甲斐犬は虎毛犬と言われるくらい、虎模様が特徴の犬です。
うちのきなこは、虎毛が出なかったということで、ブリーダーさんから「販売用仔犬」ではなく「里親募集」という形で紹介されました。
甲斐犬業界では、無地の仔犬は「昔の雑化の名残の先祖返り※」扱いだそうで、これが出るということは過去雑化してた犬の子孫って証拠になりますから……たぶん本音を言えば、出て欲しくない存在なんだと思われます…。
とある団体のサイトに
「無地の甲斐犬など存在しない。たとえ両親が血統書付の甲斐犬でも、虎毛でないならそれは甲斐犬もどきであって、甲斐犬と呼ぶべきではない。いわば住所不定のホームレスだ。」
と書かれているくらいですから。
(※昭和初期に発見された時には既に雑化が進み、その中で甲斐の特徴が残っている個体を選別し繁殖させることで虎毛を固定した。とはいえ遺伝子的に無地の犬種が入っているため、稀にその特徴が出る)
それって、甲斐犬の血統書は、雑化の遺伝子を持つ個体を隠すためのものでもあるってことですよね?無地の仔犬は登録せず、無かったことにしちゃうんですから。…と思ってしまう私。
私は、昔々の大元の甲斐犬は秋田犬のように虎も無地もいたと思ってます。その中で、山梨は信玄公の別名が「甲斐の虎」というくらい虎=強さの象徴であること、また猟に連れて行くにあたっては虎毛が保護色となり有利であること、等の理由で虎毛が珍重され、虎毛同士で繁殖していくことで虎毛の甲斐犬ばかりが増えていったのではないかと。
虎毛の遺伝子強いですからね。先先代が甲斐犬ハーフでしたが、その子供達の半数以上が虎毛で、牝の飼い主さんに「間違いなくお父さんはお宅の子だ」と言われたくらいに。だから、虎なしの遺伝子は劣勢遺伝子。きなこの場合は両親が表面上虎毛ですが、虎のない劣勢遺伝子も保有していてその遺伝子を引き継いだと思われます。
さて、甲斐犬愛護会が貫いているスタンスに従うとすると、一つの問題が浮上します。
きなこは一体何犬なのか?
散歩デビューをすると挨拶がわりに必ず聞かれる質問、
「何犬ですか?」
になんと答えたらいいのか。
両親が血統書付の甲斐犬なのに雑種?
赤一枚なだけで、顔も性格も行動も甲斐犬そのものなのに、甲斐犬じゃないって?
SNSの甲斐犬コミュニティで質問してみても、無反応もしくは、無虎の子犬が生まれることがある事実に驚かれるばかり。
仕方がないので、何犬か聞かれた時は
「両親は血統書付の甲斐犬ですが、この子は虎がないので甲斐犬じゃないそうです」
と答えてますが、皆さん…、獣医の先生含め、
「はぁ??親が甲斐犬ならどんな色でも甲斐犬でしょ!?人間が勝手に決めた基準でそんなこと言ってるのバカじゃないの!?甲斐犬から生まれたんだから甲斐犬でいいんだよ!」
とおっしゃいます。本当そう思う。
虎毛がない仔犬を甲斐犬じゃないって言い続けるあたり、甲斐犬業界の方々の了見の狭さが露見するだけだと思いますけどね?
だったら、無虎の仔犬には「品評会には出せません」的な条件付き血統書を出すとか、それが嫌なら無虎の仔犬を産んだ親犬の血統書を剥奪するとか、そこまでしたらいかがですか?そうしない限り、そちらの言う「雑化の名残の子」はいなくなりませんよね?って暴言吐いたりして。いやでも、本当にそうなりますよ?
気になるのは、甲斐犬飼いの人達でも、無虎の仔犬が出ることを知らないことです。(遺伝子学的に考えたら普通にあり得ることですけどね!)
生まれるのが稀過ぎて知らないならまだいいですが、そこまで稀と思えないし…。となると、甲斐犬犬舎の方々…、無虎の仔犬が生まれた途端に…殺して無かったことにしてませんよね…?本当にそれだけが気になりました。
それを考えると、きなこの生まれた犬舎の方々、きなこを殺さずにいてくれてありがとうございましたと言いたいです。





