ボンソワール
午前3時のメルです。
写真はわたしのお部屋なの。
嘘だけど。
とうとう冬の寒さになって、
自転車に乗ると、手がちぎれそうに冷たい。
自転車といえば
産まれて初めて、自分で自転車のタイヤに空気を入れました。
無料で空気くれるところが高円寺にあって、
ボタンひとつで、自動的に
ブーーン と空気が入るのです。
パンクに気をつけてくださいの注意書きを横目に、
恐る恐る、しかし思う存分空気をつめた自転車は驚くほどに快適に !
自転車、ちょっと軽く速くなった !
まるで買ったときのようになった !
空気分、自転車の背が高くなった !
うひょうひょしながら、実際言いながら、
今後は頻繁に空気を入れようと心に決めたのでありました。
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わたしはいつも
気管支に風邪を留めてしまうので、
これ以上咳がひどくなる前に病院に行ったのだけど、
今日行った病院があまりにもレトロだった。
病院のドアを開けると、
すぐ目の前に受付があって、
カーディガンを着た優しそうなおばあさんがいた。
挨拶をして、初めての来院だと言うと、
受付に置いてある手書きの名簿ノートに名前を書くよう言われた。
そして、
先生はとてもゆっくり診察をするので、かなりお待ち頂くことになると思いますが大丈夫でしょうか?と聞かれた。
わたしの他には患者さんが二人しかいなかったし、
急ぎの用事もないから、大丈夫ですと答えて
ふわふわのクッションが置かれた椅子に座った。
とても静か。
おうちみたいな、昔ながらの医院待合室で、飾られていた日本人形を眺めていたら、
受付のおばあさんに呼ばれて、
初めての方だから電話番号を書くように、と小さなメモ用紙を渡された。
なんてレトロなシステム。
きっとこの病院にはパソコンとかはないのだ。
電話番号を書いて、再び椅子に座ったのだけど、それからしばらく何にも起きなかった。
最近の病院は回転も早いし、ひっきりなしにドアの開け閉めの音とか、看護師さんが名前を呼ぶ声とかが聞こえるものだけど、
かなり時間が経っても、
診察室の奥からぼそぼそとした声が聞こえるだけで、
他に動きは何もなかった。
わたしの前に待っていた二人の患者さんたちはもう慣れっこなのか、目をつぶって大人しく待っていた。
やがて、中から人が出てきて
次の人が呼ばれて、
わたしの名前が呼ばれたのは座ってから一時間後のことだった。
どうぞ、と先生自らが招いてくれて
わたしたちは初めましてのご挨拶をした。
先生は随分おじいさんだったけど、
とても優しい顔と話し方をしていた。
見たところ顔色も良いようですが、
何か不具合があったのですかな?と言われたので少し笑ってしまった。
診察室の中も大層レトロで、
院長先生の大きくて立派な木の机がとてもすてきだった。
先生はわたしの話を熱心に聞いて、
熱心に対応してくれた。
症状の説明や薬の説明、風邪のときの過ごし方、ご飯はお腹いっぱい食べずにもうちょっと食べたいなくらいにしておくこと、あなたと同じ症状の人が最近多くて、今朝も1人来たんですよ、ということを
それぞれ3回ずつ言ってくれた。
それから先生は聴診器を使ったり、
リンパ腺を触ったりして、
最後にもう一度薬の説明と、お腹いっぱい食べずにもうちょっと食べたいなくらいにしておくことを言って、
それを最後まできちんと聞いてからわたしは診察室を出た。
それからまたしばらく待って、
その場で出してくれるお薬を受け取り、
ようやく病院を後にしたのであった。
お家の近くにこんなにレトロな病院があったなんて。
とても丁寧だったけど、
現代人は時間がないから、
こういう病院はあんまり行かないかもしれないね。
わたしは今は現代人を休んで浮世人なので、ぼうっと待っていられたんだね。
現代人に戻ったら、
別の病院に行ってしまうかもしれないけど、
たまにはこういうのもいいな。
子どもの頃を思い出す。
思わぬノスタルジックだった。