二月十一日は建国記念の日、建国記念日ではなくて

はじめに神は天地を創造された・・・で始まる旧約聖書、天地はじめて發けしとき高天原に成りし神・・・で始まる古事記

神と天地の後先が逆、この二種の神の物語は最初っから真逆

そして

アダムとエバ、イザナギとイザナミ

同じ国生みの章につづく

後に科学は天地を宇宙、はじめをビック・バン、最初の物質をプラス（♂）とマイナス（♀）電子とに定義した

二十世紀の西洋の哲学者は神を否定し、論理物理学者は古事記の物語を科学的に証明しかけた

東洋の仏教哲学者は宇宙を体現し二十世紀の科学を既に予言していた、二十一世紀の世界の科学者はようやく古事記のスタート地点に立った

卑弥呼とワカタケル

縄文時代の倭人は一年を単位とした生活設計を立て計画的な生業活動に従事していたという

貯蔵庫に木の実を保存するなど「食料不足で貧しかった」という旧来の一面的な時代観は払拭されつつあるという

しかし縄文人の生活は依然自然環境に大きく左右され天候の異変や自然災害などの猛威を受け食料不足に陥ることも少なくなかったという

そのため自然物や自然現象に霊威が存在すると考えるアニミズムや呪術が発達したという

弥生時代の魏志倭人伝によれば邪馬台国連合を構成する諸国の王から共立された女王卑弥呼は呪術を用いるシャーマンとしての役割を果たし宗教的権威をもって諸国を支配したという

古墳時代になると武具や馬具といった埋葬品のあり方などからヤマト政権の首長である大王（のちの天皇）は軍事的な支配者であったとも考えられている

大王（おおきみ：天皇）の宗教的権威としての性格が強まり五世紀後半の雄略天皇の時代に「宗教的権威たる天皇、国政執行者たる大臣・大連」の体制が整備されたとする見解もある

日本の原始・古代（縄文⇒弥生⇒古墳）の信仰や習俗についての内容は重要なメッセージが多く含まれている

日本列島は四季が明確で世界史同様に原始は狩猟生活から始まり、四季に応じた豊富な農林水産の農耕生活に移行したという

先進的な大陸文化は九州から入り近畿や関東まで広がったという

自然の脅威の中で農耕し安定した食料を確保できたが狩猟時代とは異なる紛争が絶えなかったという、それは貯蔵された食料の争奪戦だった

自然災害から人命を護る呪術と食料貯蔵庫を守る武力が必要となり農耕具や武器が発展し、材料となる鉄を求めて朝鮮半島や大陸との交流があったという

宗教的権威者と軍事的支配者が政権を握った、卑弥呼は宗教的権威で民を支配し夫はなく実弟が国政執行や軍事を担ったという

古事記・日本書紀で登場する初代天皇は神武天皇で実在していないとされているが、第二十一代雄略天皇あたりから実在していたとされている

雄略天皇の名ワカタケル大王と刻まれた鉄剣や鉄刀の銘が九州の熊本と関東の埼玉で発見され広範囲に渡って政権を支配していたとされる説が有力だという

卑弥呼の記録は日本国内で発見されておらず、大陸の三国（魏・呉・蜀）時代の魏志に記されているのみで存在は不確か

魏王から漢委奴國王の金印や三角縁神獣鏡が贈られた記録が魏志には残っているが倭国のヤマト側に受領の記録が残されていなかったり

国内には同様の鏡がたくさん出土されているが大陸には一枚も出土発見されていないという

邪馬台国は存在したとされるが九州説と近畿説があり所在地論争は現時点も続き明確になっていない

とにかく未だに謎が多い日本の四世紀、三世紀以前より明確になっていないという、謎の四世紀や空白の四世紀と言われている所以

それは大陸の魏呉蜀の三国には漢字（先代の漢王朝の文字）という文字があり魏志が残ったが、三国が滅亡し大陸混乱期に入り倭国の記録はなく大陸史の記録すら乏しいという

ヤマト民族は文字を所有していなかったので三世紀以前の日本の記録は皮肉にも文字を所有していた大陸の史書にしか残っていないという

国内に多く存在する古墳を調査することによって手がかりは掴めそうだが、大王の墓とされている古墳調査は制限されているという

次に日本史に登場する物語は大陸の漢字という文字を所有した五世紀に入り倭の五王や推古朝の第三十三代推古天皇の時代になる

原始から古代にかけて天皇（大王：おおきみ）が宗教的権威と軍事力の両方を兼ね備え国を支配する体制が整った、ということは確かな事とされている

聖書と日本神話