ガンダム主人公の親はクズが多いというのはガンダム界隈ではよく言われてます。
確かに歴代ガンダムの主人公はまともな家庭に育っていないことが多いように思われますが、絵に描いたような毒親はそういない気がします。
ファーストガンダムの主人公アムロの父親はガンダムの開発者で家庭をあまり顧みてないようすでした。夫婦別居してるし。 
「親父は人よりモビルスーツの方が大事なのか!」のセリフの後にガンダムに乗り込んで、「親父が夢中になるわけだ」のセリフを見ると似たもの親子です。
仕事に夢中とはいえ子供をネグレクトしてるようには見えませんでした。
むしろアムロの母親の方が毒親度合いが高そうです。
宇宙に上るのが嫌で地球に一人残ったのは良いとして、劇中描写を見ると不倫してそうですし、ジオン兵に見つかったアムロが発砲すると、「人様に銃を向けるなんて、そんな子に育てた覚えはない」いやっ戦争だから撃たなきゃ撃たれるし、そもそもあんた育ててないじゃんとツッコミたくなります。
自分の気持ちばかり一方的に押し付ける姿勢は毒親ポイントが高いです。
毒親ポイントが高いのはΖガンダムの主人公カミーユの父親ですね。
ガンダムマークIIの設計者なのはファーストと同じですが、仕事に夢中で家族を放っておいてしっかりと浮気してます。
さらにモビルスーツをかっぱらって逃走して、追ってきたカミーユ相手に打ちまくって、たまらずカミーユが銃口を向けると、「撃つのか?親を!」と清々しいまでの毒親です。
次に親の描写があったのはF91の主人公シーブックの両親です。
父親は最後まで立派な人物でした。
母親はF91の設計者で、これまた家族を放置して仕事に没頭するタイプでした。
しかし、決して子供への愛情がなかったわけではなく、F91の配線回路には子供に昔教えたあやとりを、模っていました。最終的にはシーブックとも和解しています。
次の宇宙世紀ガンダムVガンダムの主人公ウッソの両親はなんとも微妙です。子供への愛情は確かなものですし、子供を生き残らせるためにできるだけのことはしていました。しかし、結果的に13歳の少年を強力な戦闘マシーンに仕立てあげたのは…。
宇宙世紀ガンダムで、ガンダムUC主人公のバナージの父親は子供への愛情は確かなものであり陰ながら常に見守っていたのもわかります。
バナージは愛人の子ですし、自分の立場は地球圏を陰で支配してきたビスト財団の当主なのでバナージを争いから遠ざけたい気持ちもわかります。
けれどもバナージからしたら父親の記憶もほぼなく合おうともしてくれず、会えたと思ったら一方的にユニコーンを託してくると言うかなり身勝手な父親に見えるでしょう。しかも、物語の都合上でしょうが、幼少のバナージをモビルスーツパイロットとして強化していたらしい描写も、ありました。
しかし、水星の魔女をここまでみたところ、主人公スレッタの母親(自称)プロスペラの毒親ポイントが圧倒的に思えます。そもそも実の娘かもわかりません。クローン人間か人工的に作られた存在である可能性も高いです。
何しろ実の娘であるエリクトはエヴァンゲリオンよろしくガンダムエアリアルの中に封印されてるわけですし。劇中でもスレッタへの愛情らしいものは感じられません。それどころか、「進めば2つ、逃げたら1つ」などと呪詛の言葉とも思える叱咤を巧みに使ってスレッタをいいように操っているように思えます。これからの展開次第ですが、今のところ毒親ランキングでは圧倒的に一位です。

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