の書きたいものを書くんだ、と。
やりたいことが見つからなくて燻ってる人が多いという現代を鑑みれば、カフカはけっこう幸せだっただろう。
本書で1つ目に紹介されている言葉は、結婚を申し込んだ女性への手紙の一節。
将来にむかって歩くことは、僕にはできません。
将来にむかって躓くこと、これはできます。
一番うまくできるのは、倒れたままでいることです。
私はこれが一番気に入ってます。
将来にむかって躓くためには、歩き出さないといけないはずなんですけどね笑
ここでは「進み続けること」という意味でしょう。
カフカはネガティブ思考があったからこそ文学の歴史に名を残せた。
どんなことでも人一倍突き詰めれば、なにかしら結実するかもしれません。
そういうメッセージを私は受け取りました。
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