「最低でも県外」党の考えではない…首相
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100504-OYT1T00512.htm?from=top

 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場移設問題で、同県を訪問中の鳩山首相は4日午後、移設先について「最低でも県外」と発言したことについて、「公約というのは選挙時の党の考えということになる。私自身の代表としての発言だ」と述べ、党の公約ではないとの考えを示した。

 稲嶺進・名護市長と会談後、記者団の質問に答えた。

 地元記者から「県外施設が困難な理由として日米同盟や抑止力の重要性を強調していたが、認識が浅かったのではないか」と問われたのに対し、首相は「海兵隊そのものは抑止力として沖縄に存在する理由にならないと思っていたが、学ぶにつけ、駐留米軍全体の中で海兵隊は抑止力として維持されるという考えに至った。『(認識が)浅かった』と言われれば、あるいはその通りかもしれない」と認めた。

 今回の沖縄訪問について、首相は「もっと早く来いという(県民の)気持ちも含めておわびにうかがった」とした上で、「大変厳しい1日だった。『最低でも県外』との思いは、ほとんどの方からうかがい、厳しさを改めて実感した。私の考えはなかなか理解されなかったが、対話できて、(沖縄に)来て良かった」と感想を述べた。
(2010年5月4日18時17分 読売新聞)

 学ぶにつけ抑止力について理解したって…政権につくまで何してたんですか…自民党に反対する事しか考えてこなかったからこのザマ。これで辞職の意思を表明したというならまだ多少はカッコがつきますけど、形ばかりの謝罪だけで済ませようってのが見え透いてるのがまた…。
 まあ、そうやって首相の座にしがみつけばしがみつくほど支持率落とすわけですし、選挙の事考えるとその方がいいのかもしれませんが、その間に失われる国益や日本の信用考えると、頭が痛いですね。

 さて、首相の発言にも出てきた抑止力。単に海兵隊などの米軍部隊のみが発生させているわけではありません。以前のエントリーでも書きましたけど、日米に生じた間隙を突いて中国の挑発が激しくなってますね。

■中国調査船がEEZ内に=海保に測量中止要求-奄美沖・外務省が抗議
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010050400260
(抜粋) 同庁によると、中国船の日本のEEZ内への侵入は年に数回あるが、自国の権益を主張し測量中止を求めたのは初めて。

 沖縄南方とか沖ノ鳥島のEEZならまだ解りますけど(それだってよくはないけど)、もう庭先と言っていい奄美北方海域のEEZでとか、なめられ過ぎにも程が。これも日米関係の冷却化と、前回の中共海軍によるEEZ侵犯の際の弱腰対応に付け込まれた結果によるものでしょう。
 さて、現政権はこれにいったいどう対処するのでしょうかね。抗議だけで実質的な懲罰的措置がなければ、次は軍艦を繰り出してきそうですが(今回のも非武装とは思えませんが)。現場の理不尽な苦労はまだまだ続きそうです。
 この抑止力の緩みを回復するには、早急に普天間問題の決着をつけ、日米関係の修復・強化を行わなければならないのですが、現政権が地元と合衆国の双方から交渉相手としての信頼を失ってる以上、現行案に立ち戻るというのも難しい気がします。選挙公約を「党の考えではなく自分の考え」として反故にするような相手じゃ、日本政府の何を信じればいいのか、誰にも解らないなんて事になりますから(もしかすると、現政権にも解らないかもしれませんけど)。
 こうなると最低でも選挙公約が嘘だった事を詫び、解散総選挙後に成立した政府の元で信頼再構築を行うしか方法はないでしょう。もっとも、現時点で民主党がそれを選ぶとは思えませんけどね。

 他にもいろいろありますが、全部取り上げると疲れますのでこの辺で…


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