猫木めの勝手な書き散らかしサイトな我が家の4周年記念に、皆さまご存知!まじーんさまの罠へお邪魔な第3弾☆

 

【リク罠115】「ヤンマガ兄妹のテレビ出演(仮)」

 

にドボンと。

(*ΦωΦ)

 

 

決して嫌いな訳ではなく、むしろ好きなのに……猫木のところでは何故かあんまりいないあの兄妹さんたちのお話。

さて、どうなることやら?←毎度ののーぷらん☆

 

 

 

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それは余りにも唐突に。そして、明日の天気でも話題にするかのように当たり前なまでの何気無さで、ぽんっと零れ落ちたのだった。
近頃妙に魚メニューをリクエストするようになった事務所の先輩の夕餉へと、だるま屋の大将がぶっきらぼうにオススメしてくれたお店で購入した鰆の西京焼き。
家主の使用するのなんてコーヒーを淹れる時くらい?な宝の持ち腐れっぷりを発揮する高級なシステムキッチンで腕を振るったキョーコが、思わずに自画自賛したくなる程に焼き加減も絶妙な仕上がりのそれを、「この魚美味しいね」とでも褒めるかのようにするりと自然に。
その低い耳障りの良い声はキョーコの耳へと届いたのだった。
 
 
 
 
「最上さんが好きなんだ。」
 
 
 
 
はい?いやいやいやいや!?ないないないない、あり得ないっ!!と、キョーコの脳内は今しがた耳にしたばかりな蓮の言葉を全力でもって否定した。
そう、演技の神と崇めたもうた敦賀蓮だとて……今はただの後輩な素うどんがいるがばかりのプライベートなのだ。何か言い間違ったかセリフを噛んだだかしたのだろうと。そうでなくば、密かに抱いてしまった蓮への毒感情がとうとう幻聴を招いたか……あぁ、きっとそうに違いない!!我ながらなんと恐ろしき妄想脳!
キュルキュルと高速で思考をそう巡らせ、今しがた耳にしたような気になってしまった蓮の言葉を何かの間違いだと、そうキョーコは判断した。
そうして、万が一にもボロなど出して蓮への想いが気付かれたりせぬように……何もなかったのだと聞こえなかったふりでもしてこの場を取り繕ってしまおうと、そうするつもりだったのだ。
けれど、そんなキョーコの視線の先。尊敬する先輩俳優はその秀麗なかんばせに一瞬の間、「しまった!」とでもいうかのような驚いたような表情を浮かべた後に……
「ち、違うからっ!いや、俺が最上さんが好きなのは違ってなくて……だから、その、からかってるとか騙してるとか弄んでるとか試してるとか嘘な訳じゃなくって」
わたわたと……もの凄い慌てっぷりでもって、蓮はそうキョーコへと訴える。
キョーコの口はマヌケにもぱかりと開いたまんま、閉じるのを忘れてしまったようだ。
だって、あの敦賀蓮がだ。日頃の完璧優雅な大人紳士はどこに行った?な見たことないくらいのあたふたっぷりなのだ。
そんなキョーコを前に、蓮はその胸に巣食う恋の病の根の深さや恋愛拒絶のキョーコを思いやって過去の腐れ縁の男と違い自分だけはキョーコを捨てたり裏切ったりしないと切々と語る……のだが、その魅惑の低音ボイス、キョーコの鼓膜を震わせようとも、悲しいかな機能ストップに陥ってしまってるキョーコの脳はその言葉の内容を右から左へとスルーさせるのみでちっとも理解しようとはしてくれなくて…………
ひやり。
左の手に触れたその冷たい感触が、キョーコの脳を現実へと引き戻すきっかけだった。
気が付けば、対面に座っていた先輩俳優はいつのまにかキョーコのすぐそばへと移動していて
「俺のことを、少しでも……男として想ってくれる可能性があるなら、俺と付き合ってください。」
と、そう告げるのだった。
断らなきゃいけない。近付き過ぎてはいけない。だって、この恐ろしく魅力的なひとを前にして育つ想いのその重さだけ、きっと手痛いしっぺ返しのようにいずれ辛い思いをする。
解っていた筈の事だ……それなのに、キョーコは自分の左手を包む蓮の手のその冷たさに、ふと思ってしまったのだ。
代マネやらDMごっこやらヤンマガ兄妹などで、接触のあった蓮の体温。それは、例え手などの末端部位だとて……いつもキョーコのそれよりもあたたかくて。
それなのに、今、キョーコの左の手を包む蓮の手の温度はひやりと冷たくどこかぎこちなく触れる。
まるで…………まるで、ガチガチなまでに緊張しているみたいな?
ふと、キョーコがぼんやりとそう思ってしまえば、ぱっと視界が開けたかのように気付いてしまうのだ。
礼儀正しい彼らしくなく箸置きどころかテーブルの上に直に揃えられないまま落とされた箸とか、目の前の蓮のその目もとがうっすらと赤く染まっている事や唇の端の小さな震えに。
それを、計算され尽くした演技だなんて……誰に言えようものか。
「……最上さん?」
プリーズしたかのように微動だにしないキョーコを呼ぶ低い声。
かぁっと、キョーコの頬は燃え上がるかのように熱くなる。
ダメ。絶対にダメ!と、キョーコの脳中には危険を知らしめる赤い点滅とサイレンが鳴り響く……
だけど、なのに……
キョーコの身体はそんな思考をあっさりと裏切って
ただコクリと……確かに、頷いてしまっていたのだった。
 
 
 
 
 
 
ガコンッと自動販売機が2本目のミネラルウォーターのボトルを落とした音だけが、人気のない廊下に響く。
のそりと反射的に背中を倒し、取り出し口からボトルを取り出す彼女の背中へと低い声が掛けられた。
「……セツ。」
短く、だけど他のどんな言葉よりも大切に兄の唇から音にされる妹の名前。
背中を向けていて良かった。そう思いながら、キョーコはセツカを自分へと呼び戻し
「なぁに、兄さん。」
と甘える猫のように答えてみせながらも振り返る。
黒尽くめの悪鬼のような男へ。けれど、彼女の愛しい兄へと。
 
 
 
 
あんなに大事に大切にキョーコが作り上げた愛しい役だった筈の、雪花・ヒールの薄い笑みを無理矢理に貼り付けながら。
 
 
 
 
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タイトルのかわいい要素はどこだ……?
はて、そもそもこの話の、おもしろみとはどこぞだろう?
大丈夫なのだろうか?
_:(´ཀ`」 ∠):←今さらに、のーぷらんな五里霧中っぷりに怯えていたり。
 
 
 
次回、あの人とか引っ張り込んでみるとかどうだろう?←誰なんだよ。
 
 
 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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