温室デイズ/瀬尾まいこ
*あらすじ*
みちると優子は宮前中学校に通う中学三年生。
卒業を目前に控え、宮前中学は荒れていた。
不良たちが我が物顔で廊下を闊歩し、学校の窓も残らず割られてしまっている。
教師への暴力は日常茶飯事だ。
そんなとき、不良たちのリーダーである伊佐瞬の告白を断ったことで、
優子は女子からいじめを受け始める。
みちるは優子を守ろうとするが、逆に今度はみちるがいじめの対象となってしまう。
ますます陰湿にエスカレートするいじめ。
みちると優子は、それぞれのやり方で学校を元に戻そうとするが…。
戦うのは、逃げるよりもつらいけど。まだ、あの場所でがんばれる。
ふたりの少女が起こした、小さな優しい奇跡。
教室に紙飛行機が飛びはじめる。始まりの合図だ。
もうすぐ崩れだす。
でも、教師はまだ気づかない。
日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。
生温い方法では、もう追いつかなくなってしまうのだ。
「今なら、なんとかなるはずだよ」
私は祈るような気持ちで崩れていく学校を見ていた……。
この温室のどこかに、出口はあるのだろうか――
ひりひりと痛くて、じんじんと心に沁みる。
『幸福な食卓』の気鋭が贈る、とびきりの青春小説!













先日借りた瀬尾まいこさんの本、「強運の持ち主」が
おもしろかったので、続けて瀬尾さんの本を
月曜日に学校の図書室から借りてきたのですが、
またや続きがものすごく気になるストーリーで、
金曜日同様一日で一冊全部一気に読みほしてしまいました。
涙なしでは読めない本だと思います!
ちなみにわたしは、
みちるが女子から暴力を受けて、
傷だらけになって泣いているのに
先生が気づかない不利をした
っていう場面と、
みちるのお父さんが、みちるがいじめられてることを知り、
涙を流す場面で泣きました。
「強運の持ち主」が、わりと平和な話だったのに比べ、
この「温室デイズ」はかなり平和とはかけ離れています。
「温室デイズ」を読んでいて、
中学の頃、つらかったときのことを思い出しました。
わたしの通っていた中学は、
ここまでひどくはなかったけど、
やっぱりいろいろありました。
特に、中2のころが、すごかったです。
窓ガラスが何日か連続で割れたりね。
でもやっぱ一番こわいのは、女子の中の
ぐちゃぐちゃですね。
悪口とか、ささやかのいじめとか。。。
暴力とかはなかったけど、
持ち物が隠されたり、壊されたり……
あと、集団で無視してはぶったり……
中学生にもなると、そういうのが恋とかとも
関連してきてね。。
もうあのぐちゃぐちゃ世界には二度ともどりたく
ないですね。。。
いじめとかって、いつだって
集団でやるもんなんですよね。
一人だったら絶対できない…
でも、いじめられる方はいつだって一人。
本当、卑怯な世界です。
結局、自分が弱いのを隠すために、
集団で誰かをいじめるいんですよね。
そんなことしたって何の意味もないのに…
強くなりたいと思ったら、
何かを一生懸命がんばればいいのに。
新しいことにチャレンジして、
新しい自分を見つければいいのに。
その勇気がないから、
誰かを傷つけようとする……
でも実は、だからこそ、
いじめられてる人よりいじめてる人
の方が、ずっとかわいそうな人なんです。
自分の弱さを隠して、人を傷つけることしか知らない、
本当の幸せを知らない人……
人の悪いところを見つけるのは、簡単です。
でも、人のいいところを見つけるには、
その人のことを、ちゃんと知らないといけない。
でも、だからこそわたしは、
人の悪いところじゃなくて、いいところをみつけられる、
そんな人間になりたいです。
あのこって、こんなところが嫌だよね、
という話をするより、
あのこって、こんなところがいいよね、
という話をする方が、
ずっとずっと、ずっと気持ちいいものです。
誰にでも、いいところがあって、悪いところがあるんだから。
一人ひとり、みんな違う、人間なんだから。
誰かのいいところを見つけられれば、
自分のいいところも見つけられる。
誰かをすきになれれば、
自分のことも、すきになれる。
誰かも自分を、すきになってくれる。
そしてそこには、
今まで見たこともないような、
すばらしい世界が待っているんだと思います.。