ブラック企業を渡り歩いてわかってきたこと。
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うまく行っているときはいいけれど...。

前回、「使い捨て」られていることは、うまく行っているときにはわからない、と書きました

例えば過去のITバブルの頃には、中小IT企業にも非常に良い時期がありました。
私でも、月の手取りが50万を超えることも珍しくありません。そんな時には会社に対して不信感など抱きませんし、ただひたすら仕事に集中していることができました

しかし、ITバブルが弾け、リーマンショックが遅い、景気が一気に後退し始めると、状況は一変します。

景気が悪くなり、業績が悪化し始めると、会社は生き残るために様々な企業努力をします。
企業努力と言うと聞こえは良いですが、多くの場合それは「切り捨て」です。

私も一度だけ辞職を勧められたことがあります。

ある日突然上司に呼び出され、別室の会議室に呼び出されます。会議室のソファには上司と社長が並んで座っていました。

社長が口を開きます。

「会社の業績が悪化しているのは君も知ってるだろう。このままでは会社が持たない。君には辞めて貰うか、給料の大幅カットのどちらかを選んでもらいたい。」

「大幅カットというのはどれくらいですか?」

「はっきりとは言えない。君にとっては失礼な金額だ。」

「よくわかりませんが?」

「今の君の暮らしを維持できる金額ではないと思う。」

「ということは、辞めろということなんですね?」

「君には大変申し訳ないが、そういうことだ。」

こんな感じで淡々と話が進みました。

思えば随分勝手な話です。マンションの一室みたいな場所で10人に満たないような会社でしたから、忙しい時にはすぐに人手不足になります。そこで人を増やすわけですが、今度はちょっと暇になれば過剰な人件費がとたんに経営を圧迫し始めます。それはわかります。わかりはしますが、だからといって忙しくなくなったから「ハイさようなら」ってそれはないんじゃないの!?というのがその時の気持ちでした。

幸いその頃はまだ景気も悪くなかったので、私はすぐに次の職場を見つけてその会社を辞めました。そのときには「こんな会社、こっちから願い下げだ!」という気持ちのほうが勝っていたかもしれません。

しかし現在のような社会全体を覆う大不況下であれば話は別です。簡単にヤケを起こして職を手放すわけにはいきません。賃金カットを飲まざる得ないでしょう。現在同じような状況下に置かれて不当な低賃金で我慢させられている人は身近にもたくさんいます。本当に厳しいと思います。よく頑張っていると思います。

でも、経営者がその我慢に報いて、いつかは社員にいい思いをさせてやりたいと思っていてくれるのであればいいのですが、現実にはそんな慈悲深い経営者はなかなかいるものではありません。

少なくとも私の知る6人の経営者について言えば、6人とも

「まだ減らせそうだな...」

と考えるタイプでした。

でもって今の会社は...と考えてみれば、やはり同じことなんです。つまり、現在私は今の会社を解雇されたらそれこそ絶体絶命、まず次の仕事は見つからないだろうと思います。では、会社の提示する条件を黙って飲むしかないのでしょうか?

そもそもブラック企業とは

「そもそもブラック企業とは何ぞや」、という話から始めないといけません。

まず、WikiPediaで調べてみました。→ブラック企業@WikiPedia

いろいろありますが、どれもこれも思い当たることばかり。
<特徴>の部分の見出しだけ引用させてもらいます。

>経営者
> ・経営陣が圧倒的な力を振るう一方、それに見合った責任を負う仕組みがない
>
>組織
> ・合理的かつ合法的に仕事を行う組織やルールを作れない・作らない
> ・従業員からの経営陣へのチェック機能、下意上達が働かない
>
>給与・待遇
> ・激務で長時間労働・過重な責任
> ・薄給の上に自腹
> ・ノルマ未達成の場合の苛烈なペナルティ
> ・心身の健康を害するほどの身体的・精神的ストレス
> ・スキルアップとキャリアアップは皆無

スゴイ! 私、これらの事象、全て経験してますわ(笑)。

まあ上に挙げた項目が全てとは思いませんし、程度にもいろいろあるでしょう。
正直大概のサラリーマンは上に挙げた項目と似たり寄ったりの不満を、会社に対して持っているものだと思います。そしてその不満の根っこの部分にあるのはやはり、「使い捨てられ感」なのではないかと思います。

つまり、現在ブラックといわれている企業は姿かたちはどうあれ、従業員の使い捨てが徹底されている企業(プラス消費者の使い捨て、なんてのもあるのかな?)なんではないかと私は思います。
なんたって私のいたある会社の社長は社員のことを「在庫」と呼んでいたくらいです。

業務として不法行為や、反社会的行為を行っている詐欺まがいの会社というのは論外として、私のブログではこの「使い捨て型ブラック」(すみません、造語です)に特に焦点を当てていきます。
この「使い捨て型」のやっかいなところは、「うまくいっている時はわからない」ことです。今、この大不況のさなか、「こんなひどい会社だとは思わなかった!」「私はいままでずっと会社に尽くしてきたのに!」と思っている人、多いんでしょうね…。

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昨日、カミさんが八景島近くの市場でセロリの浅漬けを買ってきたのですが、これがびっくりするくらい美味しい。結局二人で一袋食べきってしまいました。リンゴ酢で付けてあるからちょっと洋風の味付けでサラダ感覚で食べられます。超オススメ。ちなみに楽天だとちょっと安いみたいです。

  【浅漬け】浅漬セロリ
  

  ¥246
  楽天
  ※モバイル非対応

開設にあたって。

はじめまして、猫田課長です。


この名前は課長だったころに付けた名前なので、今は課長でもなんでもありません。


今年、私の元にも「ねんきん特別便 」が届きました。

ねんきん特別便には、ご存じの通り年金の加入記録が記載されていますが、私の場合は記載欄の下一杯まで記載されていました。


記載の漏れは無かったのですが、あらためて自分の職歴を眺めてみると、酷い職歴だなと我ながら思います。


「外食」、「保険外向員」、「ネットワークビジネス」、「弱小IT」、「学校法人」、etc...

世に言うブラック企業ばかりです。おかげさまでいろいろ酷い経験もさせてもらいました。

そして、現在もこの想像を絶する不況下で、えらい目に合っています。


このブログでは、私が現在抱えている問題について現在進行形で書いていくとともに、過去の私のブラック経験も並行して書いていこうと思います。


現在、転職を考えている人は、私と同じ過ちを犯さぬよう、参考にしていただければ幸いです。


2009年12月20日 : たった今、M-1グランプリ が始まったところです…。