夜明け前。 -308ページ目

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手の、届く所に居るのに、触れられないなんて、

唇を、重ねられる瞬間があるのに、重ねられないなんて。








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早く、手袋が必要な季節に、ならないかな。と、想うのは

君の手を、今よりも強くぎゅっと、握れるから。

君の小さな肩を、抱き寄せる事が、出来るから。

寒いのは、得意じゃない君だからこそ、早く寒くなれば良いと、僕は願う。

冷たい足を、絡ませてくる夜や、冷たい手を、そっと僕の背中に回してくる真夜中を

出来るだけ、沢山味わいたいから。僕は、早く、早く、寒くなって欲しいと、願うんだ。










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何もかも、貪りたい。

だけど、まず、何から貪ろうか。

僕は、何を貪りたいんだろう。






むさ‐ぼ・る【貪る】 別ウィンドウで表示
[動ラ五(四)]《「むさ」は「むさと」と同語源、「ぼる」は「欲(ほ)る」の意》

飽きることなくほしがる。また、際限なくある行為を続ける。