義兄が施設でコロナに感染したようで
自宅から救急車で運ばれ即入院となり
20日目にして漸く面会の許可となったと
姪から知らせが有った
共に暮らす妻で有る姉は
少し熱が出たらしいが大丈夫と言っていた
義兄の痴呆の始まりをその頃
私の妻はしっかり認識して居た様だ
後から聞いた話だけれど
スーパーに皆で買い物に行った折
義兄が姉をしきりと不安そうに探して居た
との事だがその事は覚えているけど
それが既に痴呆が始まっているとは
私には思えなかった
その後の色々な義兄の行動と痴呆に付いては
妻の話に耳を傾ける猫爺が居ました
私の父と母は亡くなるまで
痴呆と思しき行動は私には感じられ無かった
歳相応のボケとは思って居たけど・・
義兄と姉達が我が家に来た時など
我々の振る舞いに義兄は絶えず
有難うの言葉を発していた
その後の話となるけど義兄は姉に対して
大声を出して怒ったり
ついには結婚以来初めて手を挙げられたと
姉から聞いた
コロナによる長引く入院生活で
義兄は同室の患者と喧嘩をしたと
面会に行った姪は
病院から報告されたそうだ
他の施設へ入所するには
自力で歩けなければならない様だ
入院生活で足腰がすっかり弱ってしまった様で
リハビリで頑張ってもらうしか
事態の解決はなさそうだと姪の話
大学入学時義兄の家に当然の様な顔をして
居ついた若造の私を快く迎え入れてくれた
穏やかな義兄に私は未だにお返しが出来て無い
もしもお見舞いに行って顔を合わせても
義兄はきっと穏やかな顔を私に向けると思う
妻で有る姉に対しては辛く当たっても
義弟の私にはそうならないその違いは
どこのネジを〆ているのだろうか?