ひとりで、ふらっと立ち寄った飲食店の話を描く、「リアル孤独のグルメ」シリーズの第12回目です。これまでの記事は、こちら下矢印

 

 

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その日は、ふと思い立った。「そうだ、神楽坂あたりに行ってみよう!」と。

いわゆる、「そうだ京都、行こう」と同じ心境だったかもしれない。

 

とはいえ、目的地に向かって直進するだけのわたしではないので、川口駅から京浜東北線に乗って田端で山手線に乗り換え、まず目白駅で降りてみた。

 

 

ここから隣駅の高田馬場まで歩いて写真でも撮ろうかと考えた。街歩きは好きだ。いつも何かしら新しい発見があるものだ。

 

 

そして、高田馬場に到着。高田馬場に来るのはひさしぶりだった。ここは一番下の娘が通っていた専門学校があって、何度か来ていたので、懐かしさも感じた。

しかし、この時点で腹が減ってランチに良さそうな店を探しながらの街歩きだった。

 

 

高田馬場からは東京メトロ東西線で神楽坂駅へ。

駅を出て携帯のマップを見ながら、特に目的も決めずフラフラと歩いてみた。しかし、そこで気づいた。「俺は腹が減ってるぞ、このままだと歩き方までフラフラになりそうだ。よし、店を探そう!」と。

 

 

そんなとき、偶然通りかかったのがこの店だった。「HE IS CRAZY ABOUT LAMB」という店頭の言葉も妙に気にかかった。

 

 

 

店頭にあったメニューを見たら、おぉ~、いいじゃないか!これでしょ、これ!

そう思って入口の扉をあけると、ちょうど昼時だったがカウンター席が空いている。

お店の中で聞こえてきたのは、モンゴル語?中国語?のような外国の言葉ばかり。お店の方は、全員が外国のみなさんのようだった。

 

 

 

店内に入る前から店頭のメニューで頼むものは決めていた。「ラムバラ軟骨肉の煮込み」である。ラムの煮込み料理なんて食べたことがない。基本的にわたしの場合、食べたことがない料理をまず食べてみたい派なのだ。

 

 

パクチーと長ネギが乗った外観。さっそくスープを味わってみた。おや?この味付けの基本は塩と胡椒だけなのか?でも、野菜と肉の旨味が見事に溶けだしている。そうか、この味わいを演出するためには、むしろ塩だけの調味が最高の調理法になるのかもしれない。辛さはあるが控えめの辛さ。肉を食べたとき、最初はベーコンに近い食感と味わいで、ラム肉特有のクセはまったく感じられなかった。それがちょっと意外すぎて、もっとラム感が欲しいとさえ思ってしまった。軟骨部分のトロリ感がこれまたウマイ。野菜はキャベツメインでかなりの量が入っている。これはこの1杯でかなり満足できるランチになると確信した。

 

キャベツとニンジンの自家製漬物があって、それを食べたときに驚いた。自分で自宅で作るニンニク風味の即席漬けに近い味付けだったのだ。わたしの場合、ニンニクはみじん切りにしてかつおだしを入れるので、そのあたりは違ってくるが、かなり近い風味でおいしかった。

 

定食についていた茶色の2本の棒があったので、「これは何ですか?」と聞くと、「内モンゴルのお菓子なんです」という話だった。特に甘いわけではなく、小麦粉を練って油で揚げただけの一品。箸休めにはちょうどいい。

 

煮込みの量がかなり少なくなってから、卓上にあったラー油のような唐辛子を入れてみた。思ったほど辛くなくて、唐辛子を炒めたときの香ばしさのほうが際立って味変にはちょうどいい。もちろん、すべて平らげた。


内モンゴルの料理を提供してくれるこのお店は、たまたま見つけたにしては、まだまだかなり奥が深いと見た。ラムスペアリブの蒸飯、ラム水餃子、ラム焼餃子、草原のケバブ、羊のスープ、ラム串焼きなどなど、まだ挑みたい料理はたくさんある。

これは一筋縄ではいかない店だと思った。

まさしく「草原の料理」。再挑戦確実である。

 

 

ちなみに「スヨリト」という店名は、店長の名前だそうだ。

かなりの人気店らしく、ディナーは予約を入れたほうがいいとのこと。

 

 

しかし、このごろは記事のアップを少なくしているのに、アクセス数急増で、かな~り古い記事まで満遍なくご覧いただいているようで、今年になってなぜ?なにがなんだか、わかりません。

 

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