今日、NHKラジオで「既存住宅の流動化」の意味と課題などを解説していました。
日本の住宅は平均して30年で建て直されているそうです。
でも、最近の住宅ローンは35年が多いですよね。
ローンを払い続けているうちに住めなくなってしまう、なんてこともあるのかしら。
アメリカでは住み替えが多いため、住んでいる間にその家の価値を高めようと
メンテナンスをしっかりやって、その履歴を残す制度も確立しているということです。
だから新築の時と変わらない評価を受けたり、場合によっては価値を付加していくことができるとか。
なんて羨ましい・・・。
日本は新しいものに価値があり、中古住宅の評価は古いというだけでどんどん落ちる一方。
でもそれじゃいけない。
まずは「中古」という呼び方を改め、「既存住宅」とし、
市場をしっかりと作ることで、流動化を図るべき-
そうすれば建て直す際に出る膨大な量の廃棄物も削減でき、
また、大きな家が必要な子育て中の若い家族が狭い家に住み、
子供が独立した後の高齢者が大きな家に住む、というねじれがなくなる-
だから今後は建物の価値の基礎である耐震強度が偽装されるようなシステムを確実に改善し、
「既存住宅の流動化」を行政側の税制の優遇なども併せて早急に推し進めるべき-というのです。
でも、住宅も数多ある住宅メーカーが競うように「流行」を作り出し、
ちょっと古いと流行遅れに目に映ってしまう、というのは事実。
<髭剃り>
それで思い出したのが、夫の使っていた髭剃り(写真1)。
すでに数年使っていた2枚刃仕様で、当然柄の部分は綺麗なまま。
先日替え刃を買いに行ったら、もう2枚刃は流通していないと言われました。
現在は4枚刃が主流で、それも既に発売された5枚刃に席捲される勢いだとか。
じ、じゃ、消費者はどうすればいいの?
不満を抱きつつも仕方がないので今にまた流通しなくなるであろう4枚刃の柄を購入(写真2)。
思い切り替え刃を買い溜めしておこうかと思っています。
<掃除機のごみパック>
それでまた思い出したのが掃除機の取り替え用のごみパック。
各メーカーで仕様が違うので掃除機にあったものを買うのも一苦労ですが、
どんどん新商品を開発してくれちゃって、どんどん古い仕様のパックを探すのが困難になっていました。
これが全てに共通だったり新商品でも使えたりすると消費者はラクなのに。
そもそもそんなに新商品の開発は必要なのか。
新商品の開発にかかる費用は当然商品の価格に含まれ、
更に交換部品製造やアフターケアの打ち切りに至る期間が短縮され、
結果的に消費者に利益ではなく不利益を与えているのではないか。
<食器>
5客組で買った食器も欠けたり割ったり。
結局2客になってしまった食器は捨てられるのでしょうか。
イギリスでは食器は1客、2客と、いつになっても同じ食器を買い足せると聞いたことがあります。
ウエッジウッドなどは定番の食器には名前がついていて、常に店頭にありますよね。
スプーン、ナイフ、フォークも同じらしいです。
我が家には1客になってしまったお皿やグラスがいくつもあり、現役で活躍中ですが、
買い足せたらいいのになぁ、と思います。
<携帯の機種>
言わずもがな。
日本企業のみなさん、新商品に切り替えるサイクルを極端に短くすることで利益をあげる、なんていう
セコくて、反社会的、反地球環境的なことはもうそろそろ辞めませんか?
私たち消費者もそれに躍らせれて新商品をもてはやす風潮とは決別し、
良いものを長く、ちゃんとメンテナンスしながら大切に使う文化を育てていきたい。
できれば私が生きている間に日本がそういう成熟した大人の文化に成長する姿を確認したいものです。