書いてみようと思う。
僕は東京に住む27歳のフリーターだ。
フリーターといっても何もやりたいことがなくて
バイト生活を続けているわけじゃない。
『プロミュージシャンになる!』
と意気込んで上京してから8年。
高校を卒業後、音楽の専門学校に通うも挫折、中退。
親のススメで大学に入ったはいいが、
暇を持て余す学生生活の中でまた音楽の道を目指そうと決意。
卒業後はアルバイトをしながらバンド活動を続けている。
途中セッションミュージシャンとして小遣い稼ぎはしていたが、
病気のために一時活動を中止。
そのまままたバンドとアルバイトの日々に戻った。
今も懲りずにバンド活動を続けながら、
再びセッションミュージシャンを目指し、
バイトと音楽のための勉強+練習の二重生活だ。
プロになりたいミュージシャンは東京に数え切れないほどいる。
みんな華やかな音楽業界を夢見ている。
大舞台で大衆を前に演奏することに憧れている。
後続のミュージシャンに畏敬の念を払われることを期待している。
そして現実もよくわかっている。
何年も下積みを重ねている時点で、
自分が『天才』ではないことはわかっている。
高度な演奏力があっても
どんなにルックスがよくても
周りの同じようなミュージシャンに褒められても
自分には音楽家として大きな成功が待ってはいないと
薄々感づいている。
でも諦めきれない。
彼女が妊娠したとか、親が亡くなったとか
なんだかそれなりの理由がない限りは辞められない。
30台後半になっても就職せず、活動を続ける人々もざらにいる。
でも僕はその人たちを否定できない。
自分もそうなるような気がするからだ。
一回きりの人生だから、やりたいことをやりたいだけやりたい。
でも歳をとっていくにつれて、将来に不安を感じるようになる。
悔いのないように生きようと思っているのに
このままではきっと、10年20年先に後悔するかもしれない。
このジレンマ。
音楽に限らず、芸術を志す人々には共通すると思う。
僕はまだ音楽から離れられない。
日々、音楽に心酔していく。
僕と、僕の周りのミュージシャン達のことを
書いていこうと思う。
