「紫宙(しそら)」のパイナップルラベル

アップで見るとパイナップルがデザインされて…

 

 「限定酒が手に入りましたので」

 久しぶりに会う友人から手渡しで日本酒をいただきました。

 

 早速その場で箱を開けてみると、なんともおしゃれなデザインのラベルが出てきました。

 ただし、デザインが凝り過ぎていて文字が読めません。

 「これ、なんと書いてあるの?」

 

 指さされたのは小さく書かれた読み仮名でした。

 「しそら」とあります。

 そこで改めてながめると「紫」に「宙」と書いて「しそら」と読ませるようです。

 地元紫波町の「紫」と、無限の広がりをイメージさせる「宙」の組み合わせ。

 ラベルの隅には「南部杜氏 小野裕美」と署名が入っています。

 女性杜氏が造ったお酒のようです。

 

 酒蔵は岩手県盛岡市の南に接する紫波(しわ)町の紫波酒造店。

 「廣喜」というブランドで知られる蔵が新しく産み出した特約店限定販売のブランドがこの「紫宙」です。

 

香り、風味は確かにパイナップルを思わせる

 

 「もう少しラベルをよく見てください」と言われました。

 ロゴの黄色にばかり目をとられていましたが、よくよく見ると、文字の中に何かがデザインされています。

 「パイナップルです。わかりますか?」

 言われてみると、確かにパイナップルを思わせる絵柄が文字の中に仕込まれています。

 

 「なんでパイナップルなの?」

 「パイナップル風味のお酒だからです」

 「パイナップル?」

 

 風味を果物にたとえられる日本酒は少なくありません。青りんご、マスカット、メロン、ナシ…もちろん材料にそれらの果物が  使われているわけではありません。発酵に使われる酵母の作用によるものだとか。

 

 ただしパイナップルは初めて聞きました。

 早速封を切りました。

 口に含むといきなり果物のような甘味と香り、かすかな酸味が広がります。あと口ではなく、最初から確かにパイナップルを思わせる風味が感じられます。

 酒米は「秋田酒こまち」、精米歩合55%の純米吟醸です。

 

 「紫宙」シリーズにはこの「パイナップルラベル」の他に「ストロベリーラベル」、「チェリーラベル」…等々、遊び心に満ちたお酒がズラリ並びます。

 

 それにしても不思議な話です。

 なんでパイナップル?なんでストロベリー?