年の瀬になったせいか、駅前でこんな看板をもったおっさんをよく見かけます。
「即振り込み」
「審査不要」
「換金率95%」
といった魅力的な言葉が踊っています。
いわゆるクレジットカードの現金化です。
ちょっとネットで調べると、いろいろなことが分かります。
よくあるのは、現金化のデメリット・メリットをある程度客観的に解説した上で、
「優良現金化業者」
へのリンクを貼ってるサイトです。
確かに、現金化のデメリットを一通りは説明しています。
・広告では高換金率を謳っていても、様々な手数料が乗せられて実質換金率は80%前後、手数料等を利率と考えると年利100%を超える。また、ショッピングには消費税8%がかかることも忘れずに。
・一時現金を手に入れても、それはさらなる借金を抱えることになる。
・カードの利用規約に違反するので、利用停止や一括請求のリスクがある。
・悪徳業者に引っかかるリスクがある。
そして、現金化のメリットとは
・違法性はない(グレーゾン)
・即時現金を手に入れられる。振込だと最短で30分くらい、店舗では即時です。
・サラ金のような審査が不要。カードと身分証明書があれば基本OKです。
・カードのショッピング枠はキャッシング枠よりも利率が低い。
・自分で転売をするよりも手間やリスクが少ない。
と言ったことを解説した上で、ご丁寧に悪徳業者の見分け方(優良業者の選び方)まで教えてくれます。
確かに客観的に嘘は書いてないと思います。
ですが、これは完璧にステルスマーケティングです。
人間窮すれば鈍するで、メリットばかりに気を取られて、デメリットを軽く考えてしまいがちです。
また、巧妙なのはほとんどのサイトでは現金化のリスクを説いた上で、リスクを最小限にするためには優良業者を選ぶことが重要と結んでいることです。
そして、当サイトが厳選した優良現金化業者というリンクを貼っています。
何の事はない、よくある出会い系メールと一緒で、自らが運営しているか結びつきのある業者のサイトに誘導することが目的です。
そこには幾つもの現金化業者のサイトへのリンクが貼られていますが、おそらくどの業者も根っこは同じだと思います。
実際に、たくさん貼られてるリンク先の現金化業者のサイトを確認すると、会社の所在地はいくつかの住所に集約されます。
冷静に考えると、こんな業者を使うのはどんな時でしょうか?
1.急に手持ち以上の現金が必要になった。
2.銀行口座、キャッシング等で現金を直ちに引き出せない状況。
3.親兄弟や知人から借りられない。
少なくとも上記の要件を満たさないと、現金化業者を使う必要はないと思います。
そして、上記を満たすような人は一時的に現金を手にしても、その後のカードの支払いはほぼ不可能な人だと思われます。
結局は破綻を先送りにしているだけに思えます。
そもそも「1.急に手持ち以上の現金が必要になった。」というのはどんな時でしょうか?ありがちなのは冠婚葬祭、特に葬でしょうか。あるいは出張旅費等仕事にかかる経費を一時立て替えなくてはならない。病気や怪我で急に高額な医療費がかかった。自営業をしていて運転資金不足になった。等ありますが、上記のほとんどは予見できるか、日を争うような急な支払いにはならないと思います。
「2.銀行口座、キャッシング等で現金を直ちに引き出せない状況。」というのはどうでしょうか?今時コンビニで24時間銀行口座からやカードのキャッシングで現金を引き出せますし、サラ金だって即日融資は可能です。要は貯金もなくて、キャッシング枠もない人でしょう。
「3.親兄弟や知人から借りられない。」人ってのは?本当に身寄りがない、あるいは身内も困窮しているか、信用がないから貸してもらえない。体面上借りられない。ってところでしょう。
上記を満たすなんて本当にレアケースに思えます。生活保護を受けていて、何かのアクシデントで急な出費が発生したくらいしか思いつきません。そんなレアな人を相手に商売が成り立つのでしょうか
ここまで書いて気付きました。
既に借金を重ねていて自転車操業になってる人が該当するのでは?
サラ金に借金があって返済が滞っている人は100万人単位でいると言われています。
そんな弱者や貧困者を食い物にしてる商法なんでしょうね。