折角メガトラゲットしたのだからクラシック・トラベラーと違う時代にしよう。それでTravellerMapをカチカチとして良さげな星を探してたら、これ時代ごとのマップがあるじゃん!すげーなTravellerMap。おーグリッスン星域の変遷半端ないな。1248とか面白そう。でもこれってメガトラの時代じゃない気が・・・いやいやいや、TNS読んでたらあんな恐ろしい時代は過ぎ去った後の方がいい気がしてきた。まったりの中に時折大立ち回りがあるのがいいと思うのよね。それにトラベラーシリーズは全部共通ルールで使えるはず。サプリメントも出てるしね。
とは言え英語のサプリメントを全部訳していたら何年かかるか・・・・すでに記述がある物については参考にさせていただくけど。こうなったら作るっきゃないでしょ!楽しそうだし。
というわけで、今回から帝国歴1248年のグリッスン・コンコード(Glisten Concord)の世界を徐々に設定していきます。所々に見え隠れするそんな設定トラベラーにないぞって感じのものはオリジナルです。ちょいちょい書いてる小説から無理やり当てはめていたりします。T5を手に入れたら修正が必要そうだけどね。
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グリッスン・コンコード(Glisten Concord)
ヴァンパイアに感染したアスランの主隊は早々にリムワード方面へ去って行ったが、十数年の間にグリッスン星域(Sub-Sector)には十数億人のイハティが住み着き、多くの星系を支配していた。崩壊した帝国の地方政権であるデネブ・ドメインとアスランのイハティとの間の小競り合いは続いていたが、双方ともヴァンパイア対策と戦争の両方を続ける体力はなくなっていた。アスラン氏族会議とデネブ大公は落とし処としてグリッスンを中心とした7×13パーセクの領域は、どちらにも属さない緩衝地帯グリッスン・コンコードとして再生することにした。
グリッスン・コンコードは27の星系に200億のレイス(知的種族)が住んでいる。ヒューマン、アスラン、ドロインの居住星系とクラウニの母星(母星Craw)を含み、ヒトキメラのヨンケーレーン/Jonkeereen(Egypt,Melior)が多く住む世界もある。周辺セクターを含む数多くの国や地域の大使館があり、コーレス・アームの少数種族、ミュウェイ/Meweyやシュリーカー/Shriekers(母星567-908)、オターリ/Otarri(母星Faldor)の経済代表部がグリッスンとコーレスにある。
グリス星系(GlissSystem)
K9Vの恒星グリス(Gliss)から0.71AUの距離を公転する小惑星帯グリッスン・ベルトで一際大きな小惑星がグリッスン・コンコードの中心世界グリッスンである。グリッスンベルトの居住小惑星の明かりはもう一つのアマノガワ(Milky way)と称される。
グリッスンは形状が球状であれば準惑星に分類されるほどの大きさがあり、グリッスンシティ以外の都市も存在している。内部には多くの空洞があり質量は大きくないため重力は無いに等しい。(詳細は後述)
グリッスン星系にはグリッスンがあるメインベルト(グリッスンベルト)の他にもう一つプルビスベルトが主星から1.503AUの距離を保って公転している。プルビスベルトには大規模な造船施設や軍港跡を利用した港湾設備がある。更に外周を巡るガスジャイアント、ナスミにはヘリウム3プラントがいくつもあり、星系のエネルギーを担っている。
星系の食料生産は(ドクターオニール風の)宇宙植民島とグリッスンシティに建設された野菜工場と無重力牧場で行われている。しかしとても需要を賄える生産量は望めず、食料自給率は低い。水の補給はガスジャイアントと氷小惑星を供給源としているが、基本循環システムをつかって一定量を使いまわしている。
グリス星系の住民は小惑星を島と呼んでいる。隣のアステロイドへ行くとは言わず、隣の島へ行ってくると言い表す。宇宙の海に浮かんでいるのだから当たり前だと彼らは言う。
グリッスンシティ(特別区)
グリッスンシティはグリッスン星系の主都でありグリッスン・コンコードの政治の中心でもある。人口は新旧市街を合わせて1億8千万人。雑多な種族がそれぞれのコミュニティの色を失わずに混在しながら作り出す都市の様はモザイク画にも例えられている。
星系の各地方自治体は独自の習慣、伝統、生活様式を持つユニークな社会的コミュニティーであることが多いが、中央政府としてGCA(Glisten Coordinating Authority)を受け入れている。GCAはシステムの広大な交通管理ネットワークを管理し、貿易や商取引の基準を制定し執行している。長い年月広大で雑多な領域を管理してきたGCAは高度に分業化された官僚制社会で、例えば港の出入港は航路局の管理下にあり、港地区は宙港局。税関は財務局が管理し、港を出たあと都市部の移動手段は交通局の管理下で、市内の法は内務局と法務局が担当別に管理している。あらゆる公的な処理に担当部局があり、ミスは少ないが話が進まないと評されている。
メインポートのバンフィ・スターポートは帝国時代からスピンワードマーチ屈指の港で容積785立方キロメートルの大規模なもので、工業区画、造船区画や住宅街、宿泊施設街などもありひとつの大都市と言える。グリッスンにある48のスターポートは宙港局の管理下にあり、各港はポートデレクターによって管理運営されている。
1000年前に発見された巨大な裂け目のような大空洞にはグリッスンの新市街がある。新市街と言っても最も古い建物は崖壁の採掘孔に築かれたもので建造されてから900年以上過ぎている。市街は崖面の間を繋いだ強靭な人工地面に建設され、天井まで続く近代的な高層ビルや天井から下へ続く新しくもないハンガービル、崖面から横向きに伸びる(中の人にとってはGプレートのある崖面が下なので人工地面や天井の建物が横向きに見える)が林立している。空洞内は与圧されていての建物のほとんどは重力を与えられているので惑星上の地下都市とほぼ変わらない環境になっている。また崖面には発光する塗装が為されていて昼夜を造り出している。
都市内の長距離の移動はリニア地下鉄がメインだが、近距離の移動は重力を与えられていない区画を人が飛んで移動していたり、重力を与えられた地面をエア・ラフトで移動する者もいる。
最近急増した巨大な人口がもたらす生活ごみや排泄物の処理が滞っている地域があり、グリッスンの閉鎖環境庁が対策を講じている。そのような場所はスラム化してやや治安が悪いことある。一部の学者はグリッスンの閉鎖環境は危機的状況にあると指摘している。
小惑星表面には旧港を中心とした旧市街と郊外の採掘孔がある。旧市街はグリッスンの主要産業である鉱業を中心とした街で、使わなくなった宇宙船を転用した住居が並びベルタ―(宇宙鉱夫)タウンとも呼ばれる古い街だ。この街のマイナーショップで見つからない採掘道具は無いと言われている。
政治・経済・軍事
「内戦」、「イハティ侵攻」、「ヴァンパイア・パニック」、から一世紀。最近の「エンプレスウェーヴ」騒動も収まり、グリッスンは旧来の栄華を取り戻しつつある。ゼロG製造技術と閉鎖環境管理の分野で旧帝国の最先端であり、この方面の主要なハイテク産業、造船業、鉱工業の中心だ。周囲数十パーセクでは他の追従を許さない技術力と基礎生産力をもっている。またコーレスと共にコーレス・アーム交易線経済の最重要拠点であり続けている。
コンコース領内の交易路は先進世界(比較的高TLのA又はB宇宙港)を結び利益を上げている。接続するコーレス・アームを通じてジャンプ1の交易路がソードワールズまで続き、リージェンシー領域との貿易も盛んだ。
脆弱な海軍力が海賊の跳梁を許しているが、ここ10年のコンコード政権は交易路の保護に力を入れ始めている。
グリッスン・コンコードの政治の中心はグリッスンにある。旧グリッスン公爵邸はコンコード議事堂と名前を変えコンコードの舵取りを行う場となっている。27星系の代表と人口に比例した数の代議員の2つの要素からなるコンコード評議会によって運営されている議会は旧帝国標準時で4年の任期をもつ行政担当の首班を選出する。首班は内閣を組閣し行政を執行する。コンコードの内閣はグリッスン星系の内政には関与しない。グリッスン星系はコンコードとは別の議会と大統領と司法組織をもって経営されている。グリッスンには高度な官僚機構が維持されていて、失敗は少ないが何をするにも時間がかかる。
グリッスン・コンコードは恒星間海軍を持たないこととされ、各星系に星系軍(Corst Guards)のみ所有を許されている。各星系軍は独立した組織でありコンコード軍と言うものは公式には存在しない。
1234年のテルモールセン政権のとき、恒星間海軍を持たないコンコードを侮った海賊の跋扈に対処するためコンコードPRC(警察予備隊)が設立された。Policeを冠するのは政治的理由で、恒星間艦隊の所有はリージェンシィとアスランの双方に同意してもらわねばならないため、それに配慮した命名だった。PRCの母体となるべきグリッスン星域海軍は100年以上前に壊滅しておりノウハウは失われていた。折角のグリッスン製ジャンプシップも乗り手が素人同然では役に立たなかった。以後PRCは着々と訓練と規模の拡大を続けているが、現在のところコンコードの恒星間航路の安全は民間軍事プロバイダに頼ることになったままだ。コンコード構成各星系でも民間軍事プロバイダを使うことは多くなっている。
文化その他
グリッスン・シティは人類とアスランが平等公平な立場で競合するモデルケースとして、人類・アスラン双方の社会学者が注目している。グリッスンは開拓以来、長く帝国の主要港として機能し、スピンワード・マーチの防御の要であったが、1120年にイハティ氏族によって占領され、コンコード成立までその支配下にあった。コンコード成立後はグリッスン特別区としてサブセクターの主都に返り咲き今に至るが、アスランの文化的影響は今も濃く残っている。衣装や飲食に娯楽、果ては司法などに見ることができる。
正規に通関した旅行者には携帯端末が貸与される。これはコンコード全てで広まりつつあるキャッシュレス化の為で、グリッスンではほぼ100%キャッシュレス化していて、決済は全て携帯端末で行われるため、携帯端末に宙港の銀行で現金を預金しないと市内ではティッシュペーパーすら購入することができないからだ。市民の一部は体内に端末を埋め込、腕を切り落とされることはない。グリッスンで現金を扱うのは銀行と犯罪者だけである。
グリッスン・シティ(特別区が正式名称だが一般的には今もこう呼ばれている)では看板や標識にアスラン文字が併記されているし、双方の言葉が話されている。街中では背広を着たアスラン男性やスカートを履いたアスラン女性を見かけるし、アスラン人の耳を模した髪飾りをつけるヒューマンの若者も少なからずいる。
コートアリーナと呼ばれる裁判所がアスラン時代に設置されたが、これは司法的な決着を決闘でつけるというイハティ氏族の司法制度で、決闘裁判は公衆の面前で行われるため、市内のスタジアムがこれに当てられた。
決闘裁判は犯罪者の減刑に用いられることもある。減刑を目的とした犯罪者どおしの決闘裁判や大型の殺戮型生物と行われる公開裁判は入場料を取り賭博要素もあることからコートアリーナは司法機関でありながら興行収入を得ている。この興味深い司法制度はコンコードが成立した現在でも法的執行力を有しており、他の世界にあるような民事刑事判例と事実上区別されることなくコンコード市民全てに適用可能な裁判システムである。
スイムセンター及びフライトセンターと呼ばれる施設もグリッスン・シティ外縁部や周辺の小惑星でいくつか見受けられる。これもアスラン時代に設置された娯楽施設(グリッスン子に無重力は珍しいものではない)で、球形の宇宙船を改造したり、無重力の極小惑星をくり抜いて作られた。スイムセンターは無重力の水泳設備でエクササイズ施設に位置付けられている。フライトセンターはゼロG体験と翼による揚力を体験することができる。両施設とも水着や飛行のための装備はレンタルすることができる。自分の体を魚や鳥に見せるホログラフィ付きの水着やフライトタイツと水泳用のフィンや揚力体験用の翼・尾翼は有料になっている。
アスラン以外の文化も見ることができる。一つは古代博物館で、これは人類だけでなくアスランやドロインの歴史を多くのレプリカを展示しながら説明を受けることができる。グリッスンと友好関係にある小種族の歴史の展示もあり、若干の政治臭もするが教育的で大人も子供も楽しめる。
グリッスンでは旧帝国各地の料理やアスラン風料理を出す店が多い。またイハティの多くが住むテイレアレス星系(旧ソレル星系)の非常に辛い料理を出す店が増えてきている。外見上の不快感を示さずに料理を食べきることは名誉あることだと説明を受けた客が辛さに顔を顰めると、指をさして笑うのが現地のマナーだそうで、食事と言うよりはパフォーマンスに近いものかもしれない。
グリッスンの文化として古くからあるベルタ―ハウスは今も健在である。むしろヴァンパイア駆除後の廃棄船が数多く格安で売りに出され、コンコード成立後の人口流入でいくらでも売れる不動産屋はホクホク顔だ。
グリッスンの不動産業者には二種類あって、シティやコロニーの物件を扱う大規模閉鎖環境物件をあつかう普通の不動産屋と、廃棄宇宙船をつかったベルタ―ハウスを扱う不動産屋である。後者のビジネスモデルは中古車屋に近い。
ベルタ―ハウスは宇宙船の船体とGプレート(重力制御装置)と、パワープラント(発電装置)、生命維持系の装置類を流用した住宅である(実際にはドライブを降ろしただけ)。ベルタ―ハウスは小惑星の表面に固定され、小惑星に設置されたインフラと接続される。各家はパイプロードと呼ばれる与圧した通路をエアロックに接続して小惑星のインフラに出入りすることができる。もちろん未開発の小惑星には生活インフラはないが、ベルタ―ハウスは元宇宙船なので燃料のみ外部に依存するが、燃料さえあれば重力と混合気と水は自前で用意することができる。最近人気なのはアスラン船で、アスラン人だけでなく人類もエキゾチックな家を求めて来店するそうだ。
参考文献
Freelance Traveller/the RICE Archives
TravellerWiki/Glisten(System)
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To be continued