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2017/07/29/Sat

インドの高級誌「INDIA TODAY」最新号の表紙に描かれたのは大小二羽の鶏。よく見ると大きい方は中国の国土を象り、小さい方はパキスタンのそれを象っている。色もそれぞれ中国国旗の赤とパキスタン国旗の緑だ。

中国は金銭援助攻勢でパキスタンを取り込み、インド包囲に利用しているというカバーストーリーなのだが、それにしても両国の国土の形が共に鶏によく似ているのには驚かされる。

しかし更に好く見ると、ここで描かれる中国の形は、我々が日ごろ見慣れているのと少し違うことに気付くのだ。要するにチベット自治区の部分が削除されているのである。そして、よくくっつけて描かれる台湾もない。

これについて台湾紙「りんご日報」は、「一部の海外メディアや中国の領土をデザインする際、“いつの間にか”台湾をも描き入れるが、INDIA TODAYは台湾、そしてチベットをも取り除いた」と特筆した。

何しろ世界の国々がチベット、台湾の問題で中国の逆鱗に触れないようにしているのだ。台湾では「正確な地図だ」「インドはついに全世界の注目を集めるような正しいことをした」「いいカバーだ。買いたい」との声がネット上見られるという。

では中国の反応はどうか。ネット上では「我々のチベット、台湾はどこへ行った」との怒りの声もあったようだが。外交部報道官は七月二十七日の定例記者会見で見解を求められた際、「なぜそんなくだらない話を持ち出すのか。次!」と言って歯牙にも掛けないポーズをとった。

ところで、チベットを削除してもしなくても、中国の国土が鶏の形をしているのは、中国でも常識である。満洲が頭で、中国本部が胴体で、ウイグル自治区(東トルキスタン)が尻尾にあたるわけだ。

そしてチベットの部分は、鶏がしゃがんだ際の尻や羽のようであるが、今回のようにそれを削るとスリムな立ち姿となる。ただ見方によっては、尻尾の一部がむしられたようでもある。これで東トルキスタンの部分も削除すれば尻尾を失った姿となり、背中にあたる南モンゴルの部分も削れば、鶏は死に至るに違いない。そして頭部である満州を刎ねたら、中国という鶏は即死だな、などと考えた。もちろんそう言っても外交部報道官には無視されるだろうが、実際に中国が恐れるのはそうした諸民族の独立である。

さて、よくある台湾入りの中国国土図だが、あの台湾は鶏の何に当たるのか。きっと鶏を強大化させる跳躍台だと、中国自身は見ているのだろう。実際にあの島が中国の版図に組み込まれたら、二千三百万人の人民がチベット、東トルキスタン、南モンゴルの民の如く中国の苛烈な植民地統治下に組み込まれるだけではなく、アジア太平洋地域全体が、この赤い鶏に蹂躙されることとなるだろう。

それであるに関わらず、「りんご日報」が指摘した所の、台湾入りの中国国土を描く中国迎合の「海外メディア」には、日本の多くのメディアも含まれているのだ。台湾はいまだ中国の侵略と占領を受けていないにも関わらずに。

今回の赤い鶏は、自国に隣接するチベットを中国から切り離したいとのインドの地政学上の願望が反映されていないはずがないが、日本メディアはまさにそれとは逆に、自ら進んですぐ隣の戦略的要衝・台湾を中国に献上したがる愚かさだ。
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