夜明け前。 -339ページ目

0899





















月曜日Pm:12:35

君から電話がかかって来るなんて想ってもいなかったんだ。

君の声は遥か遠い距離から、僕を求めていた。

だけど、僕は21時頃に東京に着く予定だと伝え、それでも良かったら逢おうと言った。

それでも逢いたいと、言う君。

少しだけ、寄り道をして、君へのお土産を買ってすぐさま君の居る東京へ向かった。







ほんの少しだけ、意地悪を言ってみたかっただけなんだ。



















0898






















土曜日、旅に出る前夜、君と1年3ヶ月振りに突然また、繋がった。

そして、品川で、食事をしながら話をしたっけ。

たった1年と3ヵ月なのに、君は物凄く綺麗になったね。

すぐに、わかったよ。きらきら、輝いていたから。

アルコールが飲めない君と、アルコールを飲む僕。

共有していない時間を埋めるように、話は尽きなかった。

沢山聞きたい事もあったし、沢山僕だって、報告したい事があったから。

君は、新宿に住んでいない事や、結婚をしようと考えている男性がいる事なんかを話したり

僕の今の毎日を話していたら、時間はあっという間に、過ぎて、いった。





男と、女の間に、友情なんかないかもしれない。

だったら、君と僕の間には何があるんだろうか。





終電は、まだある時間だけど、君は僕の部屋に泊りたいと言った。

ビデオでも借りて一緒に見たいとも、言ったっけ。

だけど結局ビデオは借りず、二人で珈琲を飲みながら話しをした。

そして疲れた君は、僕のTシャツと、ズボンを履き、ベットに横になったんだ。




男と、女の間に、友情は成立しないかもしれない。

だったら、君と僕は、どうなるべきなんだろうか。




君の寝息が聞こえ始める迄本を読んだ。

そして君の寝息が聴こえた頃に、小さな鞄に、Tシャツの着替えと、カメラ、

読みかけの本と、i-potと煙草4箱を詰め込んで、旅行に行く準備をしたんだ。

どうなるべきか、どうするべきか、全くわからなかったので、

とにかく僕は洗濯をする事にした。




男と、女の間に、友情もあるかもしれない。

だから君は、僕と過ごしたのかもしれない。



煙草を吸いながら、君との会話を想い出し、珈琲を飲んだっけ。

そして僕は君の、幸せを願ったんだ。

静かに、夜が更け行く中、君の幸せな姿を想像しながら、僕は一人、微笑んだ。



















0897





















きゅ。きゅ。きゅ。きゅー、ぎゅ。

僕の歩幅に合わせて音がなる。

ステップを踏んでみたり、早足になったり。

小刻みに動いてみたり、飛び跳ねたり、したんだ。




きゅ。きゅ。むぎゅ。ぎゅーう。ぎゅ。

君の名前を呟きに合わせて音がなる。

僕の胸も音に合わせて、きゅ。きゅ。きゅ。きゅー。

と、痛んだ。