子供は目の前のテストや宿題に意識を向ける。

その先に志望校という高い壁があることは分かってはいるものの、

なんだかんだでそれは人生未経験、初体験なのだから。

それを親や塾が言葉を尽くして引っ張っていき、背中を押す。

それが中学受験というものである。

さて

そんな感じで一丸となっているように見える中学受験であるが

そこには「魔物」が住み着いている。


「他の子の学力や志望校」

という情報に、腹の中で「グルッ」と動くあれだ。

自分の子よりちょっと上

前は下だったあの子

そんな子達の情報が気になるその気持ち

それは

誰の中にあるか

親である。

特に、母親である。

口では「うちはうち」と言ってはいるものの、そこは「魔物」なのだから、普段は表には出て来ないんだ。

何かという時に子供が何気なく言う言葉、情報に「グルッ」となるんだ。

あいつが出てくると、要らぬイラつきが沸き起こり、子供にキツく当たってしまったりもする。

あの魔物に勝てる親はいるのだろうか。