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 進学中学校からの高校受験に失敗して、寮から実家の天神通り商店街のケーキ屋に出戻った16歳の幸村天志(ゆきむら たかし)が、帰省したその日に行われた町内会のくじ引きで当たりを引いていきなり町内会長にされてしまい、真面目で堅物気味の常識人の彼が天神通りのお気楽、楽天的な面々に振り回され、メインヒロインの御菓子(みかこ)らとの絡み、さらにはちびっこい福の神など八百万の神まで出てきて…というお話。


 日常ドタバタコメディーに分類できる漫画ですが、ヒロイン勢が皆可愛く、性格にも特徴があって実に魅力的。隣に住む幼馴染みの天然美少女御菓子にしっかり者で元気印の冬子etc.・・・。

 ほのぼのした回あり、ドタバタ回に、ラブコメっぽい胸キュン回あり、最後は大きなアーチを描いてクライマックスを迎える物語全体の構成力など見事。


 この漫画は全5巻ですが、明らかに打ち切りで、10巻ぐらいの分量で息長く天神通りの人々を描いてほしかった。読んでみるにまだまだキャラや設定が十分に描き込まれないままで、消化不良の印象を与えます。そうはいっても最後のクライマックスを大きく描いてくれたのは見事。それだけの余裕を与えてくれた角川書店には感謝です。


 シックな装丁も素敵で(見た目ばかりでなく手触りも)、私がこれを買ったのも表紙買いで「これは100パーセント大当たりだ」と。本棚に飾っておくにも魅力的な作品です。


 これは色々読んだ漫画でもトップクラスに好きな作品です。超お勧め。

 通称「跳ね馬桜」と呼ばれる、短剣道の天才女子高生遠山桜が、これも天才剣術家の榊龍之介と出会うことにより、彼と、自身の過去の結びついた因果因縁で強力な他剣術家達と闘う話。

 この漫画、アマゾンレビューなどを読むと「表紙だけ見て買ったがいい意味で予想を裏切られた」とのレビューが多くありますが、要するに、「萌えな女の子がなんちゃって剣道漫画やるかと思ったらガチバトルでストーリー構成もしっかりしていて驚いた」というもので、たしかに今時(というより昔からそうだが)可愛い女の子が主人公で真っ当な(しかもファンタジーなどではない)ストーリー格闘漫画をやるというのは珍しい。

 この漫画、キャラがそれぞれ個性的なうえ(特に女の子は可愛い)、剣道漫画とはいえ、それぞれ得物が違い(主人公からして全長40センチの「短竹刀」ですから)、校内での不意打ちなどサバイバル要素も含む様々なシチュエーションでの戦闘が起こるため、戦いが単調にならずに面白い。

 上でも少し触れましたが、この漫画、格闘というか武道というかの漫画ですが、戦闘シーンになんちゃって感がなくて、まともに戦闘描写をしているのが実に良く、読み応えがあります。私自身も武道をし、漫画では割と意識するほうなのですが(とはいえ、やっぱり漫画ですから、それほど細かいところを気にすることはなく、よほどのことがない限り文句をつけたくなるようなことはない)、これは充足感を与えます。この作者は解剖学の知識もあるようで、そこらへんも面白い。

 本編や(割とシリアス)戦闘シーンとは別に、桜の交友関係を中心としたサブキャラの性格描写やちょっとしたドタバタも面白く、特に桜の親友の玲子(レイコ)と美子(ミーコ)の二人は可愛くて、しかも彼女らが絡む話は面白い。

 この漫画、最初は「しなこいっ」としてJIVEの雑誌に掲載されていたようですが、途中から角川の雑誌に移籍。それとともに題名も「竹刀短し恋せよ乙女」に変わっていますが、純然たる「しなこいっ」からの続き物。


 「完全版 しなこいっ」は角川に移ってから、それ以前のJIVEで単行本化されずに宙ぶらりんに浮いたものも含めて(それらの数話は下巻に収録されている)角川書店がまとめて大判コミックスすとして出したものですが、それ以前のJIVEで出ていた「しなこいっ」の単行本も表紙がシックでなかなか魅力的。表、裏表紙とも一巻につきキャラ一人の全身像なのが特徴で、特に2巻の鳴神虎春と3巻の佐東鯨の一枚絵は可愛くて良い。先に触れた通り、こちらで集めてから「竹刀短し~」に移ると数話吹っ飛んでしまいますが…。

 「長身なため、威圧的に見られます。無表情なのため、怖がられます。極度の恥ずかしがり…」という主人公、高校一年生神谷詩春さんの友達が欲しいという空回り気味の願望と頑張りの日々の物語。

 長身できりっとした顔立ち、黒髪ロングのすらっとした体型と、(傍から見たら)群れるのを嫌う(ように見える)立ち居振る舞いのため、実は男子女子問わずに隠れファンが多く、ひそかに憧れを抱かれる存在ではあるのですが、そのように姐御肌にみられる詩春さんは実は「可愛いものが大好き」で、外見とのギャップを誰も理解してくれず、しかも一方でそういう趣味を人に知られるのを恥ずかしいと思うため、葛藤からテンパりが高じてますます人付き合いを恐れるように。そして彼女の唯一の癒しは可愛い童話系キャラとのほんわかした妄想のうちに遊ぶことで…。

 この漫画のジャンルはほのぼのコメディーといった感じで、私は最初、タイトルの「ぼっち」は主人公の神谷詩春のことかと思ったのですが、詩春が物語の中で出会っていくやはり「ぼっち」の女の子達も含めての日々の生活のことだと読んでいるうちに理解しました。

 詩春が出会う一人ぼっちの女の子達はやっぱり友達を求めていたり、自分なりの楽しみを見つけてもいたりと色々なのですが、彼女らは実に個性的、というより強烈なキャラである。こういうほのぼの系でコミカルなタッチの漫画は多くあるのですが、まともに吹き出してしまうような場面がある漫画はそう多くはない(もちろん笑えればいいと決まったものでもありませんが)。しかしこの漫画、特にキャラが出そろい、1巻でキャラ立ちの説明もはっきり終えた2巻で個性的な彼女たちが天然で織り成す有様はめちゃくちゃに面白い。2巻では何度も吹き出してしまいました。これは単純にコメディーというかギャグ漫画としても超秀逸。

 ただこの漫画、2巻で完結と分量が少なく、明らかに打ち切り臭がし、キャラ達の織り成す物語が存分に描き切られなかった気がします(キャラも本来まだまだ出たのではないか)。まあこれの連載されていた(私はコミックでしかそれらの作品を知りませんが)REXの雑誌は神ともいえる「かんなぎ」他強力な連載陣があり、しかもこういった漫画は雑誌映えしないので仕方ないのかとは思いますが、それにしても最低でもあと一巻、3巻ぐらいまでは出てほしかった。ざっと見たところ作者にはまだまだネタがあった感がし、打ち切りがなければ5巻ぐらいまではいけたのではないか。私も気に入った漫画が買い集めた単行本の途中で明らかに打ち切りで先を急いだ終わり方を見てがっかりしたことは何度もありますが、それにしてもこれの2巻という分量でのショックが一番きつい・・・。楽しみにして買った2巻で完結巻と知った時は本気で一日落ち込んでしまいました。

 しかしまあ仕方ないのでこの作者さんには次回作をぜひぜひ期待します。

 あと許せないのは2巻の背表紙でのキャラ説明にあった明らかな誤り。その後修正されているかは知りませんが、なんとなくこの漫画がないがしろにされているようでやっぱりショックを受けた。作者さんが傷ついていなければいいけど…

 この漫画は超お勧めします。