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2014/01/05(日)   天候:晴れ時々曇り

コース:テレビ中継塔-菜畑山-水喰ノ頭-菜畑山-テレビ中継塔
8:05出発、11:10帰着 3時間05分

 新春登山第二弾、今日こそは青空の下で富士山を!!と意気込んではいましたが・・・。昨年末から続いている大気の乾燥した日々に変化はありません。この辺りで一度はっきりとした降雨がないと、いつまでたっても天候はリセットされません。天気予報を覗けばいつも晴れマーク、しかし山日和?と尋ねると、その回答は?どうなのでしょうか・・・。半信半疑と云えば聞こえは良いですが、実際には疑わしさ八割で山に向かうのですから、困ったものでテンションも上がりません。青空と富士山に期待を集中するのでリバウンドが生じます。ならば気持ちを何処かに向けなければ!今日の第一目的はピークハント、目指すは山梨百名山、つまりは消込ですね。
 今日が何座目になるのでしょうか?たぶん五十数座目になるのでしょう。一度しっかりと勘定してみないといけませんね。やはり私は不熱心なピークハンターなのでしょう、そもそも山の醍醐味は稜線歩きだと信じているので当然の話です。無駄を省いた最短距離でのピークハントなど味わい深さが全くありません。そんな次第で菜畑山、「なばたけやま」ではなく「なばたけうら」。理解に苦しい読み方ですが、その由来は古く万葉集にまで遡るとのこと。しかし真偽の程はどうなのでしょうか、あくまでこれも諸説の一つなのでしょうから。
 気持ちは前述の通りですが、道志村の天気予報を覗くと、日中は曇りマークの無い晴れで赤一色。そんな次第ですから、無理矢理にテンションアップを図り、最短距離を選ぶと30分で登頂できてしまうこの山での遊び方を考えます。登山口までの路面状態次第ですが、最奥の登山口から容易く菜畑山に登頂し、そこから唐沢尾根を歩き今倉山、そしてその奥にあり眺望に恵まれている“赤岩”までをピストンすることとしました。菜畑山のピークハント、今倉山までの稜線歩き、そして二年前の冬に望むことの出来なかった赤岩からの眺望。これが自分なりに考えた今日の遊び方です。
 トイレに立ち寄る都合から“道の駅どうし”を目指す道中、御殿場を過ぎて須走付近から富士山を望むと・・・今日もまた雲の中。明るくなってきた空も、真っ青になるには程遠い状態。「あ~ぁ」と思っても何も始まりません。ここまで来てしまったら、祈るだけしかないのでしょう。そしてトイレ休憩を終え、雪化粧した冬の山々に挟まれた“道志みち”から細い林道に入り慎重に車を走らせ辛うじて最奥の登山口に到着です。そして身支度を終え、頭上を見上げるとほぼ一面の“ねずみ色”の中、ほんの少しだけ青色が見えてきた空模様に些かの期待抱いて山行開始です。
 丁度30分で急登を片づけて、まずは菜畑山に登頂です。肝心な空模様ですが、祈っただけのことはありました。富士山は残念ながら雲の中でしたが、空の50%程は青色に変わっています。そして葉を落とした木々の隙間からは、これから目指す今倉山もはっきりと窺えます。「よし!」と気持ちを尚も前向きにして、そのまま踏跡のある稜線を往復三時間半の予定で赤岩を目指します。
 しかし、なかなか上手くはいかないものです。今倉山方向の踏跡は徐々に少なくなり、30分程歩いた場所でそれは完全に消え失せてしまいました。積雪は普通でスネ付近、深い所ではヒザ下です。自らトレースを作りながら歩を前に進めますが、このペースでは予定通りにピストンすることは完全に不可能です。“水喰ノ頭”に到着した所で撤退を決めて、己が作ったトレースを辿って菜畑山に引き返しです。そして一時間半程留守にした菜畑山の山頂で、ゆっくりと休憩をとることとなりました。
 空模様は変わらずの曖昧さですが、富士山に掛っていた厚い雲が一時風に流されることもあり、“新春富士”も何とか達成です。仲間からの連絡待ちをしていた猟犬を三匹連れた猟師のオッチャンと、最近の山事情を語らいながらのんびりとした一時を過ごします。そしてそのオッチャンに無線連絡が入り、獲物を追って藪の中に消えていったことを見届けて、私も山頂を後にして登山口の駐車場に戻ります。
 結局のところ、今日は菜畑山のピークハントだけとなってしまいましたが、天気は一昨日と比べて良好であった為、まずまずの山行だったのではないでしょうか。しかし冬の山行は登山道とそこへの向かう道路の状態を、しっかりと把握しておく必要がありますね。人気の少ない山を好むことは、踏跡のない登山道を歩くことと結び付きます。日の短いこの季節、安全面を考えるとその辺りがより重要となることでしょう。これからの冬山にどう対応していくのか、改めて考慮すべき大きな課題なのかもしれません。