イスラエル軍のハガリ報道官は4日、パレスチナ自治区ガザ地区で人道支援などを実施する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員450人以上がイスラム組織ハマスなどの戦闘員だったと述べた。軍の諜報(ちょうほう)情報などに基づく分析だという。

 軍は4日、新たにUNRWAが運営する小学校の教師とカウンセラーの2人について会話の録音を公開。録音によると、2人はハマスによる昨年10月7日のイスラエルへの攻撃に参加しており、教師はイスラエルで女性を1人拉致したことを明かし、女性を「奴隷」や「所有物」を意味するアラビア語で表現していた。カウンセラーは「(イスラエルで)ユダヤ人と一緒にいる」と明かし、死ぬまでイスラエルと戦う意向を示した。ハガリ氏は、国際社会が人道支援目的でUNRWAに拠出している資金は、「大量殺人者に渡っている」と改めて非難した。

 UNRWAはガザで人道支援のほか、教育や医療を提供しており、約1万3000人の職員を雇用している。10月7日の攻撃には、UNRWA職員十数人が関与したとされており、米国や日本などはUNRWAへの資金拠出を一時停止。現在、国連の特別チームがUNRWAの調査を実施している。【エルサレム三木幸治】