次回と今回に分けて、「人が本当に大切にしている価値観は何なのか」にスポットライトを当ててみたいと思います。男女で分けて考察します。今回は男性編となります。
早速結論なのですが、男性は「カッコいいかどうか」をかなり気にしていると思われます。意外かと思われるかもしれません。「カッコいいかどうか」以外にも「正しいかどうか」や「楽しいかどうか」といった価値観(行動原理)など、その他数多の価値観がありますから。しかし特に「正しいかどうか」など、男性の心には響きません。いくつか項目ごとに例を考えてみましょう。
○浮気をするのは「カッコよくない」?
さて、女性が心底やめてほしいにも関わらず、往々にして男性がしがちなこと(逆ももちろんありますが、それは置いといて)の筆頭として、浮気がありますよね。そこで浮気をしてほしくない、もしくはしたことを悔い改めてほしいときにかける言葉として、「浮気は道徳的に正しくない」や「悲しいからやめてほしい」などの言葉が思い浮かぶと思います。しかしそれでは、響かない悲しい男性がいるのも事実です。そこで、男性にかける言葉として最適なのは「それ、カッコよくないよ(ダサいよ)」です。これは男性の心に、鋭利な矢が刺さるが如く、ぐさ〜〜っとした衝撃を与えます。これのみによって、浮気性な彼が行動を改めるとは、少し考えにくいですが、少なくとも前者の言葉よりは効果的そうです。浮気でない他の場面でも有効です。「お皿洗いしてくれるあなたはかっこいいよ」などと言ってあげると、ちょっとニヤッしてこれからもやってくれるかもしれません。
○奢るべきか、奢らないべきか?
さあ、今度はこれを男性側から見てみましょう。そこでいい題材となるのが、奢る奢らない論争です。女性と食事と行くときに、奢るべきなのか奢らないべきなのかで迷ったことがある男性はたくさんいらっしゃると思います。この点、女性の社会進出もだいぶ進んできた今日、女性が経済的に圧倒的劣位に置かれる時代は終わりました(まだ平均して女性が経済的に弱い立場にあるのは事実ですが)。そこで、男女で経済的にそれほど差がない場合なら(学生も含まれますね)、割り勘にするのが何となく平等で「正しい」気がします。ただ一方で、自分から誘った場合ならば、奢るのが「正しい」ような気もする、、。ここで行動の指針となるのが自分にとってどうするのが「カッコいいのか」です。いかなる状況でも奢るのが「カッコいい」と考えるのであれば、奢った方がより自分を好きになれるんじゃないでしょうか(関係ないですが、僕はこう考える古風な野郎です)。一方、女性にもしっかり払ってもらうのが、女性を尊重することにつながるので、そっちの方が「カッコいい」と考えるならば、そうすれば良いのです。正しさで考えると、いろんな意見が出てきて、収集がつかなくなるこのテーマですが、自分にとって「カッコいい」方を選ぶんだと考えれば、随分スッキリするものです。
※ここからは余談です。
「正しさ」は理性的な思考の産物であり、それはホモ・サピエンスが進化の過程で獲得した脳の新しい部位が司ります。他方、「カッコよさ」などの感性は脳の原始的な部分が司ります。ホモ・サピエンスは動物としての面と、理性的なヒトとしての面があります。そして、面白いのは内発的なモチベーション、つまり行動の動機を司るのは、後者の原始的な部位だというのです。(詳しくはTEDにあるSimonという人の『Golden Circle』という動画を見てみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=aFLRjtlASp0)
したがって、行動の動機となるのは、正しさのような論理的思考ではなく、カッコよさのような感性ということになりそうです。(科学的実証は難しそうですが)