はっとした。
「挫折しそうになったときは、亡くなった父に天国でかっこいい姿みててほしいって思って、必死でふんばってる。ふんばったからこそ、こうしてあこがれの雑誌にも出られた。本当に嬉しい、感謝してます」
インタビュー中の男性がふと放った言葉。
いや、ちょっと待てよと。
果たして、あたしは彼に感謝されるほどの仕事してんだろうか。
してません。
今日だって、取材行く前に企画とか撮影要素をもっとつめることだってできたし…そもそもあたし、取材ぎりぎりまで連載の先生と5時間ぐらい無駄話して遊んでたし。
なによりはっとしたのは、自分がこの男性の言葉を聞いたとき、とっさに
「ここは使えないな」
って判断してたこと。
あたしは誰?いったい、何様?!
私が担当しているのは、あくまでもマネジメント誌。
読み物としてじゃなくって、読者にハウツーを伝えるために企画をたてて、取材して、原稿書いて、誌面化してる。
企画に沿わない個人の話は、掲載しても意味ないからカット。
でもあたし、意味ないってだけでこーいう一言を受け流しちゃだめだろう。
雑誌としての判断基準=心にグッとくるものの基準じゃあだめだろう。
幸い、あたしの中にはこーいう部分は大切にしたいなって意識が残ってたから、インタビュー時は使えない判断したものの、帰るときにずーっとこの言葉について考えていたんだと思う。
今まで仕事覚えたい一心で突っ走ってきたけど、大切なところがまだ無くなってなくて、よかったよ。
仕事は仕事。実際、彼の言葉は誌面にはのらない。
でも、人に感謝されることの素晴らしさとか、自分が携わった雑誌を目標としてる人がいるありがた味とか、そーいうのを常に胸にとどめとかないと、本当にいい仕事ってのはできないんだなーって思った。
あたしは、仕事できるようになりたい。
ラフ作るのうまくなりたい。取材てきぱきできるようになりたい。カメラマンにもっと的確な指示出したい。
人脈もっと欲しいし、今の10分の1の時間で、今より10倍クールな原稿書きたい。
そしてなにより、人を尊重できる編集者になりたい。
感謝の気持ちと、仕事への誇りを忘れない編集者でありたいな。