はくちょう座は夏から秋にかけて天頂付近で見られる巨大な白鳥の姿をした星座で、
1等星デネブ=白鳥のくちばしの先に輝く天上の宝石と呼ばれる美しい二重星アルビレオと
2等星1個、3等星4個と多数の明るい星を持っている大きな星座です。
七夕伝説で有名な鷲座の1等星アルタイル(彦星)、琴座の1等星べガ(織姫)の間にある
天の川に 橋をかけるように雄大な十字を描いています。
はくちょう座のデネブ、こと座のべガ、わし座のアルタイルをつないでできる三角形を夏の大三角形といいます。
ギリシア神話では
この白鳥は、大神ゼウスの化身とした姿とするものや、
太陽神アポロンの息子パエトンが太陽を曳く馬車から落ちたエリダヌス川 (エリダヌス座) で、
悲しみに打ちひしがれながらパエトンの亡骸をさがした友人キュクノスの姿だとする神話。
また、音楽の天才オルフェウスが死んでから白鳥の姿となり
彼の琴 (こと座)
の近くに置かれたとも伝えられています。
日本には「十文字」と呼ぶ地方がありますが、
この白鳥は「Cross of Calvary(カルヴァリの十字架)」や
「Christi Crux(キリストの十字架)」と呼ばれたこともあり、
南天の空に輝く南十字に対して「Northern Cross(北十字)」の名前で親しまれています。
古代フェニキア人や、エジプト、ギリシアの人々も、
この星座を翼を広げて北から南へ飛んでゆく鳥の姿と見ていました。
紀元前3世紀頃のギリシア詩人アトラスも、
その星座詩「ファイノメナ(星空)」の中で「オルニス(鳥)」として表現しています。
アラビア人は、
シンドバットの大冒険物語に登場する「怪鳥ルク」の原形としたり、
一般的にはアル・タイル・アル・アルドゥフ(飛んでゆく鷲)や、
アル・ダジャジャー(めんどり)と呼んでいました。
中国では、
白鳥の翼の部分を結んで天の川の船の渡し場という意味で「天津」と呼びました。
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