私には師匠がいるのですよ。


 別に漫才やら落語を教えてもらったわけではなくて、タイ旅行の師匠ということなんですけどね。

 師匠はタイの達人だったのですタイ

 私は一緒に行ったことはありませんが、来たるべきタイ遠征の為に【師匠】と呼んでいたのですよ。

 十数年間も師匠と呼んでいましたが、一緒にタイに行ったことはないんですよね(笑)

 その代わり、日本では何かと暇つぶしに付き合って貰っていました。

 帰国時に、最も会っていたメンバーのひとりでした。

 師匠は独身自由人なので、私の時間が空いた時、最も連絡しやすいひとりだったのです。

 今回私がナイジェリアに出発する時にも、最後まで見送ってくださったメンバーの中にいて、「死ぬなよ~、生きて帰ってこなアカンで」と言っていました(笑)





 その師匠が亡くなりました。

 普段は普通に生活していて、前日も飲みに行っていたそうですが、日頃の不摂生が祟った結果の急逝でした。

 苦しむことなく、眠ったまま亡くなったそうです。

 前回の緊急帰国時には、死がまとわりついている感のある私に、ナイジェリアから生還できた暁には、思う存分タイで豪遊しようと言っていた張本人が、私の帰国を待たずに逝っちまいました・・・



 私がナイジェリアにいる時には、自分が何処に行って遊んだとか、美味しかった料理の写真だとかを頻繁にメールしてくる、ありがた迷惑な人でした。

 男友達には好かれるけれど、女には全然モテない面白い人でした(笑)

 まだ40代だったのですが、突然逝っちまいました。

 師匠急逝の知らせを受けて、本当のことだと分かっていながらも、「あれ嘘です」という連絡が来るのを、ずっと待っていました・・・

 











 師匠、なに勝手に死んどんのよ!!



 アンタがおらんかったら、誰がタイを案内してくれんのよ!!



 腹立つわぁ、マジで腹立つわ。




 なにを突然・・・ 死にやがって・・・涙







 ナイジェリアに来てからというもの、私の周りでは人が死に過ぎました。

 毒殺、銃殺、事故、自殺、病気・・・

 命の儚さを思い知らされてきました。

 でも師匠には生きていて欲しかったです。

 独身貴族は貴族ゆえに、結婚して平民に落ちた者とは身分が違うと、共に言い続けていたかったです。(師匠は結婚したがっていましたが・・・)

 あれだけ元気やったのに、まさか突然いなくなるとは・・・

 師匠を取り巻く全員が、まさかのことに驚いています。

 胸が張り裂けそうとはこのことやね。

 身内やったからね。

 明らかに、人生を楽しむ選択肢が減ってしまいました。



 この記事を書きながらも涙が止まりませんが、辛気臭いのはやめておきます。

 クリスチャンの明るい葬儀のように、師匠は天に召されたのだから、大きい意味ではめでたいことなんだと思うしかありません。

 遅かれ早かれ、みんな行く道やしね。
 
 それに、どうせ師匠のことやから、“是非もなし”とか言って、死んで悲しまれるのがカッコイイとか思ってるんでしょうが。

 そういうのも分かりますけど、早すぎるでしょ。

 残された方はたまりませんで・・・


 “戦国時代やったら早死にが普通”とかも、言ってる場合じゃないですって。

 それとは死に方が違うでしょ。


 ホント、お互いジジイになってからでも、ツルんでアホやっていたかったです。






 師匠、ほなまた。

 靖国で会いましょう星空


















 
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