パラレルじゃよ。
 


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涙をいっぱいに貯めたまんまるい綺麗な翠と黒の瞳、伸ばされる小さな手。
「キョーコちゃん、いかないで?」
「キョーコちゃん、いっしょにいて?」
蓮と久遠がそう言って泣くから………いろいろなものを諦めた。
おない年の女の子の遊びの誘い、幼なじみの男の子のちょっと強引な誘い。そんななにもかもよりおとなりの年下のわんこみたいな男の子たちを選んで。誰よりも何よりも双子たちを
でも、良かったの。全身全力で私を慕ってくれてる、そんなふたりのわかりやすい親愛は、お母さんに厭われてかえりみられることのなかった私に、ほわりとあたたかい安心をくれたから。


泣いて泣いて泣いて………いなくなってしまったわんこな双子。
見上げるほどに大きくなって帰って来た双子のわんこは、もうかわいいだけのわんこじゃなくって………
その大きな手は何を望んでるの?





眠ったのか眠れなかったのかよくわからないようにぼんやりとした頭の中。
いつものセットした目覚ましの時間よりだいぶ早くに目が覚めた。
もやもやした気持ちを追い出してしまいたくて、ぶんぶんと頭を振った。


昨日より早い早い時間、ひっそりとこっそりと息を殺し気配を消して合い鍵を使っておじゃましたおとなりさん。
腕に抱えた大きなお皿とタッパーには、うちで作ったパンケーキとポテトサラダ。私が作らないと食べないと、昨日蓮におどすように言われた朝食。
コソコソとそれをダイニングテーブルに置いて逃げ出すつもりだったのに
「おはよう、キョーコちゃん。」
背後から聞こえた低い声に、びくんっと飛び上がるかと思った。
恐る恐るに振り返れば、にっこりと笑う蓮がいた。
私の持った皿の上のパンケーキに目をやった蓮が、スタスタとヘビに睨まれたカエルみたいに動けない私に近づいて耳もとで言った。
「あれ?俺が昨日、リクエストしたお味噌汁は?」




いじめっ子みたいな悪い感じの笑いを含んだ楽しそうな声で。





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蓮さんの追い上げ。笑
双子ばらばらにするとさらに話が進まないなぁ。
さて、ほんとこっからどうしようかしらね?(´Д` )
三つ巴って難しいのね。





↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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