猫木めの勝手な書き散らかしサイトな我が家の4周年記念に、皆さまご存知!まじーんさまの罠へお邪魔な第3弾☆

 

【リク罠115】「ヤンマガ兄妹のテレビ出演(仮)」

 

にドボンと。

(*ΦωΦ)

 

 

決して嫌いな訳ではなく、むしろ好きなのに……猫木のところでは何故かあんまりいないあの兄妹さんたちのお話。

さて、どうなることやら?←毎度ののーぷらん☆

 

 

 

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さて、ここで話の視点を少しずらすとしよう。
通常映画のDVDやブルーレイなどの円盤物のプロモーション活動において、一番に華々しくも忙しいスケジュールを当てられるのは誰であろうか?
観客の大多数が映画中での自己投影する視点としてストーリーの主軸を追うだろう先。そう、主演たる主人公だろうその人であろう。
『トラジックマーカー』のヒーローである村雨泰来にしても、公開封切り前後ほどのものではないにしてもだ。俳優の仕事に加えてのPR広報的なスケジュールをぎっちりめに詰め込まれてこなしているのだった。
 
 
 
 
どこかイラつくような釈然としない思いをその胸に抱えながら、だ。
 
 
 
 
村雨泰来はやや派手めにヤンチャしていた過去はあれど、クー・ヒズリを心の師と仰ぎハリウッドスターを目指す俳優である。
ゆえに、ぎゅうぎゅうぎっちりな忙しいスケジュールには不満はない。
せっかく掴んだ主演なのに、敵役な筈の殺人鬼へと注目がながれているのも……完璧なBJを演じてみせたカインのその演技力を本物であると認めてしまったので、仕方がないと思えていた。まぁ、認めたとはいえカインの馴れ合う気もなければ遅刻してもちっとも悪いと思ってないかのようはあの仕事への取り組みっぷりをどうかとは思うし、嫌いは嫌いで大っ嫌いの気に食わないヤローのまんまではあるのだが。
悔しいが……それはそれはもう血が滲むかと思う程悔しいが、カイン・ヒールという役者がいなくば『トラジックマーカー』の成功はあり得なかったのだろうから。
がっ!!
次に合間見えた時には先手を取って血祭りの返り討ちに!と心に誓った怨敵、そのカインがだ。
監督が頼み込んだかなんだかで、来日してやがるってのに「村雨くんとカインさんが鉢合わせると……その、いろいろと問題がありそうだから」と、映画の撮影現場と違って収録スタジオなんかで大立ち回りのカインと村雨のあのいつかの乱闘の再現でもされようものならば、揉み消しようもないなんてもっともな理由で一つとして重なる仕事の予定もない。と、言うか、カイン・ヒールは単独でのインタビューしか受け付けていなかったのだけれど。
村雨にしてみれば、カインと顔を合わせたい訳では決してないのだが…………なんかこっちが逃げたみてぇじゃねぇか?な感じでおもしろくないのである。
その上に、だ。
スタッフなどから漏れ聞こえてくるカインの相変わらずに威圧的な態度での恐怖の声にも、それはそれでイラつくのだが……
そんな恐怖の対象たるカインには向けられない分、代わりとばかりにむちゃぶりじみたおもしろ系コミカルな仕事が村雨へとまるっと回されてしまっていたのだ。
現に、村雨は前の仕事で何時もの代理が入っているのだという割には妙に粘り強いずんぐりむっくり体型にきゅるんとしたスマイルな鶏のマスコットと体力を削り取るようなチャレンジゲームを含む収録をこなしたばかり。
コメディ要素のないホラー映画の円盤PRの筈であるし……かっこいい仕事だけがしたいとか青臭く拘ったつもりもないが、おもしろ系で売りたい訳でもない村雨にしてみても主演としても、今ひとつおもしろくないと不貞腐れたような不服も抱えようってものだ。
 
 
 
 
 
 
そんな村雨泰来は、来クルーのドラマの顔合わせへととあるTV局を訪れていた。
しかし、予定の時間よりもだいぶ早めに着いてしまった。
どこかウロついて暇でも潰すか、いや自販機でも探して村雨の血(コーラ)の補給でもするか……なんて思いながら村雨がロビーを奥へと歩いていると、少し前にあるエレベーターがピコンっと到着を知らせるアラームを鳴らせた。
ゆるりと緩やかに電動のドアが開き切るのを待ちきれないように転がり出てきたのはひとりの少女。
まず、目に飛び込んで来るのはシルバーにピンクメッシュの入ったド派手な髪色。イカれた兄と揃えるみたいな黒でパンキッシュな服装にも見覚えがあった。
「セ……ツカ、ちゃん?」
そう、あのカイン・ヒールには必要ない筈な通訳兼付き人として、兄妹というには些か怪しいほどにべったりイチャイチャと一緒にいたカインの妹だ。
村雨がはからずも零したその声に、セツカの足が止まる。
セツカと目が合った村雨は、ハッと息を飲んだ。
そりゃ、初対面の時にはカインとの間にセツカが入ってくれるのを嬉しく思うくらい可愛いとは思ったとはいえだ、速攻ナンパなんてのはヤンチャ時代に卒業したつもりの村雨としてはカインの眼をかいくぐってまでのアピールは諦めた女の子。
村雨を驚かせたのは、いつもいつでも兄にべったりで、ほっとんどひとりでいる事のなかったセツカがひとりでいた事ではなく……
カイン以外には価値もないといった路傍の石でも見るかのようだったセツカの瞳が油断したかのように大きく開いて潤み、頬を涙が濡らしていたからだ。
目付きが悪く毒々しいあの曼珠沙華のような雰囲気でなく、まるで別人かのように弱々しく迷子みたいなセツカのそんな様子にどうしたのかと村雨が口を開こうとしたその瞬間、バンッ!と大きな音を響かせ叩きつけるような勢いでエレベーターの横にある非常階段の鉄扉が開かれた。
ビクンと怯えたように震えたセツカの細い肩と逃げ道を探すようなその濡れた瞳に、村雨は無意識のうちにセツカの手を取り自分の背後へと隠すかのように引き寄せる。
 
 
 
 
そして、間に立ちふさがるかのように向かい合い対峙したのだった。
そう。エレベーターに乗った妹を追って階段を駆け下りて来たのだろう、軽く息を弾ませた黒衣の男。
セツカを背中に庇うかのような村雨を凶悪な眼で睨み付ける、カイン・ヒールと。
 
 
 
 
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村雨くんをば引っ張り込んでみやした。
(*ΦωΦ)
ヤンキーで族だなんだとヤンチャはしていても、雨の中で子猫を拾う恭狼郎をヒーロー視する村雨くんだもの。
泣いてる女の子はかくまうでしょう!例え、あの禍陰氷屡(かいんひーる)が相手でも。
 
 
 
 
次回、セッちゃんの涙の訳やいかに?←どーすっべかなぁ?なのーぷらん
_:(´ཀ`」 ∠):
 
 
 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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