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わたしは最近サーフィンを始めた。
今年で3年目になる。
学生のときは陸上をしていて
社会人になっても、息子を出産する前後の約1年半くらいをのぞいて
毎日ジョギングをしているので、サーフィンなど簡単に身につくかと思っていたが
悲しいことに全く身につかない。
気まぐれに夏だけチョロチョロやってては無理もないわね。
まあ、でも
朝、旦那と息子を送り出したあと、うちを抜け出して自分を解放するには
口実としてもちょうど良い趣味。
解放といっても、家庭に不満は無い。
どころか、旦那も息子も大好きです。
サーフィンに行くときは、横浜の自宅からボードを担いで
えっちらおっちら電車とバスで鎌倉や平塚辺りへやってくる。
そうした、小旅行的な過程が好きでもある。
いま、私は彼の車に乗っている。
夏、彼と会うときはサーフィン帰りに拾ってもらう。
「相変わらずよく焼けてるね」
サングラスの向うで彼が言った。
視線の先が、私の体のどこを見ているのかわからない。
それが、わたしの余計な想像を掻き立てる。
恥ずかしさと夏の暑さで体が熱くなる。
私は汗をかきやすい。鼻に汗が浮くのがわかる。
体の熱を感じ取られてしまう。と思うと余計恥ずかしくなる。
なぜか、今読んでいる「剣客商売」の弥七をまねて
べらんめえ口調で、わたしはやっと答える。
「熱くってかなわねえや。
早くいつものところでつめてえやつをザバっとやりにいこうや」
言ってから、催促するようなことを言ってしまったことに気付く。
もう、どうしようもない。体が彼に向かって開いている。
彼に会うのは、月に数回。
約束をして、彼に会う日がわかっていると
2、3日前から、彼との交わりのことばかり考えてしまって
思考がそこから逃れられない。
体が、彼に会う日に向かってどんどん敏感になっていく。
たとえば
3日前に旦那とセックスをした。
セックスの後、今日は激しかったから燃えたと言われた。
わたしは照れ隠しのように、抱擁を迫った。
本当は、照れてはいない。
月の満ち欠けのように、わたしの体が、その日の彼に向かって
敏感になっている。お腹の辺りに彼の記憶がよみがえる。
だから、わたしの中の彼を悟られないための抱擁だ。
男と女。オスとメス。
敏感になっている体。わたしはメスになっているのだと思う。
彼によって、わたしは、自分が「メス」ということを
思い知らされた。メスとして彼に媚びているのかもしれない。
彼に媚びている。いない。は、わたしにとってはどちらでも良い。
とにかく、わたしは彼のものなのだ。
そう考えると安心できる。
わたしは、彼とのこの心と体の距離感を10年以上保ち続けている。
旦那と結婚する前から。つき合っていた頃から。
彼とのことを
旦那は知っているのかもしれない。
全く知らないのかもしれない。
いつか、初めて知って、修羅場を迎えることがあるかもしれない。
わたしは、旦那と息子を愛している。
家庭を愛している。
わたしには、37年間、わたしが生きてきた証となり、旦那と息子を愛する皮膚がある。
かれは、その皮膚を裏返して、わたしを艶めいた敏感な部分だけの体にしてしまう。
わたしの全身を性感帯にしてしまう。
波に揺られ、サーフボードに跨っているだけで
彼の感覚がよみがえり、頭がボーっとしてしまう。
「いつものところでようござんすね?」
彼が口調を真似して返してくれている。
彼に抱かれるまで、本当は会話どころではない。
どうしようもないのだ。早く彼に抱かれたくてどうしようもない。
わたしは、何とか答えているようだが
言っていることと考えていることはかけ離れてしまっている。
あなたの肌が欲しい。あなたとキスしたい。あなとと舐めたい。
お願い。あなたが欲しい。
子宮がしびれる。じっとしているのがつらいほどしびれる。
もう、どうしようもないのだ。
つづく つもりです。(だいぶ恥ずかしいから)
やっとこさ。ブログ開いたよ。