戻りたい、戻りたい、戻りたい。

何度同じ言葉を叫んだって現実は難しいんだ。


とてつもなく美容師に戻りたい。美容免許を活かす職種じゃなくて、髪を扱う美容師に。パーマ剤のツンとした匂い、カラー剤の独特な香り、ワゴンの上に無防備に置かれるコームや鋏。全てが私にとっては羨ましい環境なんだ。何よりもお客様の満足いくように仕上がって、『またお願いね』って言われる瞬間が一番好き。承認欲求が高めな私は、必要としてくれている人がいるんだって気持ちで満たされる。

美容師は魔法使いのような仕事。少し変えるだけでその人の人生だって変えれるんだ。自信をつけさせてあげることだって出来る。未知の世界へ招待することだって出来る。

何故病気になってしまったのだろう…なんて、今更思うことだってある。変えられない現実をひたすら恨めしく思ってしまうことだってある。好きな仕事の楽しさを知っているからこそ、それに就けない苦しみは心に大打撃を与える。

今更そんなこと言ったって技術は日々進歩してるし、技術だって何年も離れていればまた一からやり直しなのはわかってる。

他の形で…と長年模索しながら、答えが出るまでずっと生き続けるんだろう。

今回は正直な気持ちを綴ってみた。
40歳、まだまだ葛藤の日々。