身辺がやっと一段落つきましたので、続いてヲタク談義です。

前回に私が好きなオペラ
リヒャルト・ワーグナーの超大作オペラ「ニーベルングの指環」
が近年のSFやファンタジー作品に大きく影響を与えていると語りました。
ヲタクがオペラを語る

その代表ともいえるのが
「銀河英雄伝説」です。

「ニーベルングの指環」の主人公はゲルマン民族の英雄ジークフリートですが、
ご存知の通り、ジークフリートと言えばこの人です
$メランコリー徒然草
「ジークフリードなんて、俗な名だ。」by銀河帝国皇帝」
その通りで、ドイツ語圏ではジークフリートはよくある名前です。
実際に、オペラでも本名ジークフリートがジークフリートを演じていたりします。

そして、この「ニーベルングの指環」は上演時間が16時間以上という超大作なので、全4部構成になっています。
俗に3日と1夜のためのオペラとも言われています。
そのタイトルが
序夜(別名前夜祭):「ラインの黄金」
第1日:「ワルキューレ」
第2日:「ジークフリート」
第3日:「神々の黄昏」
銀河英雄伝説を読んだあるいは見た人ならピンとくることでしょう。


私に言わせると、銀河英雄伝説は「ニーベルングの指環」のみならず、ワーグナーの作品に大きく影響を受けています。
実際に、ワーグナーのオペラのタイトルは銀河英雄伝説の劇中に人の名前や、艦の名前として度々登場しています。
ラインハルト・フォン・ローエングラム:言うまでもなく銀河英雄伝説の主人公の一人。
「ローエングリン」:滅亡の危機にある国と王女を助けるために現れた王子の物語。

トリスタン:帝国の双璧の一人オスカー・フォン・ロイエンタールの乗艦。
「トリスタンとイゾルデ」:ギリシャ神話に題材をとった悲恋。

タンホイザー:ラインハルトがプリュンヒルトの前に乗っていた艦
「タンホイザー」:流浪の騎士タンホイザーの完納と純愛、魂の救済を描いた物語。
ちなみに、プリュンヒルトは「ニーベルングの指環」のヒロインで、ジークフリートの恋人です。

「パーツィバル」:帝国の鉄壁ナイトハルト・ミュラーの乗艦。
「パルシファル」:世界を癒した聖杯の騎士の物語。

「ニュルンベルク」:疾風ウォルフの後継者カール・エドワルド・バイエルラインの乗艦。
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」:好きな女性に求婚するために職人歌手(マイスタージンガー)を目指す男を描く喜劇。

これは原作に出てきた名称ですが、アニメにはそものもずばり、ワーグナーの曲が劇中でBGMとして使われています。

文章で語る以前に、これを見てください。
5分30秒過ぎから始まる、ラインハルトとキルヒアイスの出会いの回想シーンです

ここで流れている曲はワーグナーの「ジークフリート牧歌」です

改めてレビューしてみると、思っていた以上に銀河英雄伝説はワーグナー色が強いと思わされます。

余談ですが、昔やってたアニメ
マジンガーシリーズの第3作「UFOロボグレンダイザー」
主人公の名前がデュークフリードです。
$メランコリー徒然草
それ以外にも、「ニーベルングの指環」の登場人物をもじったキャラが出てきます。
何が言いたいかというと、主人公デュークフリードの声をあてているのが、
銀河英雄伝説網一人の主人公ヤン・ウェンリー
$メランコリー徒然草
の声をあてていた富山敬さんです。