『夜の魔物』

此処は何処?
深い深い夜の森。
獣達が牙を剥いて待ち構えているよ。
不安と焦燥の中、逃げ惑う女。
裸足で草叢を走る。
傷だらけの足が痛み出す。

何から逃げているの?
獣達はおまえが作り出した幻想だ。
此処には深い暗闇以外何も無い。
それでも不安と恐怖は消え無い。
迫り来る何物かに怯えながら逃げ惑う。

暗闇のループ。
時計の秒針さえ怖くて堪らない。
何故、何故、何故…
これは悪夢か現実か。
インソムニア達の夜は終わらない。

眠れずに迎えた朝の光に救いを求めた。
今日も容赦なく一日が始まる。
闇から解放された女は胸を撫で下ろしながら
気怠い朝に溶け込んでいった。


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私自身の不眠症は、入眠障害から熟眠障害になったような感じ。
一睡も出来ない日があった日々に比べれば良くなった感じはする。
引っ越してから時間が経ったせいもあるのか。
環境に慣れてきたのだろう。
ベルソムラを飲んでも中途覚醒があるが、飲まないと夜中に何度も目が覚めて熟睡出来ない。
環境に慣れたといっても、まだ安心感は得られてないのだろう。
毎日耳栓をして遮音状態で寝床に入る。
そうしないと眠れない。
それと不眠に効くツボ押しと寝る前に音楽を聴くのもルーティンにしている。
不眠を放っておいたら、持病の統合失調症が悪化するのではと恐れているので、眠剤は手放せない。#不眠症

一人暮らししてるアパートから、実家まで車で約7分ぐらい。
年末年始はずっと実家に居る予定だ。今日は干しっぱなしにしてきた洗濯物の様子を見にアパートに帰ったけれど。

以前から思ってた事がある。
私の統合失調症は、発達障害の二次障害なのではないかという事だ。
発達障害だと生きづらさを常々感じなければいけない。
幼少時、場面完黙のある子供だった。
幼稚園や小学校ではまともに喋る事が出来ない。
家では少しは話せても、学校で話せなくなる。
言語を話す能力が著しく低かった。
もしかしたら、病院の診断を受けてれば障害児の烙印を押されていたかもしれない。
当時は知的障害は理解されていても、発達障害に関しては遅れていたと感じている。
小学校2年ぐらいから、学校でも何とか話し始めたが語彙が乏しいままだ。
コミュ障では片付けられない障害があったと思う。
お陰で幼稚園、小学校低学年といじめに合っていた。
子供社会も大人社会も大して変わらないな。
異質な者を排除する性質がある。
もしかしたら、それは人間の本能に備わっているのかもしれない。

小学校3年ぐらいから、何とか友人も出来、勉強にも付いていけるようになったものの、陰口を叩かれたりした。
中学に入ると勉強は得意になった。
相変わらず話すのは苦手。
周りの空気を読むのも苦手。
とにかく目立たないように学校生活を送っていた。
知的障害ではないけどアスペルガーと自閉症に近い。

社会に出ると、仕事に適応出来ない壁にぶち当たる。
自分に不向きな仕事にしか就けなかった。
当時、就職氷河期。仕事なんて選べなかった。
もっと頑張っていれば希望する職種に就けたかもしれない。要は自業自得だ。
とにかく会社が地獄だった。
人にも仕事にも上手く適応出来ない。
そういう人間は虐めの標的になりやすい。
それも人間の本能に備わっているのかもしれない。
聞こえよがしに暴言を吐かれた。
次第に心身が悲鳴を上げ始める。
気分変調症とIBSと診断を受ける。
病状は次第に酷くなっていき、幻聴やら思考伝搬、被害妄想が出て来る。
統合失調症という病識は無いので、当時の主治医には幻聴などの症状は訴えていなかった。
益々酷くなる症状に希死念慮を覚えて、常に死にたい状態だった。狂っていくのを止められなくて、結局地元に帰る事になった。
狂いながらも実家に帰ったら負けな気がして、必死に仕事にしがみ付いていたけれど限界だった。自殺寸前だったから。
実家に戻って、今の主治医に診てもらって、やっと統合失調症の診断を受けた。
そこに辿り着くまで6年を要した。
今まで説明してこなかった自分が悪いので仕方ないけれど。早期に治療していればもう少し早く症状が落ち着いたのに。

色々調べて、統合失調症は元々なる素因を持ってる人がなるらしい事がわかった。
元々脆弱性があった私はなり易かったのだと思う。
あとは環境要因。
発達障害の二次障害でも鬱やら統合失調症を発症するらしい。
今更発達障害外来に行くつもりは無いけれど、グレーゾーンか障害どちらかだと思う。
きちんとした療育を受けていたら発症しなかったのかどうかは定かではないけれど、幼少時から普通とはズレていて生きづらさを抱えていると、社会に出れば苦しむという事は分かりきったこと。
環境要因やら元々の素質、色々な事が重なってこの病気になってしまった。
まだまだ薬なしでは生きていけないけれど、寛解を目指すしかない。

一人暮らししてから早くも1ヶ月以上経った。

不眠が続いた直後から抗不安薬のアルプラゾラムを朝昼2回から1日3回に増やして飲んで、なんとか眠りを確保していた。
抗精神病薬のルーランも就寝前ではなく、夕食後に変更。
自己調整してしまったので、抗不安薬のアルプラゾラムが足りなくなる。
病院に行き主治医に相談すると、アルプラゾラムは依存性が強い薬で耐性が付くと、薬物依存になるから1日3回が限度である事。
それに私はまだ若いから、今から3回も飲んでたら将来どうなるか分からない的な事を言われました。
耐性が付いたのか効かなくなってるって言ったからかな。
元々は3回処方されてたのですが、それを自分で2回まで減らしました。
先生よ。3回処方してたのは貴方じゃないか。
と、思いつつ黙って聞いてました。
なにやら私の将来を考えてくれてるようだから。
睡眠薬のベルソムラ20mgは、そのままに、アルプラゾラム朝昼2回、抗精神病薬のルーランを夕2錠に増やされた。
正直、向精神薬の処方は少ない方だと思う。
なんせ主治医が最低限の薬しか出したがらない。
他にIBSの薬が3種。
不安や恐怖感が強くなるとお腹に異常をきたすのは何年も前から。こちらも悩んでいる。

夜になると不安が増して落ち着かない。
アルプラゾラムが飲めなくなり、替わりにルーラン2錠。
初日は効いてない感じ。
睡眠薬のベルソムラもあまり効果は感じられない。
2〜3時間眠れたかな。
処方変わって2日目、ルーランが仕事をしだした。
強い不安をなんとか和らげ、眠気を催す。(眠気は副作用)
しかし、ベッドに入る頃には覚醒。
ベルソムラに頼るも、入眠困難。
夜中に浅い眠りに付き、朝5時過ぎに起床。
正直寝不足で寝足りない。 
7時半前には出勤しなければ仕事に間に合わない。
もう少し寝れる時間あるだろと思うが、余裕持って起きて弁当作って、化粧しながら音楽聴いて落ち着く時間が欲しい。

早寝がダメだと聞いて、読書でもしようかと本を借りて来たが、中々眠れない癖に早目にベッドに入りたくなる。起きてるとエアコン、こたつ、照明付けっぱなしになるから、それも気になる。
節約せねばやっていけない。

試しにベルソムラ抜きでベッドに入ると、中々寝付けない上に約2時間で覚醒。その後眠れない。
ベルソムラ氏はちゃんと仕事してたのが判明。
ただ神経が昂って不安が強いと作用が弱まる傾向がある。
今のところ、1週間に殆ど眠れない不眠が2回ぐらい。後は浅い眠りか調子いい時はなんとか熟睡出来る。
夜に不安感が増すのが原因かと思われる。
ルーランさんが仕事してくれたら、ベルソムラ氏もちゃんと仕事しますよ、という感じ。
一番は薬に頼らず自分で何とかしろって話なんだが、そうはいかないから病気なんだと思う。
不眠に効くツボ押しとか呼吸法もやってみたりしたけど、効果はよく分からない。
ツボ押しも何種類もあるのね。症状別に載ってたわ。
不眠になってもあまり気にしない事が一番の特効薬な気もする。
#不眠症