今週はちょっと時間がないので、さくっと短めにいきます
あらすじ
ようやく重い……じゃなくて想いが通じ合った小四郎と八重。
小四郎は折をみて、頼朝や姉の政子に報告しようといいます。
鎌倉に木曽義仲の嫡男、清水冠者義高がやってきます。
まだ幼い大姫に許嫁などと反対していた政子でしたが、義高の涼やかな若武者ぶりをみてコロッと態度を変えます。大姫も一目で義高が気に入ったようです。反対に面白くなさそうな頼朝。
倶利伽羅峠の戦いで平家の大軍を打ち破り、京へとのぼる義仲軍。
都落ちする平家は後白河法皇を連れていこうとしますが、それを予測した法皇は事前に身を隠していました。
平家の棟梁、宗盛はやむなく幼い安徳帝と三種の神器を携えて西国へ向けて出立します。
義仲に先を越されたと焦る頼朝に、大江広元は木曽の田舎者の義仲と法皇さまが合うわけがないと言います。
後白河法皇の御前に召された義仲でしたが、三種の神器が何なのかを知らず公家たちの失笑を買います。
一方、義高は和田義盛、畠山重忠ら御家人たちとも気さくに交流し、好感度を高めていました。
人質としてやってきている義高を苛める気満々でやってきた(ように見えた)義経でさえも、蝉の抜け殻を集めているという義高の見た目に似合わぬ少年らしさに毒気を抜かれ、「それ、あんまり人に言わない方がいいぞ……」と彼らしくもない常識的なアドバイスをします。
一方、頼朝はひそかに後白河法皇に使者を送り、出兵もせずに勲功第一という評価を受けます。
義仲は褒賞などに頓着せぬといいますが、今井兼平は
「それでは兵が納得いたしません! 命がけでここまでやってきたのですぞ」
と抗議します。
義仲、行家の抗議を受けて、後白河法皇は頼朝への褒賞をいったん撤回するといいます。それを聞いて悔しがる頼朝。
頼朝、義仲の緊張状態をよそに大姫と義仲はすっかり仲睦まじくなっていました。
政子や実衣も、美男で人柄も良い義高にすっかりうっとりしています。
京の町では木曽の兵による乱暴狼藉が目に余るようになっていました。
義仲の軍は都に上がる途中に膨れ上がった寄せ集めの兵のため、すべてを義仲が把握し、統率することは困難です。
後白河法皇は、平家が連れ去った安徳帝のかわりに、別の孫を新帝にたてますが(後鳥羽天皇)、三種の神器がないままという異例の即位となります。
苛立った後白河法皇は、義仲に今すぐに京を発ち平家を追討し三種の神器を取り戻せと言います。
義仲が都を発つのを狙っていたように頼朝は後白河法皇に接近し、多大な引き出物を送って、東海道・東山道の軍事支配権を認めるという院宣を引き出します。
これを聞いた義仲は激怒します。
自分たちが兵糧も乏しいなか平家と命がけで戦っている間に、法皇は上洛すらしていない頼朝に義仲の所領の支配権を与えようとしたのです。
京に戻り、院御所に押し入って法皇の真意を問い質そうとした義仲。
が、法皇はこれを義仲の謀反とし、頼朝に助けを求めます。
義仲追討の大義名分を得た頼朝は、意気揚々と出陣しようとしますが、この間から頼朝に不信感を持っている御家人たちは出兵を渋ります。
彼らにとって坂東を守るための戦は自分たちの権利を守るためなので必死に命をかけましたが、今回の戦は頼朝と義仲、源氏の身内同士の権力争いにしか見えず、自分たちが参加する意義が見えなかったのです。
頼朝は苛立ちますがどうにもなりません。
大江広元は、とりあえず先陣を出立させ頼朝は後から本陣を率いて上洛するという形をとるよう進言します。
先陣の大将に選ばれたのは義経でした。
華々しく出陣の支度が進む一方で御家人たちの間では頼朝と訣別し、坂東を自分たちの手でおさめるべきだ、という声が上がっていました。
大江広元は、反頼朝派の集会に上総広常を参加させるようにと小四郎に進言します。
上総介といえば御家人たちの間で最多の兵力を誇る大豪族です。
願ってもない人の参加に大喜びする御家人たち。
広元の真意が分からず小四郎は不安を抱きます。
感想・まとめ
倶利伽羅峠の戦いはナレのみで思いっきりスルーでしたね。
ワンカットもないのか
今年の大河は合戦を描くのがメインテーマではないとはいえやっぱり残念でした
でも鎧姿のどう見てもめちゃくちゃ強そうな巴ちゃんを、さりげなく自分の後ろに押しやって守るカッコいい義仲さまが見られたからヨシ!
カッコいいと言えば、
「褒賞なんか別にいらん。頼朝にくれてやればいい」
という義仲さまに
「それでは家人どもが収まりません。命がけでここまでやってきたのですぞ!!」
ってきっちり物申せる今井兼平が今回も最高にカッコよかった!!
殿といえども言うべきことはきっちり言う。
それでこそ、乳兄弟ですよ。あああ、尊い
巴ちゃんの床ドンにビクッとして目が泳いじゃう義仲さまも可愛い
今回も木曽勢が不憫ながらもエモかったー(≧∇≦)
義高さまも眉目秀麗、文武両道、人柄もよいパーフェクト貴公子かと思いきや、義経を見送る時にチラッと覗かせた、
「鎌倉の雑魚どもにうちの父上が負けるわけねえだろうが」(抜け殻グシャ!)
っていう源氏スピリットがカッコ良かったーー
これ、大姫の方は間違いなく100%無邪気に冠者殿を慕ってますが、義高さまのなかには色々と表には出さない想いがありそうですね。
状況は、鎌倉方が有利ですが、木曽VS鎌倉というのは別として頼朝とその家族に壊滅的なダメージを与えようと思えばこの義高さまには出来るんだよなあ……。
と思っていたら御家人たちが、義高さまを担いで頼朝と訣別するみたいなことを言い出しててびっくりした(゚Д゚;)
なるほど! これまで見た創作ものだととりあえず頼朝在世中は御家人たちの鎌倉殿に対する忠誠は揺るがなかった、みたいな感じが多かったのでこの場面で、義高さまを新たな神輿として担ぐっていう発想がまったくなかったんですが、よく考えたら全然ありですよね。
もともと頼朝と義仲は従兄弟同士で、頼朝が高貴な血筋だっていうなら義仲も──その息子である義高も十分高貴な血筋ということになります。
しかも、ここまでのエピソードを見ていると、どっちが坂東武者が望む理想の神輿かっていうと……。
義高さま
佐殿……
……。
……。
……。
うん。御家人たちがそう思っちゃったとしても仕方ないわ
しかも義高が大姫の婿ならば、頼朝が不慮の事故(!)で亡くなったあと、跡を継ぎ、御家人がそれを盛り立てていったとしても別に全然いいですよね。
万寿はいくらなんでもまだ赤ちゃんだし。
そっか。信濃幕府をつくるのは無理でも、鎌倉幕府を木曽の血が継ぐっていうコースは考えてみれば可能性のとしてはありだったのか。
え、もうそれでよくない?
だってこのまま、万寿が成人しても行く末はああだし、その結果、千幡もああなるし、義高さまがああなったら大姫だってああなっちゃうし、そうなったら、ああああああああ
その点、頼朝がここで退場して義高さまが鎌倉殿になって木曽と同盟結んで平家を倒せば、木曽殿もハッピー、大姫もハッピー、御家人たちもハッピーで全方向オールハッピーじゃない?
ああそうなると千幡が生まれてこないか。
そして、どのみちバーサーカー義経が黙っちゃいないだろうから平和には収まらないわな……。
でもいざガチ合戦になったら意外と義高さまは義経もドン引くレベルの戦闘民族っぷりを見せてくれそうな気がして、それはそれで見てみたい気もします。
そんな妄想をしてしまうほど、木曾勢が好き
もうちょっと、じっくり見たかったけど、尺を考えたら無理もないかー。
来週はもう壇ノ浦なのかな。
予告を見ると菅田義経の八艘跳びが見られそうでワクワクしています