各所の記事でも、言っていることをあえて“エンドロール”という定点でまとめた記事を用意しておこうと思いましてこの記事を書いています。
今春公開した「クレヨンしんちゃん襲来!!宇宙人シリリ」、「劇場版名探偵コナンから紅の恋歌」のエンドロールについて、ある点ですっごく嫌だなぁと思ったことがありました。
それは
エンドロールが始まる時点で物語が完全に完結していないこと
注記として両作品とも、投げっぱなしの意味で完結していないわけではなく、実はエンドロールが終わったあとにもおまけ映像がついているという意味で完結していません。で、私はそれが逆に嫌でした。エンドロールは物語が完全に終わってから流してほしいのです!
「襲来!!宇宙人シリリ」では、TVシリーズにそのまま直結できないある問題を抱えたままエンドロールに突入します。「から紅の恋歌」では平次と和葉、紅葉のある出来事関する決着がつかないままエンドロールを迎えます。
「襲来!!宇宙人シリリ」に関しては、アニギャラさんに「なぜあそこでエンドロールにはいるのか」(http://anigala01.com/2017/04/25/crayonchinchan/)を肯定的に見る記事も寄稿したわけですが、それでもやっぱり、両作品のエンドロールが流れた時のモヤモヤした嫌~な感じの体験は肯定できません。
エンドロール後の映像は
あくまでもおまけであって
補足であってはならない
という点を踏まえないと、エンドロールが流れる数分間に観客は気持ちの悪さを味合わされるので、私は
その点で「しんちゃん」と「コナン」のこれに反した演出は絶対に否定しておきたいと思います。
その点、今春のエンドロールで頭ひとつ・・・いや、ふたつもみっつも抜け出て素晴らしかった映画が、アニメ映画ではないのですが「ガーディアンズオブザギャラクシーリミックス」!!
今作のエンドロールは今年のベストエンドロール最有力候補・・・というかオールタイムベストエンドロールかもしれません!
具体的な中身は是非映画館で体験していただくとして、ざっくり言うとエンドロールは完全にトッポ型(頭からケツまでギッシリ工夫が利いてるエンドロールをこう呼んでる)!流れる画にも文字にも工夫が利いていているうえ、流れる音楽も楽しくて、非常に心地よい余韻がありました。
MCU(マーベルシネマティックユニバース)映画は、しんちゃんやコナン同様おまけ映像がエンドロ―ル開始後にも含まれるのがお決まりですが、「ガーディアンズオブザギャラクシーリミックス」ももちろん用意されておりました。しかし、こちらはしっかり“おまけ映像”!
本編中のドラマ云々も解決したうえでの、一つのスポット映像として楽しめて完結した映像が挟まれていました。しんちゃんやコナンの様な『本編のケツをちぎってエンドロール後につけた物』ではなかったので良かったです。しかも今回驚いたのは、おまけ映像が一つではない上、エンドロールが苦手そうな人にも飽きないぐらいのスパンでポンポン流れるところです。これなら、多くの人がエンドロール終わりまで、スクリーンを後にすることもないのでは・・・とある意味エンドロールの一つの完成系を観た気がします。
エンドロールは作品自体の余韻として引きずる要素になるので、是非しんちゃんもコナンもその点注意して、エンドロール後のおまけ映像は作って欲しいです。どうかよろしくお願いします。
【映画パンフレット】映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ 監督・脚本:橋本昌和 声の出演:矢島晶子 ならはしみき 森川智之 こおろぎさとみ ほか
劇場版 名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)プレミアムバスタオル ポスターデザイン青山先生作画Ver.
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