そろそろ芸術の秋だし何か良さげな展覧会はないかと思って検索したら、ベルギー幻想美術館というのがありました。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/09_belgium/artist.html

目玉になっている作品の中に私が好きというか印象に残っている、フェルナン・クノップフという画家の絵がありました。

私はしょっちゅうパソコンのデスクトップの絵を変えているのですが、久々にクノップフの作品をデスクトップにしました。
メランコリー徒然草

蘊蓄は語りません。絵のタイトルは「私は私自身に扉を閉ざす」です。

しばらく絵を見つめていて、考えてしまいました。

私は心に壁を作っている。

心のうちを話せる人が身近にいない。家族も恋人もいない。
一番の親友にも私は全てを話していない。


それどころか、自分自身に対しても壁をつくっているように思われました。

鬱を発症する以前の私は、起きているときはほぼ仕事をしているような、典型的な猛烈リーマンでした。
周りの人は全て私のことを優秀だと評価してくれ、将来を嘱望されていました。

しかし今になってみると、今までの自分は常に良い人、真面目な人、優秀な人を演じていた、つまり自分自身を偽って生きてきたような気がします。

幼少のころから周りから常に良い子だと言われ、周りの期待に応えて生きてきました。

今まで自分は本当はどうありたいのか、誰にも語ったことはない。それどころか自分は本当はどうしたいのか考えたこともありませんでした。

私は自分自身にさえも心を閉ざして生きてきたような気がします。

それに耐えきれなくなって今の状態になってしまったのでしょうか。

いや、まだ私は私自身に扉を閉ざしています。開け放たれる日がくるのでしょうか?