震災経験者として、世界のみなさんに知ってもらいたい | 楽しく販促・分かる言葉で伝えよう集客アドバイザー佐藤奈緒子

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人が集まり続ける仕組み作りコンサルタント佐藤奈於子です。
難しい専門用語は使いません。
初心者向け個別レッスン、グループレッスン、各種セミナーも開催。
仙台市中心部のカフェ、レンタルスペースが主な会場です。


5/7 矢印上向きなおちゃんです。

連休明けは朝6時若林倫理法人会からはじまりました。
震災直後から、現場で総監督の一人として動いた株式会社深松組、代表取締役社長、深松努さん(元はせくら倫理法人会会長)の講和を伺いました。
震災経験者として、世界のみなさんに知ってもらいたくて更新します。

深松努さんは、
仙台市の全ゼネコンを取りまとめる最高責任者の立場にいます。
その立場上、仙台市、宮城県全域の交通網の再生、交通の遮断された地域の方々との連携、国、各省庁との窓口となった方の一人です。
今日の講和は83回目で、日本各地の市町村、あらゆるところで講和してきました。
そのことを前提に以下の状況を忘れないで欲しいと思います。


警察、消防、自衛隊の仕事は人命救助です。
瓦礫撤去はしません。
重機がない(もしくは圧倒的に不足)しているので、当然地元の建築業者が対応します。
仙台市以外の沿岸部では、地元のゼネコンにお勤めの方が消防団員です。
津波で自宅や家族が流された方々も消防団員として、地域の安全回復に奔走しました。
生活のための橋が寸断され陸の孤島となったた河北町では、家族捜索とともに、救援物資を運ぶ橋を再建せざるを得ない状況がつづきました。

人命救助には警察、消防、自衛隊がかかわりますが、時間的制約があり、その後のご遺体となった方々は、消防団員や、地域の方々が対応せざるを得ません。

自衛隊は全国に24万人いますが、国防のために14万人は出動できません。
東日本の震災では被災地200万人に満たない方々を10万人の自衛隊で救助していただきました。

南海トラフ地震予想図
画像をクリックすると拡大して見られます。

南海トラフでは、広域、人口過密のために、10万人の自衛隊では対応しきれません。
地元の警察、消防、消防団の負担は計り知れません。
あらゆる機関に頼らざるを得ないのは必至ですが、対応しきれないかもしれません。

食料の確保がかならず必要です。
一週間は自分で生活できる分の食料を確保してください。
ポカリスエット、お茶などは水分ではありません。
カップラーメンも、ご飯も炊けません。
必ず 水 を用意してください。

東日本大震災図
画像をクリックすると拡大して見られます。
京都市情報館より

燃料の確保も必要です。
燃料タンクは太平洋側にしかありません。
南海トラフ地域で講和した際に、日本海側へ備蓄を取りに行く計画、との返答があったそうですが、道路は大渋滞または寸断されているので、たぶん不可能です。

とにかく、準備。

人手不足は確実です。
団塊の世代がつぎつぎと退職して職人が激減する反面、若者が建築業に就く割合が追いつくはずもありません。
今後、東京オリンピックがあるので、人手不足は否めません。
そのうえ、国内のどこかで巨大地震が起きたら。。

震災から3年と2ヶ月経ちますが、復興はすすんでいません。
仙台市中心部が被害を受けなかったので、何事もなかったかのような錯覚ですが、被災地 といわれるところでは、マイナスからスタートしているので、ゼロにもなっていません。

心的ケアも必須です。
ご遺体に連日向き合わざるを得なかった方々は、3日と持たず現場を離れたとのことです。
水が無い状況で連日ご遺体と向き合い、瓦礫やヘドロの異臭になやまされたとも言っていました。

震災で親を失くした子どもが約1700人以上にものぼり、心のケアを含めた成人するまでの経済的支えは継続的に必要になります。


私ごとですが、
仙台市中心部に住み、水が止まることもなく、翌日には電気がつき、食料に困ることもなく、友人知人と仲良く楽しく合宿生活をしてきた私でさえも、
今でもヘリの音には敏感になります。
一ヶ月以上もヘリの音を聞いて生活していたせいかもしれません。
水に浸かった方、家や家族やふるさとを失った方々の心中はいかばかりかと思います。


こどもの日が過ぎ、母の日を迎え、
震災はひとごとではなく、自分ごととして少し考えてみてください。


被災地といわれる地域に住む者の一人として、忘れ去られない努力をしなければと思います。