ボージョレ・ヌーヴォー解禁の時期ですが、別の解禁がありました。

私は病気のため、会社からは出張禁止と外部の人間と接触禁止を言い渡されていました。
しかし、思わぬ事から禁が解かれる運びになりました。

私の会社の大口顧客であると同時に、私の担当製品の使用データを基に多くの論文を発表してくださった某大学の先生から、私と直接話をしたいと申し入れがありました。

元々は今春に異動した課長からの引き継ぎ事項です。

某大学の先生からデータ解析の手伝いや、文献調査などを課長が請け負っていたのですが、課長がいなくなって、代わりが務まるのが私しかいなかったので、私が後を継ぐことになりました。

メールでのやりとりしかできませんでしたが、単なるお手伝いにはとどまらず、先生からはデータ解析の方法論や、論文の論旨までいろいろとアドバイスを求められるようになっていました。
先日は、先生が自分でとったデータを基に論文を執筆するに際して、文献的考察の部分はほぼ私が文献調査とレビューを書きました。
その論文が最近海外の学術雑誌にアクセプトされて掲載が決まったとの事でした。
先生は国内ローカルのデータなので海外雑誌は難しいと考えられていましたが、視点は新しいものなので海外の雑誌でも通用する可能性はあると、海外雑誌への投稿を薦めたのは私でした。
その後、次の論文執筆に際しては私を共著者にするので、また力を貸して欲しいと要望されていました。


それを受けて、先日にうちの部長が先生を訪問してきました。
先生としては私がどういう人間なのか知りたいということと、次の論文執筆に際して打ち合わせをしたいとの要望でした。
今月末に先生が学会で東京に来るので、その時に是非私と直接話をしたいと要望されたそうです。

さすがに部長もその場では了承できずに、私のスケジュールを確認してから返事をすると保留してきました。
部長からはどうするかは私の意思に任せると言われましたが、私は二つ返事で了承することにしました。
先生と2人で合うのは非常にストレスを感じるので、先生の地区の担当マネージャーに同席して欲しいということと、他の先生方の目につかない場所でお会いしたいということです。

非常に名誉なことですが、不安なことでもあります。