猫木めの勝手な書き散らかしサイトな我が家の4周年記念に、皆さまご存知!まじーんさまの罠へお邪魔のラストな第4弾☆

 

【リク罠206】「違うんですぅ!!(仮)」

 

にドボンと。

(*ΦωΦ)

タイトル、罠文、内容、使用不使用アレンジ自由とのお言葉をいいことにやりたい放題こじ付けたものにてございます。

 

 

前回なヤンマガものなかわいいひとよりは短く…………纏めたいとは、思ってはおりやす。←いつもながらなのーぷらん。

_(:3」z)_

 

 

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!?!?!?!?!?!?
なにがなんだか、わっかんないっっ!!
目を白黒させるみたいな大混乱真っ只中なキョーコ。
それもそうだろう。なにせ、彼女は今、己がストーカー心が生み出した幻覚…………と、思い込んでいたかった筈な男にぎゅむぎゅむと抱き込まれてしまっているからだ。
「よかった……俺…………最上さんに避けられてるんじゃないかって……」
安堵に震えるかのような低い声も。キョーコの額をくすぐり擦り付けられる髪のさらりとかわいい感触も。硬直した細い身体を絡め取るみたいな腕とキョーコのお尻が乗せられたくの字に曲げられた筋肉質な長い足の感触も、キョーコよりも少しだけ高く感じるそのぬくもりも。うっとりとセラピーなあの良い香りまでも。そのすべてが……
ここに居る筈などないのに、それなのに……
 
 
 
キョーコにはもう、幻覚だとは思えなくて。
 
 
 
 
記録を塗り替えるみたいな猛暑が過ぎこれまた長かった残暑もようやっと緩んで、夜の時間には少し肌寒いくらいに感じるようになってきたところな季節。
マンションの廊下の無機質なライトが廊下に倒れてしまっているキョーコのキャリーケースの影を描き出している。
耳のすぐそばで鳴っているみたいに心臓の音がうるさい。限界いっぱいいっぱいのその速いビートが下がる気配は全くない。
だって仕方がないじゃないっ!!何故ゆえかさっぱりと不明ではあるが、キョーコの自宅玄関前なんて思わぬところで蹲っていた蓮に捕まえられた左の手がグイッと引かれたかと思えば……その次の瞬間にはキョーコは蓮の足の上に横座りするみたいに抱き込まれてしまっていたのだから。
「敦賀しゃんっ!?」と、これは流石に幻覚ではあり得ないとやっと認めたキョーコがそう確かめるように呼べば、当たり前みたいに「うん」と答えられてしまって。
見上げれば、ほんのすぐそこな鼻先15センチメートル未満な至近距離に神々スマイル。
久しぶりの生敦賀なのだ。恋する乙女としてはドキドキしない方がおかしいってもんだろう。
「っ……な、なんで、ここに?」
燃えるみたいに熱い頬が自覚出来てしまいながらも、キョーコがそう問えば
「最上さんに逢う為に。」
さらりと当たり前みたいに投げ返されたのは、ド直球な答え。
予想外過ぎるそんな答えにぴきょりと硬直してしまっているキョーコを置き去りに、蓮は続ける。
「今夜を逃せば最上さんを捕まえられそうな日が再来週くらいまでないって社さんが言うから……ちょっと進行調整してもらったんだ。」
どこか胡散臭いみたいな笑顔でもって、そうけろりと。
ちょっと、なんて軽く言ってみせてはいるが、なにせ敦賀蓮である。その過密スケジュールをどう調整出来ようものかといえば、有能なマネージャーの手腕と食事時間やら休憩時間をなくすといったある意味では蓮お得意な無茶を効かせまくった結果だ。そんな無茶な挙句の睡眠不足から、キョーコを待ち伏せるつもりがうっかり眠ってしまっていたらしき男。
だが、キョーコが聞きたいのは、本来ならば撮影で明日の夜まで東京を離れている筈なスケジュールの蓮が何故今ここにいるのかではなくて
「いえ、そうじゃなくって……だって、敦賀さん……私のことストーカーだって…」
蓮にとって忌避すべきストーカーな筈のキョーコの元へ軽はずみにやって来たのは何故なのか?と、そう問うキョーコの声は、ぽしょぽしょと濁すみたいに小さくなっていってしまう。
敦賀ストーカー自覚があるとはいえ、恋しい男にとって自分がウザいだとか気持ち悪いだとか思われるストーカーだと改めてそう指摘される未来予測に、キョーコはぎゅっと目を閉じる。
けれど、そんなキョーコの頬を優しくゆるゆると撫でる指。まるで、慰めているみたいなその指に恐る恐るとキョーコが瞼を開ければ……
「ごめんね、違うんだ。あれは……俺の、願望だったんだ。」
少し眉を落とし、どこか少し恥ずかしげにちょっぴりとだけ頬を赤らめている蓮。
「がんぼ……ぅ?へぇ……???」
そんな胸キュンものなかわいさに内心身悶えながらも、何が蓮の願望なのやらさっぱりとわからないまんまなキョーコの唇からはまぬけたみたいな疑問の声がこぼれ落ちる。
いたずらを見つけられた子どもみたいに、少しだけじっと自分を見上げるキョーコの瞳から視線を逸らしたまま、蓮は自白してゆくのだった。
前々から要注意人物だってマークされていたファン。再三の注意勧告など聞く耳もなく、そのストーキングは益々エスカレートしてしまってい、ついにはモデル仲間の元へと届くようになっていた脅迫状。
自分だけの被害ならばまだしもだ。このままで……いつか、同じ事務所同じマネージャーで一緒の車移動だってあるキョーコのもとへと脅迫状や害意が向けられるようになったら?なんて不安でピリピリと張り詰めていたそんな蓮が、思わず零してしまった願望。
脅迫なんて他者への害意はさて置いて。出待ちに入り待ち、ほんの少しでもと全力なりふり構わずな好意全開でもって蓮を追いかけてくれているストーカー。
「だからそれが、もし、最上さんだったら……どれだけ嬉しいだろうかって……つい。」
と、そうキョーコに追いかけてもらいたかったのだと白状した男。
だから!メールも電話も、最上さんからなら「おはよう」から「おやすみ」までいくらでも!!などと、どうやらまるっとうっかりポロリと声にしてしまっていたらしき、つい先ほどまでのキョーコの自らのストーカーっぷりを嘆くやら願望やらなまでの心の葛藤の一回合切をしっかりと耳にされてしまったと言う追い打ち。
それは……どうしてなのか?自分の恋心からなストーカーっぷりと、ついつい結び付けてしまいそうになってしまったキョーコ。
顔はもう焼けたみたいに熱いし、心臓の音はもはやドキドキなんてかわいいものじゃなく炸裂音みたいで……。いやいや、そんな!あり得ないからっ!?なんて、ぐるぐると思考と共に視線を彷徨わせていると、そこに見えてくるのは自分の自宅前なマンションの廊下。
日常感溢れるその景色に、はっ!とキョーコは蓮の腕の中から逃れようともがく。
「っ……敦賀さん!!こ、ここは敦賀さんのご自宅のようなワンフロア独占ではないので…」
そう、いくら事務所からオススメされたセキュリティ。カードキーが無ければ通れないオートロックゲート付きでひと気のない夜のマンション内の廊下とはいえ、いつこの階層の住人が通りかかるかもわからないような場所なのだ。
ただでさえ、話題になるゴージャスター敦賀蓮なのだ。SNSにでも発信されようものなら瞬く間にスキャンダラスに拡散されてしまいますっ!?なんて、そう慌てるキョーコとは対照的に微塵も動じてない様子の蓮。
「ね、最上さん。最上さんの部屋の隣左右ともうひとつの部屋ってどんな人が入居してるか、知ってる?」
絶対に逃がさない!な迄にがっちりとキョーコを抱き込んだままで聞くのだ。どこか悪戯っ子みたいな企んだ気配で。
「いえ……引越しの挨拶は事務所の方がしてくださったので……」
連続ドラマな撮影と引越しの日程が重なりに重なったのと、芸能人が住んでるってあまり知られない方がいいって事務所からの説得で引越しの挨拶が出来なかったキョーコ。
まぁ、ご近所さんだもの。そのうちに顔を合わせた時にでも改めてご挨拶させていただこう……なんて思っていたけど、そういえばワンフロア4部屋なこのフロアで誰かと顔を合わせた記憶がキョーコには全くない。
「ここの両隣ともうひとつな部屋、借りてるの、俺だから。だから、大丈夫。」
この階のキョーコの部屋以外の全ての部屋を蓮が契約しているのだから、誰かが通りかかるなんて事はない。と、こてんと小首を傾げてしまっていたキョーコへ、さらっと告げられたお隣さん(?)の正体。
いやいや。それって、お前の方がよっぽど……なんて鋭く指摘してくれる者は、残念ながらここに不在な訳で。
「は……ぃ?な、なんで、敦賀さんが?」
キョーコのその疑問も当然の事だろう。けれど、蓮から返された答えはキョーコの理解から遠く遠く離れたみたいな答えで。
「だって、こんな無防備でかわいい最上さんの一人暮らしだよ?どんな人間が住んでるかわからないし、お裾分けやらなご近所付き合いから好意を持たれたりなんて、危ないじゃないか!」
力いっぱいに力説する蓮に、ぎゅむっと絡み付くみたいに抱き締められているキョーコ。
は?ぇ?はぁ???なんて訳がわからないと混乱の極みにいるキョーコを置き去りに……
蓮に逢いたかったのだと、そう無自覚にうっかりと零れたキョーコの願望。それを、赤く染まったキョーコの頬から本当だったと読み解き、調子に乗ってしまっている蓮は続けるのだ。
「本当はこの上と下のフロアも借りておきたかったんだけど、社さんに止められてしまって。あぁ、そうだ。バレないようにしとけって言われてたけど……もう話しちゃったし、この際、ここの隣の部屋に引っ越して来るのもいいよね?そうすれば、おはようもおやすみも顔を見て言えるだろうし…」
なんて有耶無耶の勢いでキョーコのお隣に引っ越しの予定までな、キョーコ限定全力ウエルカムストーカー!を超えたノンストップな暴走っぷりで。
 
 
 
 
 
 
さてさて、この話は……
恋心から自分を「ストーカー」だと思い込んでしまった最上キョーコと、こいつが一番たちが悪いんじゃないかって感じに囲い込む金に物言わす系「ストーカー」だった敦賀蓮との、これからも続くだろう追いつ追われつ逃亡劇な闘いの幕開け
そんな「ストーカー」VS「ストーカー」なお話でしたとさ。
 
 
 
 
 
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壁|д')
さて、ストカなこのおふたり。
実はお互いに「好き」とか、はっきりとは言ってないので、こっから
最上さん俺のシャツ欲しいって言ってたよね?最上さんになら、いくらでも……それこそ中身ごとだってあげるよ?って、夜の帝王様風味にその場で脱ぎ脱ぎしようとして逃げられて凹んだりとか
敦賀さんがお望みとあらばっ!!って感じで、こっそりひっそり隠れながらなんて明後日な方向にストーカー極めようとなさるキョコちゃんとか
どっちがストカなんだか?な感じの無自覚いちゃいちゃなさったりとか
そーんな感じになるだろうって、ストカ話でしたとさ。
 
 
 
どの罠へおじゃましようかな〜?って彷徨っていた時に、ストーカーVSストーカーな文字にこれだっ!!ってなった、そんな我が家のいつまでかかってんだよ?な4周年記念ラストな罠4つめにございました。
まじーんさま。お素敵な罠へとおじゃまさせていただき、ありがとうございましたー!!
。゚✶ฺ.ヽ(*´∀`*)ノ✶゚ฺ
 
 
 
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 
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