この後、幻の桜さん( http://maboroshinosakura.blog.fc2.com/ )という方のブログURLをUPします。
この方はネット難民や生活保護者の貧困に興味を持ち、日雇い派遣の現場に潜入し体験記事を書かれています。(他の記事を読ましてもらいましたが、可愛らしいキュートな雰囲気をお持ちのようです。なんと特技が猫ちゃんと話ができることらしいです。)


私も転職活動のあいまにこの日雇い派遣にはお世話になりました。
一度登録しておくと、数日前~当日にメールで仕事の連絡がきたり、HPで仕事の予約ができます。単純作業で頭を使わない仕事が多いですが、力作業や夜勤、寒い中での仕事など結構ハードなものもありました。ほぼ時給制で賃金はあまり高くありません。交通費は出るところもありますが、ほぼ出ないと言っていいでしょう。


2012年に日雇い派遣の法改正が行われました。いくつかの業務と60歳以上や副業者等以外は30日以内の雇用契約は禁止となりました(厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/kaisei/01-1.html
しかし、雇用形態を派遣から請負に変えたり、人材派遣から人材紹介に変えて雇用者側にとったら条件的にあまり変わっていないのが現状です。


幻の桜さんは結構悲惨なところを見られたようです。
私はそこまで悲惨なところは見ていませんが、朝から夕方まで働いて、夜勤をする人は見かけました。
私の体験もふまえ、幻の桜さんの記事を読んで思ったことを列記します。


・派遣=ダメなやつ、ただの使い捨て、物を盗ったりする という意識がありすぎる会社はどうかと。確かに不特定多数の人が集まるので、盗難など環境をしっかりしないといけないが、それは環境で何とかして、お互い「働いてもらっている」「働かせてもらってる」といい意識が必要

・現に派遣にとってにこやかな態度の楽天では、皆リラックスして、仕事を早く片付けることができた。スポーツ選手が良い記録を出した時は「リラックス」状態にあるように、仕事もリラックスできる環境が必要かと

・どんな仕事でも工夫ができる。又、ただの日雇い派遣でもそれなりに工夫している。それを会社側が拾い集めればけっこうな改善になるのでは?

・転職活動など用事が不特定な時は便利。体調が悪い時も休むことができるので自由にスケジュールを立てることができる。しかし逆を言えば、スケジュールが不安定で、けっこう精神的につらい。


そして、一番声を大にして言いたいことは、

・短期ならいいが、この日雇い仕事で長期にわたって生計を立てるのはきつい

ということです。

幻の桜さんのブログ中でも、私が実際出会った人でもこういう日雇いの仕事で生計を立てられている人がいました。
しかし、賃金が安い、毎日仕事があるとは保障されない、体が結構疲れるので、仕事後、スキルを磨く暇もなく、次の日仕事という状態という厳しい状況です。

現在、終身雇用制の破壊が叫ばれています。私は終身雇用制のメリットがあまり分からなくて、終身雇用制でなくてもよい派でしたが、終身雇用だと社員は安心して仕事ができるということで、精神的に多いにメリットがあるなと思いました。
(日雇いでなく数ヶ月単位の派遣について。「長期希望」と会社が言うのは長期を求めている派遣社員側には良いことですが、それなら1回目の契約は短期契約で2回目からは半年~1年契約にすればと思います。(そのようなところもあります。)
"長期希望"と言う言葉と現実の”短期契約”が矛盾していると思います。
会社にとっては「長期が希望だけどこちらの都合で切ることもできます」状態で、派遣社員側には「長期が希望だけどいつ切られるか分からない」という状況になるからです。派遣社員を雇用する会社側のメリットはいつでも切れること。それは派遣社員側も同じこと。ですが社会情勢上、実際は会社側の方が強い気がします。
多くの人が長期を希望しているから”長期希望”と書くのはいいですが、長期が希望と言いつつも契約期間が数ヶ月(短期)ごとなら、上記のようにするか、全ての派遣を短期契約にしたらと思ってしまいます。実際そのようなことをしたらデメリットは切られてばかりの派遣社員側なのですけれど。
これは短期の仕事を求めてるという特殊な場合、”長期希望”と書かれていると応募しづらいから思いついたことですけれど。)


日本は一億中流階級と言われていますが、最近はどうなのかと思います。
こういう日雇いで仕事をしている方で、自分自身に納得されてる方はいいのですが、抜け出しだくても抜け出せれない悪循環に陥っているのならシステムを変える必要があると思います。
幻の桜さんも言われていましたが、全ての日雇い派遣社員に労働の情報がいきわたっていないのも問題の1つだと思います。特に最近の若者は新聞もニュースも見ませんし。
他に趣味があり、あくまでも日雇いの仕事は生活手段と割り切っている人はいいですが、現状に満足していないのに抜け出せない人が自分の得意分野で楽しく仕事ができる世の中を切に願います。


某大手の定年間際の方がまだまだ仕事はしたいが、自分の給与で2、3人の若者を雇えるからと退職したという話を聞いたことがあります。
また、ある修理会社に勤めている方は、若者を雇用してもすぐ辞めるらしく、70才を過ぎても請われて仕事を続けているようです。
システムが悪いのか何が悪いのか。
しかし、体でも何でも弱い所にしわ寄せがきます。
また一番弱い存在を大切にするかで、その社会の文明の高さを測ることができるらしいです。


メーカーの新入社員が入社後、工場で仕事をするように、雇用に関わる施策に関わる仕事をされる方は、この日雇い派遣の仕事を数日体験したら、世の中は変わるのではと思います。
また、電車で若者が席に座って譲らないとき、こういう体力仕事や立ち仕事でくたくたの若者かもしれません。(そうでないこともありますけれど。)


アベノミクスで景気上々と言われたりしていますが、本当に日本全国の景気が良くなっているかと言えば、それは一部でしょう。
確かに高給の方は努力しておられます。しかし、特にこの日雇いで生計を立てている方たちは、世界の発展途上国の国の人が、時給10円ほどで酷使されているのと同じ状況です。
この途上国の問題の解決策は消費者側が、安い雑貨や嗜好品を買わず、適正な価格で買い取るということです。
それなら日本国内の問題も、安い価格で売り買いせず、適正な価格で、また安いばかりで粗悪な製品を流通させず、良い製品を安定した適性な価格で流通させることが解決策かなと思います。



同じ幻の桜さんの記事(「ふるさと」:http://maboroshinosakura.blog.fc2.com/blog-entry-1584.html)によると


「格安航空会社から
パイロットがいなくなって
飛行機を飛ばせなくなるって 

社会経済の格安店から
人がどんどん抜けていってるってことですよ」


「でも飛行機のしるしで
それが人手不足になって崩壊していくですよ


だから労働条件は
これから少しづつ改善されていくとおもいますよ

だってもともと少子化でしたからね
賃金が低い状態って どう考えてもおかしいんですよ


もちろん低賃金で搾取してた小犬吸血鬼達は
これからどんどん困る状況になっていくでしょうけど 
養分の人たちは おそらく少しづつ経済的に状況が良くなっていくです 』


とのことなので、良い状況に向かうみたいです。