「お母さん」
その姿を思い浮かべる時、
そのお母さんは
何歳くらいのお母さんでしょうか?
私の場合、
カウンセリングを受け始めた当初は、
母はとても遥か年上だったのですが、
今は私の実年齢くらいになっています。
時々、母が遥か遠く年上になる日も、
当然ありますが…
そんな日は、
自己否定に偏ってる日。
もしくは、心が沈むことを望んでいる日。
決まって私が小さい子どもになっている日。
幼い頃の私は。
当然のことながら、
食べる、着替える、寝る…全てのことが母と一緒で。いつも見張られている対象でありながら。
もう一方で、
忙しくて構ってもらえない、何しても怒られる、責められる。認めてもらえない。
でも、
本当にそれはそうだったのでしょうか。
私は母と同じ歳に子どもを産みましたが
きっと、毎日の生活の中で
うまくいくこと、そうじゃないこと。
好きなこと、嫌いなこと。
悩むこと、笑い飛ばせること。
全部、
あの頃の母も、いまの私と同じように
感じていたのではないかな…
完ぺきと思っていた母は、
「母は完ぺきに違いない」という
幼い私の勘違いだったのかもしれない。
そう思うと、遠くて怖かった母が
急に昔からの友人のように感じられて。
大切な人を励ますように
「十分、頑張ってるじゃん。」と
声をかけられる日も
出てくるようになりました。
不器用で、よく笑って。
怒りんぼうで、大切なひとには全力。
いまの私と変わらない、
あの頃の等身大の母を手のひらに乗せて。
「私たち、十分頑張ってる。」
そう思えることが
私の幸せの一つだったりします。