★SundayAfternoon★-manual_title.jpg【TAXMEN】
CASE-04 ペット税(後編)




(ニコ)
どうするんですか?

(ロク)
どうしたもんかね・・・

ペットの存在は明らかなのに
まさか飼い主から
徴収できないなんてなぁ

(ニコ)
まさか第三者が払うって
言い出すとは・・・
新しいパターンですよね

しかも、結局あの犬は
そのまま鈴木さんが
連れて帰っちゃったし

(ロク)
・・・あのさぁ、ま
ダメって言われるかも
しれないんだけれども、ま
ちょっと思い付いちゃったから
言ってみるね

(ニコ)
ダメだと思うけど
言ってみてください

(ロク)
うん・・・
払うって言ってんだからさ
鈴木君から徴収しちゃっても・・・

(ニコ)
ダメですっ!!
なに言ってんですか!?

僕らは別に業績を上げる為に
税を徴収してるわけじゃ
ないんですよ!?

違反者に法を守らせる為
でしょうが!

大体、あのまま間宮アキが
鈴木さんを利用して
ペット税が免れるなんてことが
あってはならないんですよ!

(ロク)
わーった! わーった!
そう噛み付くなよ

だから、ほら
なんとかこの事態を
打破する妙案はないものかと
改めて税法、勉強してんだよ

してみるとな
結構知らなかったことも
沢山あるよ

(ニコ)
こんなことするよりも
もう一度、直接 間宮アキを
問い詰めた方が早いです!
行きましょう!

(ロク)
ちょっと待てよ・・・

あれ・・・
今日、ミナちゃん
出勤してないんだ・・・










(ロク)
一応、接客業なんですから
お店でそういう顔しない方が・・・

(間宮)
あなた達、職務中なんでしょ
だったら客じゃないし

(ニコ)
いい加減
認めてくれませんかね?
ペットのこと

(間宮)
あの人が自分のペットだって
言ってんだから
そうなんじゃないの?

(ニコ)
このままだと
彼に莫大な課税を
しなくちゃいけなくなる

あなたはそれでも
平気なのか? 本当に

(間宮)
もう、うるさい!!

・・・もう、あの人は
ここに来ないし
私には関係ない

あなた達も二度と来ないで

(ニコ)
・・・あいつ!
自分が飼ってるペットを
鈴木さんごと
切り捨てるつもりか!
なんて女だ!










(レイコ)
すっごい情報があるんだけど
あの娘さ、多分なんだけど・・・

(ニコ)
なに?

(レイコ)
すっごい・・・・・・
足臭いわよ

(ニコ)
・・・はっ?

(レイコ)
なんかさ、靴に
変なスプレーみたいなのかけてるの
よく見るのよ

しかもそのスプレー
経費で落としてるっぽいの
これって不正申告じゃないの?

(ニコ)
うん、悪いけど
その情報は別にいらない・・・

(ロク)
なんだって!
それは許せないなぁ

(ニコ)
ロクさん?

(ロク)
ちょっとぐらい臭う方が
好きなのに

それをスプレーで消すなんて

(ニコ)
そっちですか・・・










(ミナ)
ロクさん♪

(ロク)
・・・ミナちゃん? あらー・・・
えぇぇ、どうして
えぇぇ、ここ?

(ミナ)
働いてるの

(ロク)
ややや
そういうことじゃなくてさ

(ミナ)
学費を稼ぐ為なの
ファミレスじゃ稼げないし

(ロク)
そっか、ね・・・・・・
そういうことならさぁ
俺がねぇ・・・ 指名とかさ・・・

(ボーイ)
ミナさんご指名です

(ミナ)
はーい♪










(ニコ)
あなたのこと誤解してました

あなたはペット税を
払わなかったんじゃない

払えなかったんですよね










(ロク)
そのスプレーは
あくまで私物です

ですから、決して店の経費で
落ちるようなものではない

まぁ、一つ一つの値段は
たいしたものではありませんが
数年経ってますから
結構な額になってます

お店に報告してもいいんですがね

万が一
解雇なんてことになりましたら
あなた唯一の収入源を
失うことになりますよ

もちろん、ペット税の
納税義務も残したまんまでね










(ロク)
これはあくまで
参考にでございますけれども

ペット税には、補足2というものが
できましてね

数年以内に家族の一員として
飼われることになるペットには
ペット税が免除されることに
なってます


つまり
将来的に飼い主が結婚して
婚姻関係を
結ぼうとしている場合には
それまで飼っていたペットも
家族の一員として
扱われることになるんです


万が一、ひょっとして
お二人がそういう関係を
結ぶのであれば
もちろん、あなた方にも
適用されてしまいます

まぁ、我々の苦労は
水の泡になりますけれども
ルールなんで守るしかありません


ただし
ここから先は
我々の関知する事ではありません











(ニコ)
どうすんですかね?
あの二人

(ロク)
ん? あぁ、さぁな
ま、はっきりしてんのは
今回のミッションが
大赤字だったってことだ

(ニコ)
ロクさんがボトル
入れまくったからでしょ!

(ロク)
調査だったんだから
しょうがないだろ

(ニコ)
まぁ結局、ロクさんの入れ知恵で
徴収できそうもないし

(ロク)
あぁするしかなかっただろ

あの男だって
たかだかプログラマーじゃ
ペット税なんか
払えなかっただろうしさ

(ニコ)
プログラマー?
彼プログラマーだったんですか?

(ロク)
うん。聞いたよ。飲み屋で
ほら、これ、例の携帯ペット
彼が作ったんだってさ

結構難しいよね、これ

(ニコ)
はぁぁぁっ!?

(ロク)
バカ、大きい声出すなよ!
ほらほらほら
おもらししちゃったじゃないかよ

(ニコ)
ちょっと待ってください!
だとしたら
相当な金持ちですよ

(ロク)
あ?
たかだかこんな携帯ペット
作ったぐらいでか?

(ニコ)
いや、開発印税っていうのが
入るんですよ

(ロク)
そんな税金聞いたことないよ

(ニコ)
印税は税金じゃなくて
開発者に入るんです

このソフト、何万件ダウンロード
されてると思ってんですか?

(ロク)
はぁ! だったらさ!
だったら補足なんか教えないでさ
ふんだくっときゃ
よかったじゃないかよ

(ニコ)
もう遅いですよ、今更
それもルールですから

(ロク)
やーめた

印税だかなんだか知らんがな
あんな男から
徴収されんのはごめんだよ

・・・・・来た
すいません

(ミナ)
はい?

(ロク)
この店だと、指名料おいくら?

(ミナ)
はぁ?

(ロク)
いや、もしも、よろしかったら
隣に座っていただいて
ま、緑茶の一杯でも
注いでもらえたらなぁ
なんてね・・・

(ミナ)
(頭を叩く)

(ニコ)
・・・くっそぉー
なんて接客態度だ!

(ロク)
あぁー・・・ 癒される・・・

(ニコ)
えぇ!?

(ロク)
もっとぶって・・・・



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見ないと通報しちゃうぞドキドキニコニコ


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