「最果て」の意味を辞書で調べると、「これより先はないという端」とある。
ロマンと戦慄が綯い交ぜになったような、美しい意味をもつ言葉だ。自分でゴールを定めることは難しい。誰もが心の中で、行き止まりという不可避な終着点に憧れを抱いているのではないか

国土地理院によれば、日本の最果ての地は以下のとおりだ。

最北端:北海道択捉島(経度148°45′08″緯度45°33′26″)
最南端:東京都沖ノ鳥島(経度136°04′11″緯度20°25′31″)
最東端:東京都南鳥島(経度153°59′11″緯度24°16′59″)
最西端:沖縄県与那国島(経度122°56′01″緯度24°26′58″)

でも、こんなのは人間が勝手に決めた国土の範囲に過ぎない。
地球規模で考えればどうだろう。

私の記憶が正しければ、地球は丸く地軸を中心に自転しているから、東と西に限界はない。東はいつしか西になり、西はいつしか東になる。もっとも、最北端と最南端は、ご存じのとおり北極点と南極点だ。そしてwikiによれば、地球最高点は、海抜ではエベレスト(8848m)、地球中心からの距離ではエクアドルのチンボラソ火山(6384.4km)らしい。また最低点についても、何を持って最低点というかで色々あるみたいだが、一般にはマリアナ海溝にあるチャレンジャー海淵(海面下10911m)とされているようだ。

でもでも、それも本当は違う。地球の外側にはだだっ広い宇宙が広がっているからだ。
では、宇宙の端っこが、私たちがあこがれる最果ての地だろうか。


いや、それもおそらく違うだろう。
私が見たい最果ての地は、目を閉じれば浮かんでくる心の原風景だ。生れ来るずっと以前に見たことがあるような、それでいて未だ見たことがないような、そこからやって来たような、いつかはそこへ還って行くような。「最果ての地」という響きには、そんな、泣きたくなるような深遠な風景が思い浮かぶ。





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