　体調が今一つ勝れなかったのでしばらく、ブログを休んでいる。

いま、一番励ましになるのは、遠くにいる女の子の孫に会えない代わりに、近くにいる２歳半の男子の孫との繋がりである。前のブログでも触れたが、この年になって孫との繋がりがこんなにも愛しいものであるかが分かった気がする。

さて、近くにいるそのママである娘と暫くぶりに話す機会があった。

彼女が子供の時、花巻に最初に建てた我が家の中に私の書斎があった。そこにはかなりの蔵書を書架に貯め込んでいたが、そのコーナーの中に手塚治虫のアニメがずらりとあったのである。娘が小学生の頃、彼女はその本を夢中で読んでいたという。昨日の話しでは、この手塚作品を小学生の時読んだことは大変な宝になっているとしみじみと話してくれた。

　火の鳥、ブツダ・・特に、この本は大きな影響を受けたという。

実は私も、これらの本は高校の教員の時、生徒に薦めたものでもあった。

火の鳥の概要は以下のとおりである。（ネットから）

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手塚治虫が漫画家として活動を始めた初期の頃から晩年まで手がけられており、手塚治虫がライフワークと位置付けた漫画作品^[3]。古代からはるか未来まで、地球や宇宙を舞台に、生命の本質・人間の業が、手塚治虫自身の独特な思想を根底に壮大なスケールで描かれる。物語は「火の鳥」と呼ばれる鳥が登場し火の鳥の血を飲めば永遠の命を得られるという設定の元、主人公たちはその火の鳥と関わりながら悩み、苦しみ、闘い、残酷な運命に翻弄され続ける。

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私はこのシリーズの中で一番心震えたのは未来編である。それの概要（「ネットから）

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　西暦3404年。時間軸で考えた場合の火の鳥の結末にあたる作品。人類は25世紀を頂点として衰退期に入り、文明も芸術も進歩が少しずつ停止、人々は昔の生活や服装にばかり憧れを抱くようになり、すでに30世紀には文明は21世紀頃のレベルまで逆戻りしていた^[10]。地球人類は滅亡の淵にあり、他惑星に建設した植民地を放棄し、地上は人間はおろか生物が殆ど住めない世界となっていた。人類は世界の5箇所に作った地下都市“永遠の都”ことメガロポリス「レングード」（ユーラシア中央部）「ピンキング」（満州北部）「ユーオーク」（ニューヨーク付近）「ルマルエーズ」（マルセイユ付近）「ヤマト」（東京付近）に移り住み、超巨大コンピュータに自らの支配を委ねていた。しかし、そのコンピュータも完璧な存在ではなく、コンピュータ同士で争いが起き、全体主義体制を採る「ヤマト」と自由主義体制の「レングード」の対立^[11]から核戦争が勃発した。その結果、対立関係とは無縁だった残りの3都市までもがなぜか超水爆で爆発し、地球上に5つあった全ての地下都市が消滅。人類が滅亡してしまう^[12]。生き残ったのはシェルターに居た主人公の山之辺マサト、そして猿田、ロック、タマミのみであった。その後、山之辺マサトの意識は体外離脱し、火の鳥により、宇宙の構造と、人類の滅亡が生命の歴史のリセットを目的として実行されたことを告げられ、生命を復活させ正しい道に導くために永遠の命を授かる。他の者が次々と放射能の作用や寿命が尽きて死んでいく中で、山之辺マサトだけは永久に死ねない体のまま苦しみ、悶えながら生き続ける。途方も無い時間をたった一人で過ごす中で、マサトは地球の生命の復活を追究し続け、やがて一つの答えにたどり着く。

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このマサトの意識は体外離脱し、火の鳥により、宇宙の構造と、人類の滅亡が生命の歴史のリセットを目的として実行されたことを告げられ、…という場面は凄い！”！

　というのは、主人公の少年が火の鳥によって意識の中で自らの体を離れ、地球を離れ、太陽系を離れ、更に銀河系を離れ、更にまたその宇宙を越えて果てしない広がりを持つ極大の宇宙の存在に導かれる。そして今度はそのコースを逆戻りして無限の宇宙～銀河～太陽系～地球～自分の体へ戻り、今度はその体内に入り込み、臓器～細胞～さらにその中の無限な細胞への旅を続け、極小の世界もやはり、無限に続くことを知らされる。

少年は思わず火の鳥に向かって叫ぶ。

「存在とは何か？」・・・即座に火の鳥が答える。「意識よ！」

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私はこの時本当にびっくりした！

手塚治虫は生命とは宇宙の一部で無限の広がりを持つ宇宙とその逆に微塵の世界も限りなく続く事・・・そしてそれは確かに決定的な意識がすべてを支配しているという事を示したのである。火の鳥はこの極大と極小の無限なる空間とその中に存在する全ての生命体の根源であることを示したのである。

火の鳥はコスモゾーン（宇宙生命体）そのものであるのである。

これは神と言ってもよいし、人間がこれまで考察した者から宗教や哲学の根源と言ってよいと思う。

神のような存在・・

ドイツ哲学のヘーゲルはこれを絶対精神とした。

キリスト教やイスラム教は全能なる神（イエスの父）とする。

古代インドでは梵我一如という考えがある。

手塚治虫は「ブッタ」というアニメで

釈迦の生涯を描く中でこの梵（ブラーフマン）と我（アートマン）を登場させる。

梵（ブラーフマン）は宇宙の全存在の根源そのもの（神か？）であり

我（アートマン）は人間や地球上のすべての個個の生命体であり梵（ブラーフマン）の分身でありそれぞれが生きる苦しみを背負わされ、無限に転生を繰り返している。（人間～畜生～・・・・）

これが輪廻転生の思想である。

この転生の苦しみから逃れるために何が必要か・・・

ブツダはそれを永遠の知恵で解決したのである。

手塚治虫の事から始まる宇宙と生命の神秘について次回以降に続けたい。

今日はちょっと難しかったかな・・・体調が良ければもう少し続けたいものですが・・・

手塚治虫の世界観