お久しぶりとなってしまってます。
お話をあっぷするのは一週間と少しぶり…でしょうかね?
(^▽^;)
いや、書いてはいたんですよ?
ほんと、最近は1日一話レベルで。んで、飴なぅにて連日連夜の押し付け献上てろをしてました。
いろんなひとにプロポーズしちゃって、その結果蓮さんが理不尽だったり不憫だったりそんななんやかやを…………まぁ、押し付けたブツなんで、どっかでそのうち日の目を見たり見なかったりするといいですねぃ。


さて、明るくコメディーな感じのものが書きたい……続き物な、どえむとかわんことか毒皇帝は微妙に明るくないかもしれないとこで止まってる……
そんな悩める猫木が思いつきましたのが、今回のコレ。


アニメにもなってましたし、ご存知な方も多いかとおもいますが「十二/国記」のパロディものとなっております。


神様の作った世界で、十二の国がある。
王が玉座にいないと妖魔が出たり天候が荒れたりで良くない。
王は血筋で継承をしない。
そんな王様を選ぶのが神獣である麒麟。
王様は不老不死の仙でもあるんだけど、理を破ったり非道を敷くと麒麟が病む。麒麟が死ねば王も死ぬ。
そんな感じの中華風ファンタジー。
本が手元にないんで、いろいろとうろ覚えですがねー。←大問題


好きなんですよねー。
読んだことない方は、ぜひおススメ。
( ´ ▽ ` )ノ



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そちらとと違う、稀に交わり並列し隔てられたこちらの世。


この世界は神代に天帝の手にて花開いた、世界。
天帝によりこの世の十二の国へと下賜された枝に実りし3つの実と一匹の蛇。
蛇は解け太綱となり、実はそれぞれに土地と国と玉座を成した。
そして、これはその十二国がひとつ、蓮の国の話。



先達の王と麒麟を失道により無くし、空となった雲海の上の玉座。
荒れた治世を敷く愚王とはいえ、王を亡くし、緩やかに荒廃と妖魔の蔓延る苦節の時を過ごしていた蓮国。
そこに知らされた一条の希望の報せ。
蓬山の捨実木に卵実がついたのだ。それ即ち、衰退を辿る国に新たなる王を託宣する麒麟、蓮麒の誕生である。
見事な金の髪と秀麗な姿、慈愛に満ち明晰に育った蓮麒。
年に一度の開門を待ち、我こそはと蓬山へと昇山する王たらんと天意を問う年毎のたくさんの者。
けれど、蓮麒の誕生より17年。
未だ蓮麒が王と認むる者はひとりとしてないままであった。




ところ変わって、ここは蓮の国の大きな郷、指折りの旅籠である松乃園。些か世界観から離れた名前であるが気にしてはいけない。
街の東方に立つ邸は窓に格子が嵌り、門には杖身が立っている。剪定された常緑木が彩る庭、その一角に彼女はいた。その肩をぶるぶると震わせて。
彼女の対面にいるのは、明るい茶の髪に整った顔立ちの男。しかし、その顔は舌打ちせんがはがりの苦々しい表情で、更にはその腕は隣におろおろと気まず気に立つ女の腰へと回されていた。
幼き頃より預けられたこの旅籠屋、その跡取り息子である幼馴染の彼。いずれは彼と婚姻をと周囲から決められていたキョーコ。
キョーコは聞いてしまったのだ。
庭の木の影に隠れるよう睦み合う男と女の交わす
「だって、俺、祥子さんみたいなのがタイプなんだもーん」
「ん……もぅ、キョーコちゃんとの結婚が決められてるくせに……」
「いいんだよ、キョーコが俺のために身を粉にして働くのなんてあったり前じゃん、あいつは家政婦みたいなもんなんだって。あんな胸も色気もない地味でつまらねー女」
だ、なんてそんな会話を。
キョーコの震えが大きくなるのを見て、男がチッと舌打ちをする。
深く俯くキョーコが泣いていると思った男が、形ばかりの慰めか誤魔化しかなにかを口に出そうと口を開こうとした。
が、それが言葉となるその前に
「ふ…っ、くっくっくっ…くすくすくす…ふふふふふふ」
ざわざわざとおどろおどろしくもキョーコから噴き出す黒い笑い。
「あんたなんか……あんたなんか、私がいなかったら何にも出来ない穀潰しの癖にっ!!」
自分に従順に尽くし一途に追いかけていたキョーコのその変貌に、思わずギョッとする男。
その男をズビシッと指差し
「松太郎、あんたに復讐してやるっ!!」
キョーコが叫ぶように言う。
「その名前で呼ぶなっ!!復讐?……はっ、どうやって?俺は宿屋の主人なんかで終わらねぇ!これからガンガン成り上がってお前みたいのが到底、手の届かねぇ存在になるんだぜ?」
本名をダサいと厭い、尚と名乗っている松太郎。その名前で呼ばれ激昂するも、キョーコを小馬鹿にしたように嘲笑ってさえ挑発してみせた。
「やるだけ……無駄だな」
ひらっと手を振ってみせる尚と、それを睨み付けキリッと唇を噛むキョーコ。
キョーコを取り囲む黒いにょろにょろとした黒い影のようなものが攻撃目標である尚へと、締め上げようと飛びかかろうとした、その瞬間。


街の只ならぬざわめきに気付く。
驚愕の声が大きく聞こえる方向、そちらへと頭を向けたキョーコ。
キョーコが仰ぎ見た茜色に染まり始めた空、その空を優雅に疾る美しい獣の姿を見つけた。



優美に空を、しかしこの世のどんな生き物よりも速く宙を駆けるしなやかな身体つきに艶やかな毛並み、意思の強さを秘める翠の瞳と額には乳白の一角、キラキラと光を弾く鬣の色は金色。
その色が示すものに、ぽかんと口を開けるキョーコ。




そんな立ち尽くすキョーコのもとへ……
サクリと軽ろやかに草を踏む音をさせて、国に唯一無二の金の髪を持ち、国を平定する王を選ぶ神獣は降り立ったのだった。





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んー?
終らなかったけど、続けてよろしいんですかねぃ?
(´Д` )?
 


実は最初、国の名前を敦賀の国にしようかと思ったけど、時代劇臭が漂う気がしてやめときました。笑



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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