生物管理委員会の発言
我々の設計によれば、数十年以内には現在の二足類人猿は自滅するようにしてある。すなわち、食を断つという手段によって、仲間同士に殺戮を起こし相殺してゆくように既に計画されている。問題は食を断つ方法についてであるが、現在、気候を低温化するか、もしくは類人猿自らに核汚染させるかの二つの方向で考えている。後者に対しては、惑星管理委員会は反発されるであろうから、前者の手段を講じることになるものと予測される。
惑星管理委員会の反論
二足類人猿の食を断つことによって予測される事は、核兵器使用による生存競争に最終的に帰着することは避けられないものと予測される。したがって、食を断つ事は生存のための殺戮とその結果の汚染を惑星に招くことになる。
生物管理委員会の発言
その混乱した感情波は、我々が回収を命令されている重要な製品品目の一つであるから、それを阻止されては我々の権利侵害である。
惑星管理委員会の発言
それでは、『第2優勢種』を地球に移植するのがよかろう。すなわち、二足類人猿よりも、20倍ほどの知能と殺戮技術を持つ優勢種を移植すれば、10年とかからずに、現在の二足類人猿は、その大半を消去できる。しかも、二足類人猿が、その第2優勢種の「直接の食料」または「加工食品」となるような、生物的な組み合わせが理想的である。そうすれば二足類人猿は、宇宙の「正常な食物連鎖」にも貢献することになるだろう。
審査委員会の発言
では、それに関しては、審査委員会としては『第2優勢種の移植』の方向で主に考慮することにしよう。これにより、惑星は無傷のまま、しかも二足生物が、補食されてその生命を終える時に発生する感情波動も、採取できるのであるから、生物管理委員会としても、異議はあるまい。ところで、この惑星で計画されていた、『意識体培養計画』に関しては、その後どうなっているか?
実態調査会の発言
もともと、意識体培養計画は、生物管理委員会との利害調停を済ませ、さらに生物開発委員会の実験資料提供の協力を得て、発足した計画でした。心理的な葛藤と圧迫が限界に来たとき稀にですが突然変異による変種の二足類人猿の中には、記憶と意識主体の同一化が破壊される品種がありました。しかし、それは常に生存そのものへの疑問、生命そのものへの疑問、知性や感情や思考活動の維持そのものへの自己疑問によって、自己消去のベクトルが加速しないかぎりは、起きませんでした。そのような点では、意識体培養計画は、現在断念されております。なぜならば、現在の二足類人猿のエネルギーのほとんどは生存の為の食料や衣住の確保に80%、感情的飢餓感を満たすための、娯楽や笑いに10%、知的飢餓感を満たすための情報や娯楽の収集と観察に10%が費やされており、自己消去という変種に至るような、哲学的思考による洞察あるいは思考の停止(すなわち瞑想)の為に使うエネルギーは、ほとんどありません。このような、肉体活動と思考活動の維持の為の労力にエネルギーのほとんどが費やされる生存環境の中では、意識体は培養不可能であるため、地球での培養
実験は断念して現在は第四銀河系辺境の、ほとんど光が到達しない地域で、この実験のための実験地を買収にかかっております。
審査委員会の結論
‥本協議会は以下の通り決議する。
①地球の二足類人猿の処分は地球時間の20■■年に執行する。
②その手段は第2優勢種の移入による自然な食物連鎖での削減とする。2つの種族間の核戦争を回避する為に、第2優勢種は『同類の二足生物』は初期段階では使用せず、二足類人猿には感知が不能な『半物質系の生命体』と『知的微生物』を同時に使用する。
③20▲▲年までは生物管理委員会による二足類人猿の波動生産の続行を許可する。二足類人猿の削除後の惑星整備は惑星管理委員会の指示に従うものとする。なお、その時点で残存しているであろう少数の二足類人猿は脳の機能を無害に改造した上で、農耕文化以前の生存形態に作り替える事を認める。
④意識体培養計画は効果が認められない。従ってその実験そのものを無害と断定し、当審査委員会は培養実験への干渉及び協力を完全に中止する。
小さなブッダの大きなお世話 悟るより、悟った後が、結構タイヘン EO著より





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