猫木の変な挑戦『いろんな敦賀さんを書いてみよう。』
困惑混沌の朝。から派生する続きのひとつとなっております。
コミック派の猫木ですゆえに、いろいろねつ造なところがあったりかもしれませぬ。
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嘘を吐く事が上手くなったのは……
それも、敦賀さんのせい……だったな。
胸に芽生えてしまった私の恋心、それを報われぬ想いに焦がれる紅葉の演技の為に利用した。
そんな時期の事だったの。
敦賀さんが私を探るような眼で見るようになったのは
疑われていたんだと、そう思う。
私が……また愚かな想いに囚われているんじゃないかって…………そして、よりにもよって其れを敦賀さんへと抱いてしまってる事を。
誰よりも想いを寄せられてきただろう遊び人。それに加えて、実力派俳優としての鋭い観察眼。
嘘って……苦手だった筈なんですよ？
なのに、私、すっかり上手く嘘を吐けるようになってしまいました。
敦賀さんだって、すっかり騙せてしまうくらいに
だから、大丈夫ですよ？
「ふざけないでよっ！あんたみたいな女！！」
苛立った声と共に投げ付けられたのは中身の入ったまんまな紙コップ。
べしゃりと濡れてシャツが重たく肌に貼り付くのが気持ち悪い。
もう今日の仕事は上がりだからいいけど……このカフェオレ色のシミ、綺麗に落ちるかしら？なんて考えている間も止まらない罵声。
キツく睨む目も詰る声も、バラバラに破かれた台本もぐしゃぐしゃにされた私物や衣装も
大丈夫……嫌われるのも、慣れてるもの。
今度は学校中どころか日本中の女の子から嫌われちゃったってだけ。
それにさ？仕方がないじゃない。
あの夜を撮られてしまったスキャンダル。
遠い異国の地まで追いかけたキャスターの追求の言葉へ敦賀さんが返したのは、無言の笑顔。
困ったなって感じの苦笑。そんな笑みでさえ、万民を虜にするかのような神の寵児。
真っ白になっていた頭に……ふと、浮かんだのは敦賀さんが唇を奪われていたあのスキャンダル。
その時、決めたの……嘘を吐こうって。
過剰に否定してみせたって、どうせ火のないとこに煙はとかなんとかで決めてかかってる相手には通じないもの。
だから、私は誰に聞かれてもマイクとカメラを向けられていてもあの夜を否定はしなかった。むしろ、煽ってみせた。
その上で、敦賀さんと恋人と呼ばれるような関係ではないって。
熱愛報道だなんてちゃんちゃら可笑しい。あれはたった一夜きりの過ちだもの。
完璧紳士って感じですけど、意外と負けず嫌いな方なんですよ？ってそう意味ありげに微笑んでみせれば……事務所の後輩って顔で敦賀さんを油断させてお酒を飲ませて、まんまと抱かれたい男ＮＯ．１をお持ち帰りに持ち込んだ女って、マスコミが好きにそう描きあげてくれた。
敦賀さんが沈黙を貫いているのもあって、噂はひとり歩きにひとり歩きを重ねて、話題性欲しさのでっち上げから京子のストーカー説やら京子が怪しい薬を盛った説に、お酒を飲んだ敦賀さんが結局使い物にならなくてそれを弱みに京子が脅してだとか……なんて噂まで飛び出していて、タレント兼女優の京子はすっかりと『悪女』になっていた。
当然、京子の商品イメージと価値はだだ下がり。頭を抱えていた椹さんとか事務所には本当に申し訳ないけど……でも、でも。
芸能界に私の居場所がなくなってしまっても、演技を出来なくなったとしても…………
敦賀さんは被害者だ。多少のイメージダウンがあったとしても、きっと敦賀さんなら……
あぁ……やっぱり。
私には愛は『絶望と破滅の序曲』のまま
あんなにも欲しかった筈の本当の自分の形すら、笑って手放してしまえるもの。
いつまで……事務所に置いてもらえるのかもわからない。
でも、大丈夫。髪色を戻してもいいし、コスメマジックもない私はどこにでもいる地味な女だし、少しくらいの蓄えはあるもの。どこか遠く……いっそのこと日本を離れてみてもいいかもしれない、なんてそうは思ってみても……結局、縛られたままだ。
服に染み付いたカフェオレのシミみたいに、未練深く情けなく忘れる事が出来ないでいる。
『話があるんだ。最上さんに話したい事が……伝えたいことが……』
あの日の朝、ぎゅうぎゅうに詰まったハードスケジュールへの時間切れを知らせて鳴ったアラーム。専属ブランドのショーへと、日本を立つ予定だった筈の敦賀さん。
ギュッて眉を寄せて苦しげで……切なげな表情で私に、そう言った。
帰国したら、話を聞いて欲しいって
でも、敦賀さん。私……
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キリ番でなかろうとも、ネタふりなつもりでなかろうとも……ゆめゆめご油断召されるな。
そう、これネタくるるお方さまの許可ナッシングで書いておりまする。ごめんなせぃ。
_(:3」z)_
悪女キョコさん。
(*ΦωΦ)
時間がないから帰国してから話を……ってだんまりしてたらえらいことなっちゃってる蓮さんはどうでるのやら？うかうかとキョコさんの嘘に庇われて逃げらてしまうのか！？
次回、緊急帰国。
↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。
