長文ですので、ある1サラリーマンの流浪人生に興味のある方だけお読み下さい。

転職して早8ヶ月が経過しました。
とりあえずここまでを振り返ってみました。

まず40半ばにして転職した理由です。
元々私みたいな技量を持っている人間は業界で不足しているので、毎年転職の誘いはありました。
このご時世に贅沢ですが会社を選べる状況ではありました。
ですが、前の会社は自分から希望してその前の会社の上司のコネを使って入社させてもらった立場です。
前の会社で扱っていた製品が魅力で、それを担当したかったのでです。
しかしながら
・私だけの力ではありませんが、売り上げを倍に延ばした結果、営業がサポートしきれない状況になり、その製品をよりによってライバル会社に売却するという私にとって最悪の選択を会社はしました。自分たちより10倍以上大きい会社と張り合ってシェアを奪い取った報いがこれです。
・担当製品がなくなった結果、私は当時の部署を出されてマーケティング部に移動しました。他の製品を担当させるという方法もあったでしょうが、やっと若い人が増えて頑張っているのに、私が横滑りして他製品に関わったら間違いなくその芽を摘んでしまうでしょう。また、取締役が私と同い年の課長(♀×1)を部長に据えたかったという事情もあります。
・私が病気で休職し、復職後も私に無理をさせないように会社ではいろいろと配慮してくれていました。ですが、会社のトップ製品でトラブルが起き、回収・欠品となり億単位の補償問題にまでなり、会社の経営が危うくなった時、会社は私をその対策チームという過酷な現場に放り込みました。トラブル収拾の手順はほぼ私が立案して、実務も司令塔となっていました。残業も月100時間に及びました。責任者の取締役は入院してそのまま退任、同僚に自殺者まで出る過酷な業務でした。結局会社が私の健康を気遣っているのは会社の都合に過ぎなかったのです。
・何とかトラブルは収集しましたが、マーケティングする製品もなくなってしまい、またしても私は仕事がなくなり、今度は経営計画室に異動という話が持ち上がりました。会社としては私を経営の道に進ませようと考えたようですが、私にとっては興味の欠片もない道です。
・会社が引っ越しして、大きなビルの1フロアになりました。社内にどうしても顔を見たくない嫌いな人がいました。結局転職の決め手になったのはこれだと思います。我ながら器の小ささにはいたたまれない気分です。

今の会社はグローバル展開している外資系グループ企業の1社です。
グループの中では2軍で、社員も300人程度です。
業界の中ではトップクラスの大手に転職する道もあったのですが、今の会社を選びました。
・何と言っても扱っている製品のラインナップが魅力的でした。これだけの製品を担当できるなんて夢のようでした。大手でもここまでのラインナップはありません。私が手をかければもっと売れると思いました。
・面接した時に、入社当時のマネージャーとサブマネージャーに共感を持てました。いかに人材がいなくて困っているか、普段どんな思いで仕事に向かい合っているかよく伝わってきました。
余談ですが、マネージャー曰く私が求人に応募した際に、私が最初に勤めていた会社の知り合いから私のことはよく聞いていたそうです。「彼なら頭もいいし真面目だし間違いない」と太鼓判を押されていたそうです。どうりで面接というよりまるで業務の打ち合わせみたいな雰囲気でした。

転職した結果
・収入は1.5倍になりました。残業もしますがせいぜい月30時間くらいです。
・入社早々にある製品トラブルを解決することになり、各部署の責任者達は私に一目置いてくれるようになりました。
・そのせいかグローバル本社の幹部が来日した際の応接役を言いつかったり、カントリーヘッド(日本法人のトップ)と会食の機会を設けて貰ったりと何かと厚遇されました。
・何と言っても、仕事が楽しいです。これだけの製品を担当させてもらい、さらに6月に発売された新製品の1つも私が責任者となって発売準備をしました。12月に発売予定の大型製品も担当になりました。

ただ、私の会社人生早くも転機が訪れています。
私は元々研究者上がりで、技術職が天職と思っています。
マーケティングや広告宣伝の業務もしますが、それはあくまでもおまけで、テクニカルサポート的な業務で一番能力を発揮できます。
転職して2ヶ月も経たない昨年末に上司から
「マーケティングのマネージャーにならない?」
と打診がありました。
会社の幹部は私が作った広告宣伝資材や研修資料を高く評価してマーケティングでも成果を出せると判断したそうです。マーケティングに人材が不足していた社内事情もあります。
その時はまだ私の意向を伺うような感じでしたが、連休明けになって状況が一変しました。
副社長(外人♀)に呼び出されて、マーケティングをやって欲しいと言われました。
私が即答できずにいたら考えて欲しいと言われました。
その後はカントリーヘッドに呼び出され、やはりマーケティングへの異動を打診されましたが、同時に私の今までのキャリアについて詳細に尋ねられました。
その後しばらくは平和かと思っていたら、突然に英語の職務経歴書を提出させられました。
一体何が起こるのかと思ったら、グローバルの幹部と面談が設定されました。
面談内容は私の今までの経歴について確認し、今後の進路の希望について尋ねられました。
やはりマーケティングに興味はないかと訊かれました。
私の答えは同じです。
「マーケティングに興味はありますが、今の仕事が一番好きだし能力を発揮できます」
結局、会社の上層部は私を今のポジションから外すと会社の営業が立ち行かないことを悟ったみたいで、とりあえずは現状維持になっています。

総括すると、先行きに若干不安はありますが、現状には満足しています。

笑い話をすると、前の会社でもですが、女難の相です。
入社当時の上司が他部署に異動した結果、
私の部署は私以外6人全員女性です。
さらに一緒に業務をしているコールセンターも女性4人です。
会社の席で周囲を見渡すと女性しか見えません。
今の上司はもちろん女性ですし、その上司(副社長)も女性です。
男1人だと何かにつけて弱いです。
何気に逆セクハラもキツいです。