■NYタイムズ入手の米公電要旨(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011050401000783.html


 なんかどかっと漏洩情報の公開がされたようですけど、どーも内容的には最初から解ってたことであったり、想像がついてたようなことばかりで、これといって目新しい話はない気がします。

 まあ、それでも、いくつか予言めいた発言があったりして、それなりに面白い部分もあります。たとえば、こんなのとか。

【北朝鮮問題などに関するキャンベル・斎木会談】=09年9月21日付

 一、民主党が力と自信にあふれたイメージを打ち出す必要を感じ、そのために、官僚を統制し、米国に挑む新しく大胆な外交政策を担っているということを示そうとしたと斎木氏は分析した。斎木氏はこのような考え方を「愚か」と呼び、「彼らも(いずれ)学ぶだろう」と述べた。


 まあ、確かに学びはして、普天間の移設案を自民党政権時代の現行案に戻しはしましたが…出来れば、2009年の10月までには理解して欲しかったところ。ちょっと国際情勢を学べば、日本の選択肢がそれほど大きい訳じゃないの解りそうなもんですが。


 一方で日本側、それも小沢派の馬鹿っぷりが目立ってたり。

【政権交代などに関するキャンベル・山岡会談】=09年9月21日付

 一、日米密約に関しては透明性を重視する。鳩山首相や岡田外相は政治的な理由から非核三原則の法制化を望むかもしれないが、山岡氏と小沢一郎幹事長は核持ち込みが必要な場合もあると国民を説得することが重要と考える。


 いやいや…非核三原則の法制化の是非はおいとくとして、合衆国はこの対談が行われた時期、すでに日本から飛び立つ爆撃機や沖縄などの在日米軍基地から発射する必要がある戦術核、すでに全廃してたんですが…w
 まあ、強きにつく小沢氏らしいといえば小沢氏らしいですけどね。
 ただ、一方でこんな発言も

 一、小沢氏は中国で胡錦濤国家主席らに歓待されたが、米政府は同様の対応を取らなかった。

 一、小沢氏は民主党最大の実力者であり、次期参院選で勝利すればさらに影響力を強める。鳩山氏の次の首相となる可能性は高い。

   __i.\_/!_
  ゝ, "´⌒`ヽ
   ノ.ノメノハノ〉〉 
 |\ル.リ!; ヮノ!  ……
  \ k_(つ旦i'、. 
  ∠'とノ__')_)>  

 なんというか、勘違いも甚だしいというか…与党の幹事長ではあっても閣僚でもない人物、それも合衆国に対し隔意ありげな発言ばかりしてたのを歓待する理由ありませんし。
 また、参院選で勝てばってのも捕らぬ狸の皮算用に過ぎませんし、当時すでに政治資金に疑惑を抱かれてたのに、何を楽観視してたのやら。
 結果は皆様ご存じの通り、幹事長の座からも追われ、党首選にも菅氏に敗北するなど、党内最大の実力者というメッキもはがれてしまったわけですが。


 まあ、最初に書いた通り、全体的に既知の事柄や想定内の話ばかりですけど、政権交代直後から2010年初頭あたりまでの、日米外交を復習するにはいいかもしれません。
 時間ある時にNYTあたりの原文漁って、眺めてみるのもいいかもしれませんね。


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